2024.08.03
伊勢丹新宿店でしか買えない東京土産「こぐま焼き」の魅力を大調査!
「カステラ1番、電話は2番、3時のおやつは文明堂~♪」のコマーシャルで流れるキャッチフレーズの通り、毎日午後3時から販売がスタートする「こぐま焼き」を知っていますか?
2022年、東京出店100周年を迎えた<文明堂東京>が、伊勢丹新宿店限定ブランドとして立ち上げた<匠の焼き菓子 CONGALI(コンガリ)文明堂>。カステラ製造で培われた焼きの技術を活かして登場したのが「こぐま焼き」です。
コマーシャルキャラクターのこぐまをデザインしたという、ちょっとレトロなゆるふわフェイスが世に出たとたん、SNSでは話題沸騰! 季節ごとに登場する限定フレーバーにもファンが多く、手土産としても喜ばれています。
そんな話題が尽きない「こぐま焼き」について、誕生秘話など気になる疑問を解消すべく、<文明堂東京>のご担当者の方に突撃して、その魅力に迫ってみました!
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おやつの3時に並ぶ、伊勢丹新宿店の店頭でしか買えない「こぐま焼き」とは?
<匠の焼き菓子 CONGALI 文明堂>は伊勢丹新宿店オリジナルブランドということもあり、ショーケースに並ぶ商品は伊勢丹新宿店でしか買えないものが多く、「コレを目当てに来た」という人や、「あまりに美味しそうで買いたくなった」「行列が気になった」人で客足の絶えない人気店です。
伊勢丹新宿店の近くにある新宿工房から、毎日作りたてが届けられるのは2アイテム。ひとつは1日2便(午前10時30分、午後1時)に分けて登場する「新宿工房 釜出しカステラ(※ 3のつく日限定でこぐまの焼印が登場します!)」。そしてもうひとつが、ひと際賑わいをみせる午後3時の便で登場する「こぐま焼き」です。
通年販売されるのは、カステラ生地にこし餡を包んだ茶色いこぐま。あとで詳しく紹介しますが、ほかにも季節によって限定フレーバーが登場します。
毎日、伊勢丹新宿店の近くにある工場から、その日の焼きたてが午後3時に届けられます。なお、オンラインでの販売(通販)はしていません。
※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階 甘の味
【開発秘話】こぐま形の人形焼きができるまで
長崎でカステラ専門店として創業した<文明堂総本店>から暖簾分けし、東京から全国に広がったブランド<文明堂東京>。2022年10月、伊勢丹新宿店の和菓子コーナーがリモデルするタイミングで、オリジナルブランド<匠の焼き菓子 CONGALI(コンガリ)文明堂>を立ち上げることに。
「せっかく東京にオリジナルブランドを構えるのだから、職人の焼きの技術が活きるのはもちろん、しっかりと東京に根ざした、東京土産になる商品を開発したい」
そんな心意気から「こぐま焼き」の開発は始まったと教えてくれたのは、<文明堂東京>でマーケティング部長を務める昆田彩さん。
東京土産といえば、東京・人形町で生まれ、浅草で人気に火が付いた人形焼き。東京らしさと職人の技術力を表現するのに、ぴったりの商品です。デザインには「文明堂といえば」ということで、コマーシャルに登場するこぐまが抜擢されました。そのため、ネーミングも開発当初から「こぐま焼き」に決まっていたそうです。
SNSを席捲! 愛されるこぐま焼き、デザインの変遷を教えてもらいました
「こぐま焼き」の人気を支えるひとつは、何といってもこの「顔」。「見ると写真に撮りたくなる」「かわいいの極み♡」とSNSでもデザインの秀逸さを上げる声が多くあります。このデザイン、もちろん簡単に決まった訳ではありません。
「何度もデザイナーさんと改良を重ねました。こだわりはこぐまの輪郭、つぶらなお目め、ちょこんと飛び出したお耳。文明堂らしさも大切ですから、レトロでどこか懐かしい顔立ちです」
特に目のデザインには相当の時間を費やしたそうで、まん丸や、黒目の光を表現したものなど、目だけでも何十通りものデザイン案ができたのだとか。
そのデザインの変遷の一部を見せていただくことができました!
