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2023.08.06

手土産に大人気の和菓子<紫野和久傳>「西湖」とは? 冷たく&温かくても美味しいれんこん菓子

<紫野和久傳>れんこん菓子 西湖

歴史ある京都の料亭<和久傳(わくでん)>の味を家庭でも楽しめるよう、こだわりの総菜やお菓子を提案する<紫野和久傳(むらさきのわくでん)>。同ブランドを代表する和菓子「れんこん菓子 西湖(せいこ)」を知っていますか? 

「西湖」は、れんこんの澱粉(でんぷん)を使って練り上げたつるんとした食感の菓子を、笹の葉で包んだ一品。ほかにはない繊細で上品な味わいが、多くの食通に支持されています。

暑い季節には冷たくして、寒い季節は温めてていただくのもおすすめというこの和菓子について、今回は<紫野和久傳>伊勢丹新宿店店長の大野佳子さんの解説と共に深掘り。誕生の経緯やおすすめの食べ方について紹介します。

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れんこんから作られる和菓子「西湖」。特徴、製法、「蓮もち」との違いとは?

<紫野和久傳>れんこん菓子 西湖

<紫野和久傳>れんこん菓子 西湖(1本) 324円(税込) ※販売期間:通年

●「西湖」の特徴は? やさしい甘みととろけるような口当たり

れんこんの澱粉と和三盆糖を練り上げ、生笹の葉で包んだ菓子、「西湖(せいこ)」。

美しく巻かれた香りの良い笹の葉を開くと、わらび餅にも似た透明感のあるれんこん菓子がお目見え。笹の香りとともに、もちもちしながらもとろけるような口当たりと、和三盆糖のやさしい甘みが楽しめる和菓子です。

●「西湖」の由来は? 実は料理の椀物から発案された和菓子

「西湖」という名前は、中国・杭州にある蓮の花が浄土のごとく咲き誇る美しい湖・西湖からつけられたものだそう。

そんな美しい名前を冠した和菓子誕生のエピソードは、実はとてもユニークです。なんと、もともとはお菓子ではなく、<和久傳>の料亭で提供していた“椀物”が起源なのだとか。

れんこんを使ったその椀だねの食感がわらび餅に似ていたことから、当時の料理長たちが「椀だねとしてだけでなく、夏場のお菓子にもいいかも」と発案。そこで和三盆を入れて練り上げ、料理の締めくくりのお菓子として出したものが現在の「西湖」の始まりだそうです。

「その後、そのお菓子を料亭のお弁当に入れていたところ評判となり、看板商品に。もとはその場ですぐにいただく生菓子だったため、それをご家庭でも楽しめるよう、当時の料理長たちが調合や材料を試行錯誤して現在の『西湖』を生み出したのです」(大野さん)

●「西湖」の作り方は? ごくシンプルだからこそ、職人技が際立つ

「西湖」の作り方は、ごくシンプルなもの。まずれんこんからとれる澱粉「蓮粉」に和三盆糖を加えて練り、蒸し上げてから冷やします。それを2枚の笹の葉でやさしく包み込んで完成です。

「もっちりした『西湖』ならではの繊細な食感を損なわないよう、一つずつ丁寧に手作業で包んでいます。結んでいるのは細く切った竹皮です。最初は粽のように笹紐を結んでみたのですが中身が強ばってしまうので、独特の食感を活かすために若水菜などの野菜を束ねる結び方になりました」

結び方にまでこだわって作られているなんて驚きです。シンプルだからこそ、職人の技が光る「西湖」。一度食べれば、そのこだわりが実感できるはずです。

●「西湖」と似たお菓子、「蓮もち」って?

<紫野和久傳>れんこん菓子 西湖

左から、<紫野和久傳>蓮もち9個入り(58g×9)3,240円(税込) ※販売期間:2023年3月1日(水)~9月末予定、れんこん菓子 西湖(1本)324円(税込) ※販売期間:通年

  材料 賞味期限 保存方法
西湖 蓮粉、和三盆糖、和三盆糖蜜 製造日を含む4日間 冷蔵保存
蓮もち 蓮粉、和三盆糖、水あめ、黒糖 3か月 常温保存

<紫野和久傳>には「西湖」と同じれんこんを使ったお菓子に「蓮もち」があります。こちらは「西湖」の消費期限が製造日を含んで4日間なのに対し、「蓮もち」の賞味期限は3か月と長くもちます。

「材料は同じく蓮粉と和三盆糖ですが、そこに水あめや黒蜜などを加えて、常温でも日持ちするように工夫しています。『西湖』よりもかすかに弾力があって、ふるふるとろりとした食感が楽しめますよ」

器にうつすと目に飛び込んでくるのが和久傳の印象的な刻印。さっそく「蓮もち」をいただいてみると、食感はまさにプルプル! 和三盆糖のやさしい甘さが引き立っています。冷やしていただくとよりプルンと、温めるとトロリとして、いずれも異なるおいしさがあります。

こちらは日持ちするので、遠方の方への贈り物にぴったり! 三越伊勢丹オンラインストアからも購入できるので、ぜひチェックしてみてください。

※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階

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【西湖の食べ方】暑い季節は冷やして食べて。電子レンジで温めるのもあり!

<紫野和久傳>れんこん菓子 西湖

<紫野和久傳>れんこん菓子 西湖(1本) 324円(税込) ※販売期間:通年

さて、大野さんに「西湖」の食べ方をうかがうと、「冷蔵庫で冷やしてお召し上がりいただくのがおすすめ」とのこと。

笹の葉を開くと爽やかな香りがし、見た目も涼し気。つるりとした喉越しで食べやすく、まさに日本の夏にぴったりな味わいです。品のいい甘さなので、甘いものが苦手な方にも喜ばれそう!

