2021.12.28
【伊勢丹】東京で買える、2022年新春を祝う和菓子「花びら餅」6品を実食レポート!
年末から年明けにかけて店頭に並ぶ、新春の和菓子「花びら餅」をご存じですか? お餅でみそあんと甘く煮たごぼうを包んだ、独特のフォルムをした和菓子です。
一説には長寿延命を願ってかたいものを食べるという宮中の正月行事「歯固めの義」に端を発し、明治時代以降はお茶席の初釜に欠かせないお菓子となりました。長らく京都を中心に食べられてきましたが、今では全国各地に広く知られるように(詳しい解説記事はこらち)。
今回は、2021年12月から2022年1月にかけて、伊勢丹新宿店で購入できるバイヤーイチオシの花びら餅6品を、ライターが実食。中身の特徴や味わいを詳しくレポートします。この時期しか出合えない特別な和菓子で、新しい春の訪れをお祝いしませんか?
※この記事は2021年の情報です。最新情報は以下の記事をご参照ください
伊勢丹新宿店で買える2023年花びら餅の最新情報はこちら>>
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素材それぞれの繊細な風味が際立つ<とらや>
生地 | 自社でついた餅生地を丸く伸ばし、小豆の渋を入れたひし形の餅を内側に重ねている |
あん | 西京味噌を使った味噌餡 |
ごぼう | 蜜煮したごぼう |
最初にご紹介するのは、京都で創業した老舗<とらや>の花びら餅。まずはそのスッキリと美しい佇まいに思わず目を奪われます!
熟練の職人がついたという餅は、透き通るような白さが印象的。しっかりとコシがあり、米本来のおいしさが際立っています。さらに内側には、小豆の渋を入れたひし形の餅を重ねています。これは、花びら餅が宮中の正月料理の祝膳のひとつ「菱葩」を原形としているから。
花びら餅専用に仕上げる味噌餡は、希少な白小豆のみを使用した白餡に、西京味噌を合わせたもの。蜜煮のごぼうは香りがよく、まろやかな風味の味噌餡と相性抜群! それぞれの素材本来の味を楽しめるよう、添加物は一切使っていないのだとか。素材の魅力が見事にマッチした逸品です。
※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階
ふわふわ食感の求肥に風味豊かな栗あんが個性的! <小布施堂Shinjuku>
生地 | 求肥生地 |
あん | 自社製の栗あん |
ごぼう | 蜜煮したごぼう |
栗菓子専門店として人気の<小布施堂Shinjuku>からは、栗あんを使った花びら餅がお目見え。薄桃色の生地と、栗あんのこっくりとした黄色のコントラストが目を引きます。
長野県小布施町の自社工場で仕込んだ栗あんは、実に風味豊か! 甘くて細身のごぼうが栗あんとよく合い、特別なスイーツ感を盛り上げます。求肥を使った生地はふわふわで、口の中でとろけるよう…。伝統の味にさりげなくオリジナリティを効かせた個性派です。
※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階
三越伊勢丹オンラインストアで<小布施堂Shinjuku>の商品をみる>>
春らしい桃色のあんがキュート! 歯切れのいい餅ともマッチ<笹屋伊織>
生地 | 滋賀県産の羽二重もち米を使用した餅生地 |
あん | 京都産の白みそあん |
ごぼう | 京都産のごぼう |
300余年の歴史を誇る京都の<笹屋伊織>。餅からうっすらと透ける明るいピンク色の白みそあんがパッと目を引き、心が華やぎます!
あんと同じかたさに仕上げたという餅は歯切れがよく、全体が見事に調和。やわらかく炊き上げた細めのごぼうも上品で、主張しすぎていないのに、しっかりと風味が感じられるという絶妙なバランスで仕上がっています。京都の老舗ならではの味わい深い一品です。
※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階
ぽってり愛らしいフォルムと親しみやすい味わいにほっこり<老松>
生地 | 羽二重製の餅生地 |
あん | 白みそを使ったみそあん |
ごぼう | 国産のごぼう |
古くから茶席菓子として花びら餅を製造していた<老松>。味わいに大きく影響するみそは特に厳選し、白みその塩味が、あんや餅生地の甘みと絶妙なバランスになるよう調製しています。
餅生地は少し厚めながら歯切れがよく、風味豊かな味わい。ごぼうは少しずつ糖度を上げながら炊くことで、香りや食感が残るように仕上げているのだそう。品のいいみそあんにごぼうがふわりと香って、まさに洗練された味わいです。ぽってりとしたフォルムも愛らしく、心をなごませてくれます。
※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階
とろけるような餅のやわらかさがたまらない<鈴懸>
生地 | 佐賀県産のもち米を使用した求肥生地 |
あん | 福岡産の米みそを使ったみそあん |
ごぼう | 甘煮したごぼう |
福岡・博多発の和菓子ブランド<鈴懸>の花びら餅は、職人が一枚ずつ手で成型しているというやわらかい求肥が特徴。福岡で製造された米みそを使った甘めのみそあんを、ふんわりやさしく包みこんでいます。
数日かけて甘煮するというごぼうはやわらかく、素材本来の香ばしい風味も立っており、ほどよいアクセントに。ころんと小さめのフォルムも愛らしく、ぺろりといただけます。
※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階
濃厚なみそあんにごぼうの風味がアクセント<彩雲堂>
生地 | 六分立ての卵白を加えた求肥生地 |
あん | 京都産の白みそを使ったみそあん |
ごぼう | 密漬けしたごぼう |
最後は島根・松江の<彩雲堂>から。六分立ての卵白を加えた求肥の生地はほどよい弾力があり、あんの透け具合も絶妙な美しさです!
あんはみその風味が濃厚で、なんともまろやかな味わい。白みその風味を残してあんを仕上げるには、練り上げたあんにみそを加えるタイミングが大切だそうで、熟練の職人技が光ります。凛としたごぼうもあんと同じくらい香り高く、見事なバランスで調和。細部まで計算し尽くされています。
※取扱い:伊勢丹新宿店 本館地下1階
いかがでしたか? もちにあん、ごぼうとシンプルな構成ながら、比べてみるともちの弾力やあんの風味など、それぞれに個性を感じられました。新年の集まりや、ほっとくつろぐお茶の時間などに、ぜひ日本らしい“新春の味”を楽しんでみてください!
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商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店 本館地下1階=茶の道/とらや、甘の味/小布施堂Shinjuku、笹屋伊織、老松、鈴懸、名匠銘菓、茶席菓子にてお取扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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