こ、これは…! 感情の読めない目が気になります。
目に魂が宿りました! これはこれでかわいいのですが、まだどこを見ているのか分からない印象です。
並べてみると、改めて目は表情を印象づける重要なパーツなのだと理解できます。イラストではかわいくできても、立体にするとイメージが変わってしまうのが難しいところ。かわいさを追求すると同時に、金型で表現できるラインの細かさに挑むように、改良を重ねていったそうです。
ようやく完成形です! 安心できる自然な表情のこぐまになりました。目はまん丸から楕円形に。パーツの位置にも調整が入った様子。こぐまの笑顔に誘われて、見ている側も思わずにっこりしてしまいます。
ちなみに当初は大判焼きくらいの大きめサイズの案もあったのですが、「また食べたいな」と思える小さめサイズに落ち着いたそうです。
食べるときは、ぜひ全方向から眺めてみて。凹凸や丸みに、こだわりがギュッとつまっていますよ。
【味わい】通年アイテムの茶色いこぐま焼き。こし餡に深いこだわりあり!
通年販売の「こぐま焼き」は、カステラと同じコンガリ色。茶色のこぐまです。罪悪感を抱きながらこぐまの顔をパカッと割ると、一般的なこし餡より色味の淡い餡が。見たところ人形焼きのそれですが、ただの人形焼きと侮ることなかれ。
「実はこの餡、こぐま焼きのためだけに、特別につくられている『皮むき餡』なんです」
一般的な「こし餡」は、水洗いした小豆を煮て、漉しながら皮を取り除いてつくられます。一方「皮むき餡」は、その名の通り、先に豆の皮をこそげ取ってから煮た後、さらに漉してつくられる餡です。
皮の色が入らないので色が淡く、雑味のないまろやかな風味が生まれるのだとか。もちろん皮むき餡のほうが手間と時間がたっぷりかかります。純粋な小豆の味を存分に引き出した贅沢な餡が「こぐま焼き」には詰まっているのですね。
頬張ると、ふんわりやわらかいカステラ生地と、あっさりした上品な風味の餡がよく馴染みます。生地と餡、それぞれが美味しさを引き立てているようです。
こぐま焼きの予約はできる?
毎日午後3時が近づくと、ショーケースにはこぐまたちが整列! それに合わせて、かわいいこぐまを買い求める人の行列もずらり。伊勢丹新宿店からほど近い工房から運ばれてくる「こぐま焼き」は大量生産が難しいので、1日の販売数が限られています。そのため、遅い時間では売り切れの可能性も。入手のレベルは高めです。
そうなると「絶対に手に入たい場合、予約はできるの?」という疑問が沸きますが、残念ながら予約は不可。あくまでも販売は店頭に限ります。販売数が少ないからこそ、午後3時を待って店頭に足を運んでくださるお客さまを最優先にと考え、<文明堂東京>社員であっても「取り置きは認めない!」という徹底ぶりです。
こぐま焼きの日持ちは?
並んででも食べたい「こぐま焼き」。その消費期限は2日。「え~! 短いですね」と驚くお客さまもいらっしゃるそうですが、素材にこだわり、あくまでもシンプルに。余計なものを入れない方針ゆえの苦渋の決断だったそう。
「こぐま焼きは焼き菓子なのですが、生地のおいしさを優先したレシピのため、消費期限の短さは生菓子と同じです」
美味しいものを美味しいうちに。手土産にして、みんなで頬張る楽しい時間が共有できるのは、上質なお菓子が生む幸せのひとつかも知れません。
手土産に喜ばれる、かわいいイラストの箱に入れてもらうには?
東京土産として開発された「こぐま焼き」には、専用の箱が用意されています。5個買うと入れてもらえる箱は、横12cm×縦7.7cm×高さ8cm。大きすぎず小さすぎず、相手が気負わず受け取ってくれる、絶妙な手土産サイズ。
天面には手書きの風合いがホッとするこぐまイラストがあしらわれていて、贈られた方のわくわくを誘います。1個買おうか2個にしようか、そう迷っている人も、箱入りの姿を見るとつい5個買ってしまうというSNSの噂は、あながち間違っていない気がします。
<匠の焼き菓子 CONGALI 文明堂>のショッパー(紙袋)もこんなにステキ! 箱と同じテイストのイラストからは、菓子職人の手仕事のような温かみを感じます。
では続いて、季節ごとに登場するこぐま焼きのフレーバーを教えてもらいましょう。2022年の誕生以来、3種類の限定フレーバーが世間の話題をさらいました。一度発売されたフレーバーには、「去年よりもっと美味しく! 」と、改良が施されています。昨年との違い、わかりますか?
