Foodie(フーディー)は、三越伊勢丹グループが運営する食のメディアです。

2015.09.14

炊き立てごはんは「おひつ」に保存が正解だった! おすすめの使い方、吸湿性&殺菌効果も解説

極上のごはんを生み出す・おひつ

毎日の食卓に欠かせないごはんは、シンプルながらも和の日常食の神髄。そんなごはんをさらに極上の味わいに引き上げてくれる、古き良き調理具のひとつが「おひつ」です。和食がユネスコ無形文化遺産に認定されたことで、今再びのブームになっているその魅力を、三越伊勢丹・和食器担当の石毛和枝アシスタントバイヤーに聞きました。毎日を豊かに、より大切に暮らしたくなる。用の美の調理道具「おひつ」のある生活のススメです。

炊き立てごはんを「おひつ」に保存してよりおいしく!

「ごはんは、一般的には炊きたてが一番、と思われがちですが、おひつに移して10分ほど置いた方が味が落ち着くので、素材本来のおいしさが引き出され、一層味わい深くいただけるんです。余分な水分をちょうどいい具合に木が吸収してくれるので、ベトつかず、一粒一粒がふっくらとしたごはんに仕上がります」と石毛さん。

最近では家庭でも土鍋で炊いたり、おかずによって銘柄を変えたりと、おいしいごはんを食べるためにこだわる人も増えているそう。さらに、プラスワンアイテムとしておひつを用意し、もうひと手間丁寧にかけて、おいしいお米をさらにおいしくいただく。シンプルだけど至高の幸せのある食生活を、石毛さんは提案してくれました。

おいしい冷やごはんを作る道具「おひつ」

おいしい冷やごはんを作る・おひつ

最新の電気炊飯器は高機能なものも多くありますが、それでも長時間保温するとごはんの水分が抜け、ぱさついておいしさが失われてしまう場合があります。

「ふだんどおり炊飯器で炊いたごはんでも、おひつに一旦移すことにより、水分が適量に保たれます。おひつはいわば『おいしい冷やごはんを作る道具』とも言えるのです」と石毛さん。ほどよい水分加減の冷やごはんは、冷や汁や生卵などとよく合い、さっぱりと上品な味わいも魅力と言います。

「保温のための電気も使わないので節電にもつながります。また、電子レンジで温める必要もないですし、さらなる節電とも言えますね」

吸湿性と殺菌効果がすごい! おひつの使い方のコツ

「杉やさわらなど天然木を使い、職人の高い技術から生み出されたおひつは、優れた吸湿性と殺菌効果で、ごはんをおいしくいただける魅力的なアイテム。使っておいしさを、眺めて満足感をと、ふだんの生活を豊かに彩ってくれると思います」と石毛さん。日常生活でより上手に取り入れるコツも、提案してくださいました。

【おひつの使い方コツ①】保存は涼しい場所で

保存時間の目安としては、朝炊いて夜まで…と、言われていますが、保存は涼しい場所を心掛けてください。部屋の状況にもよりますが、例えばペットを飼っていて一日中冷房が入っているようなお宅は翌朝まででも大丈夫。けれども、室温が35度以上になるような部屋の中では、朝炊いて夕方まででもごはんが傷む可能性があります。

【おひつの使い方コツ②】「しゃもじ」も木製をセレクト

せっかく木のおひつを使うなら、合わせるしゃもじにも少しこだわって。おひつと相性が良く、あたりの柔らかい木のもの、桜や水目など堅い材質を選ぶのが良いそうです。塗装なしの無垢のものなら、木の色の経年変化も楽しめます。

「木のおひつは、素材や大きさによって価格もさまざま。実際に手に取って触れて、コレ!と心動かされるものを見つけてみては。また、家族構成やライフスタイルによって炊くごはんの合数は変わりますから、大きさなどのご相談もお待ちしています」と石毛さん。
食卓におひつがある機能美と幸福感。まだお持ちでない方も、和のしつらえを楽しんでみませんか。

文: 羽生田由香

バイヤー・スタイリスト / 石毛和枝
年に何度かのリフレッシュ旅行でも、つい現地の食器店に足を運んでは、商品をチェックしたり気に入ったものを買い集めたりするほどの食器好き。「自分自身が楽しみながら仕事することを大切にしています!」

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館5階=キッチンダイニングにてお取扱いがございます。
伊勢丹オンラインストアでは、新宿店本館5階=キッチンダイニング/キッチンスタジオから、シェフや料理家が愛用する調理器具をおすすめのレシピとともにご紹介しています。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

FOODIE 占い

人気のカテゴリー

閉じる