「時間が経つと、ういろうのようにややかたくなることも。デンプン質が再結晶して結びつく自然な変化によるものですが、袋の端に切り込みを入れて電子レンジ(500W)で35秒ほど温めると、練りたてに近い状態が楽しめますよ」

試しに温めてみると、よりトロリとした食感に。「ちょっとかたいかも」と感じたら、ぜひ試してくださいね。

温かいお茶や抹茶を添えれば、まさに完璧なペアリングが楽しめますよ。

※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階

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「西湖」はパッケージも上品。手土産として大活躍!

<紫野和久傳>れんこん菓子 西湖

<紫野和久傳>れんこん菓子 西湖【竹籠】10本入(10本)4,104円(税込)、れんこん菓子 西湖【紙箱】10本入(10本)3,564円(税込) ※販売期間:通年

料亭ならではのセンスを存分に感じられる<紫野和久傳>「西湖」は、パッケージの美しさにも注目! ビジネスシーンでの手土産やお中元、お歳暮などにも最適です。

「パッケージは用途に合わせて、竹籠と紙箱の2種類からお選びいただけます。竹籠は上品な和の趣があり、親しい方への贈り物に。紙箱は竹籠よりも落ち着いた体裁なので、あらたまった場にはこちらがおすすめです」

5本入り、10本入りと送り先の人数に合わせて選べる他、1本だけ買うことも可能。自分へのちょっとしたご褒美にも良さそうですね。

※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階

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「西湖」の姉妹品、季節で味わいが変わる「ささのか菓子」も人気です!

<紫野和久傳>では「西湖」と同じく、笹の葉で季節のお菓子を包んだ「ささのか菓子」がシーズンごとに登場! ラインナップを見てみましょう。

●「ささのか菓子 春しずく」販売期間:3月~4月末予定

<紫野和久傳>ささのか菓子 春しずく

<紫野和久傳>ささのか菓子 春しずく(1本) 378円(税込) ※販売期間:春(3月1日~4月末予定)

葛粉と桜の葉をじっくりと練り上げ、春の霞の景色に見立てた「春しずく」。

「大切な方へのご挨拶や贈り物にも最適。ほんのりとした桜と笹の香りが織りなす春の訪れをお楽しみください」

※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階

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●「ささのか菓子 笹水無月」販売期間:6月下旬予定

<紫野和久傳>ささのか菓子 笹水無月

<紫野和久傳>ささのか菓子 笹水無月(1本) 378円(税込) ※販売期間:6月下旬予定

半年間の罪穢れを防ぐための京の伝統行事、水無月の祓えにちなんだ一品。

「厄除けでもある小豆を用い、残る半年を無事に過ごせますように、という願いがこもっています。つるりとした食感の葛粉にもちもちした小豆がよく合います」

※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階

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●「ささのか菓子 希水」販売期間:5月~8月下旬予定

<紫野和久傳>ささのか菓子 希水

<紫野和久傳>ささのか菓子 希水(1本) 324円(税込) ※販売期間:夏(5月1日~8月下旬予定)

日本最古の物語「竹取物語」に登場する不老長寿の妙薬の名がついたこちらのお菓子は、笹とオオバコを中心に、ほのかにりんごの香りをつけた生菓子。

「目にも涼やかな透明の生菓子です。竹籠の容器に入れれば、お中元や暑中見舞いにもぴったりです」

※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階

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●「ささのか菓子 笹くり」販売期間:9月~10月末予定

<紫野和久傳>ささのか菓子 笹くり

<紫野和久傳>ささのか菓子 笹くり(1本) 378円(税込) ※販売期間:秋(9月1日~10月31日予定)

丁寧に裏ごしした栗を葛粉と合わせて丹念に練り上げ、しっとりした口当たりに。

「奥深い栗の味わいに秋の訪れをお楽しみいただけます。西湖とともにお渡しすると、より食感や風味の違いが感じられますよ」

※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階

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●「ささのか菓子 笹わらび」販売期間:11月~2月末予定

<紫野和久傳>ささのか菓子 笹わらび

<紫野和久傳>ささのか菓子 笹わらび(1本) 378円(税込) ※販売期間:冬(11月1日~2月28日予定)

わらび粉特有のつるりとした口当たりに、大納言小豆のもちもちした食感がベストマッチ。

「わらび粉と洗双糖を練り上げているので、『西湖』よりも軽やか。やわらかな口当たりにやさしい甘みを、笹の香りとともにお楽しみください」

※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階

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いかがでしたか? 笹の葉に包まれた料亭の仕立てるお菓子は、まさにワンランク上の手土産と言えそうですね。帰省や親しい方への夏のご挨拶の際に、ぜひお試しください。

取材協力/<紫野和久傳>

<紫野和久傳>

創業150余年の<和久傳>は京都の北、京丹後にて和久屋傳右ヱ門が興した料理旅館が始まり。その後、京都市内の料亭「高台寺和久傳」として歩み始める。その流れを汲む<紫野和久傳>では、食を通じて季節の移ろいや和の文化を伝えることを大切に、旬の恵みを使った四季折々の総菜やお菓子を丹精込めて仕立てている。

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写真:難波雄史
文:西島恵

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店 本館地下1階 粋の座/紫野和久傳にてお取扱いがございます。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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