また驚くのはその価格設定です。通年販売の「こぐま焼き」はお手頃、税込み216円。一般的に限定商品は通常商品より高額になるパターンが多いのですが、なんとお値段据え置き。さすがは3時のおやつ。どのフレーバーも216円という安心価格なのです!
【夏のこぐま焼き】白いこぐま焼きは、沖縄産パイナップル餡でスッキリ爽やか!
「開発時点で最初に決まったのは、白色のこぐまにすることでした」
なるほど、涼し気な白いこぐまは夏によく映えます。沖縄県産パイナップルを使うのも、素材を重視するブランドならではのこだわり。
もっちりとした白い生地の秘密は、タピオカ粉と米粉。ジューシーなパイン餡との相性もよく、おしゃれな和スイーツとして手土産にも人気です。
2023年の白いこぐまは、顔の凹凸が出にくかったという反省点が。2024年版はパイナップル餡をかためにし、生地の配合を工夫して、かわいい表情がはっきり出るよう改良が加えられています。
※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階 甘の味
【冬のこぐま焼き】黒いこぐま焼きは、きなこ黒みつ。食べて納得の深~い味わい
2024年1月に登場したのは、「黒いこぐま焼き きなこ黒みつ」です。きなこの風味がしっかり感じられるのは、濃厚な旨みをもつ赤大豆きなこを100%使用しているから。きなこと相性のよい黒みつを合わせた餡は後を引く美味しさだと、販売期間中の店はいつも以上に大賑わいでした。
黒いこぐまの生地は「黒ごま味かな?」と予想する人が多かったのだとか。開発時に黒ごまを試すも、「それぞれは美味しいのに味がぶつかってしまう」と黒ごまを断念。竹炭を加えることで黒色は濃度を増し、しっとりやわらかい生地に仕上がったそうです。
※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階 甘の味
【春のこぐま焼き】さくら色のキュートなこぐま焼きは、味にもしっかりこだわっています
ふんわり桜色のもちもち生地は、米粉とタピオカ粉を配合したオリジナル。発色のよさにもこだわっています。餡はもちろん桜餡。白餡に国産の塩漬け桜葉と花びらを練り込み、桜の風味をしっかり感じられるよう仕立てています。
今でこそ生地はきれいな桜色ですが、発売当初は茶色のカステラ生地に桜を混ぜ合わせていました。結果、あまり桜の色が活きず、通年販売のこぐまとの色味の差別化も図れなかったという反省点が。そこで2024年版では白色の生地をベースに改良が行われたそうです。
もちもち生地と口どけのいい桜餡の組み合わせが堪能できる春のこぐま焼きは、花見の席で話題をさらうこと間違いなし!
※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階 甘の味
いよいよ発表!? 未知の【秋のこぐま焼き】に迫る
ファンの間でも半信半疑、噂が噂を呼ぶ「こぐま焼き 秋のフレーバー問題」。これまで登場したのは春・夏・冬。そう、秋だけがないのです。その辺りはどうなんでしょうか…?
「秋の限定フレーバー、今年は…ご期待いただける…かもしれません! 」
傾向から考えると、秋を感じる味で、既存のこぐまたちとは異なる色味、といったところでしょうか。秋限定のこぐま焼き。予想しながら発表を待ちましょう。最新情報が入り次第、この記事を更新してお知らせします。お楽しみに!
いかがでしたか? かわいすぎる「こぐま焼き」は、100余年の技術に裏打ちされた、美味しすぎる「こぐま焼き」でした。デザインはもちろん、素材と味に一切の妥協を許さない姿勢に、<文明堂東京>のプライドを感じます。
3時におやつに家族や仲間との楽しい時間を彩る「こぐま焼き」から、これからも目が離せません!
三越伊勢丹オンラインストアで<匠の焼き菓子CONGALI文明堂>の商品を見る>>
取材協力/<匠の焼き菓子 CONGALI 文明堂>
<文明堂東京>が「匠の焼きの技術」を集結させた伊勢丹新宿店限定ブランド。「こぐま焼き」のほか「新宿工房 釜出しカステラ」「ギュッとひとくちテイラ」「御笠山(S)」など店舗限定商品にもファン多数。これまで培ってきた焼きの技術を活かし、気軽に楽しめるお菓子の提案を続けている。
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店 本館地下1階 甘の味/匠の焼き菓子 CONGALI 文明堂にてお取扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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