2015.08.14
より甘く、美しく……。進化した日本の「桃」を、この夏に贈りたい
ここ数年、メイドインジャパンの果物は、海外の人たちから大人気。味わいや見た目など、外国産のものとは、ひと味もふた味も違い、大きな注目を集めています。
「フルーツを加工するヨーロッパの食文化とは異なり、そのまま生で食すことを好む日本。フルーツを贈り物とする、贈答文化も強く根付いています。『より甘く』という糖度の追求、色や形の美しさなど、生産者の惜しみない努力により、品種も品質も進化して、ますます多彩でハイクラスになったのです」
伊勢丹新宿店・生鮮担当の片桐健治アシスタントバイヤーは、ジャパンフルーツの人気について、このように分析します。特にこの時期、贈答品として注目したいのは、8月にまさに旬を迎える「桃」。「この夏に、贈りたい」おすすめの品種を伺いました。
贈答におすすめ。華麗で豊満な「清水白桃」
ジューシーな果汁、なめらかな食感、華やかで強い香りが魅力的な日本の桃は、まさに食べられる芸術品のよう。なかでも、片桐さんのイチオシは、岡山県産の「清水白桃」。贈答品にも人気の高級品種です。
「実際に岡山の生産者を訪れた際、害虫や病気、強風などによる傷などから桃の実を守るため、ひとつひとつ手作業で丁寧に袋をかけていました。『美しい桃を作るんだ』という高い意識が伝わってきましたね。摘果して大きく、量より質重視で、色や形にまでこだわった桃なので、贈答にピッタリです」
果汁が多くて柔らかく、傷みやすいため、輸送に難ありだった岡山県産の桃。関東近郊には山梨という一大産地もあるため、なかなか日の目を見ませんでした。物流面なども含めて、そうした困難すべてをクリアにして、人気を博している高級品種「清水白桃」。華やかなビジュアル、甘みの強さ、芳醇な香りは、ぜひ一度味わってみたい逸品です。
とても珍しい、糖度17度の「セブンティーン」
生産量も多く、関東近郊でよく見かける山梨県加納岩地区産の「加納岩白桃」は、一般的な白桃よりもひとまわり大きく、上品な甘さが特徴です。その中で、特に希少性の高い桃が片桐さんの2つ目のおすすめ。
「『加納岩白桃』の中でも、糖度17度以上のものを『セブンティーン』と呼んでいます。セブンティーンと選定される桃は、2,000個に1個というほど希少性が高いんです」
そんな『セブンティーン』は、驚くほど濃い甘さに加えて、繊維質が細かく、みずみずしくて、とろっとなめらかな点も特徴なのだとか。お話を聞くだけで、口の中が桃の香りで満たされそうです。
桃は、実が大きければ大きいほど、甘い果汁がたっぷりおいしく味わえる果物。長時間冷やしすぎると甘味を感じにくくなるので、食べる2~3時間前に冷蔵庫の野菜室へ入れるのがベストです。
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケットにてお取り扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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