2020.12.29
春菊サラダの具沢山レシピ2品「生で食べると苦くない」って知ってた!? 種類、選び方、見分け方
すき焼きに入れたり、ゆでておひたしにしたりと加熱して食べることが多い春菊ですが、独特の苦みやアクがあるため、「家族が食べてくれない!」と悩んでいる人も多いと思います。以前、WEB FOODIEの記事では、春菊を「加熱して」おいしく食べる方法をご紹介しましたが、春菊を「生のまま」おいしく食べる方法があるってご存じですか?
「春菊のアクやえぐみは、加熱することで出てきます。そこで春菊が苦手な人ほど、ぜひ試してほしいのが生食です」。そう話すのは、野菜のプロ、伊勢丹新宿店・フレッシュマーケットの鈴木理繪シェフ。
「意外に思えるかもしれませんが、実は生のままの春菊は、加熱をしないのでアクやえぐみがおさえられ、とっても食べやすいという特徴があります。素材の持つ香りの良さやシャキシャキした食感も楽しめます。今回、生のおいしさを発見できる、和風と洋風の春菊サラダをご紹介しましょう」
鈴木シェフに教えてもらうまで、春菊はゆでないと食べられないと思い込んでいたので、生で食べられるなんて知りませんでした! さらに春菊を生で食べるためのポイントがあるというので、そちらもお見逃しなく。
野菜のプロに聞きました! 春菊を生で食べるときは「葉っぱのギザギザ」で選ぶ!
① 青森県産の春菊。葉のサイズが小さく、切れ込みもシャープ。生食やしゃぶしゃぶなどにおすすめ。
② 高知県産の「サラダ春菊」。茎が細長くてやわらかいのが特徴。その名の通り、生食用として栽培されているもの。
③ 京都産の春菊。関西では「菊菜」とも呼ばれ、葉は丸みを帯びており、茎もやや太め。加熱調理に適している。
◆春菊を生食するなら「葉のギザギザが細かい」種類を選ぶ!
産地や農家によって、葉の形がさまざまな春菊。最近では「サラダ春菊」という名前で、生食用のものも出まわっています。
生で食べるなら、やわらかくて食べやすい、なるべく葉が細くて切り込みの深いものを選ぶのが正解です。茎が曲がっていても、それは春菊自体がやわらかい証拠なのでOK。冬が旬の野菜ですが、基本的にやわらかければ、どの時期の春菊でも生食は可能です。
一方で茎が太く、葉の切り込みが浅いものは、生食できなくはないですが、どちらかというと加熱した方がおいしくいただけます。
◆春菊を生食するなら鮮度が命。食べる直前に購入を!
生で食べるので、なるべくみずみずしい春菊を使うのが基本。春菊は乾燥に弱く、冷蔵庫に入れると傷みやすいため、できるだけ食べる直前に購入するようにしてください。もし食べきれなかった場合は、生のまま冷蔵庫に保存するより、ゆでて保存し、おひたしなどにするのがおすすめ。
◆春菊に包丁はNG。必ず葉は手で摘むべし!
あまり知られていませんが、春菊は金物に反応するとアクが出やすいという特徴があります。葉を切るときは、包丁を使わず、手でちぎるようにしてください。
まずは「和風」の春菊サラダからご紹介します!
【和風レシピ】ごま油の風味が食欲そそる! 春菊ときのこマリネのサラダ
たっぷりのきのこと生の春菊のシャキシャキとした食感の組み合わせが、楽しいサラダです。きのこマリネはごま油とぽん酢しょうゆを合わせた、コクがあるのにさっぱりした最強の味つけで、食べる手が止まりません! さらに好みで豚しゃぶをのせれば、メインおかずにもなるひと皿。
「春菊と同じ、寒い時期が旬のきのこをマリネにして、サラダ仕立てにしました。きのこは好みのものを数種類使うと味わいに深みが出るのでおすすめです。春菊は油と相性がいいので、きのこマリネのごま油は、あえて多めに加えるのがポイントです」
<材料>(2〜3人分)
- 春菊…1わ(約140g)
- <きのこマリネ>
好みのきのこ…250g ※今回はしいたけ、えのきだけ、しめじ、エリンギ、舞茸
長ねぎ…1本
ポン酢しょうゆ…大さじ3
ごま油…大さじ2
サラダ油…適量 - 青のり(好みで)…適量
<作り方>
1. 春菊をため水でさっと洗い、ザルにあげて水気をきる
「水を張ったボウルに春菊を入れて、さっとふり洗いする程度で大丈夫です」
2. 春菊は葉を摘み、茎を食べやすい長さに折る
「茎も食べられるので、捨てずにぽきっと折って一緒に使いましょう」
3. きのこマリネを作る。きのこは石づきを除いて食べやすい大きさに切る。長ねぎは斜め薄切りにする
「きのこマリネのレシピは、冷蔵庫で3日程度は日持ちするので、多めに作っておくと重宝しますよ。以前、WEB FOODIEではトマト入りのきのこマリネのレシピをご紹介しているので、そちらも参考にしてください」
4. フライパンにサラダ油、きのこ、長ねぎを入れ、強火にかける
「きのこは火の通りにくいものからフライパンに入れましょう。エリンギやしいたけなど肉厚なきのこを下にし、その上にえのきだけ、最後に長ねぎをのせます。火にかけたらしばらくは動かさずに、表面を焼くようにしてください」
5. きのこの香りが立ち、軽く焼き色がついたら全体を混ぜる
「きのこの表面にうっすら汗が出てきたら、上下を返すように全体を混ぜてください。きのこは最初にじっくり焼くことで、旨みと食感がアップします」
6. しんなりしたらごま油、ポン酢しょうゆを加え、汁気が軽く飛ぶまで炒める
「きのこマリネは温かいまま春菊にのせると、ホットサラダとして楽しめます。もちろん、作り置きしておいて冷たいままのせてもおいしいですよ」
7. 器に2の春菊を盛り、6のきのこマリネをのせ、青のりをちらす
続いて「洋風」の春菊サラダをご紹介します!
【洋風レシピ】野菜の甘みを堪能! 春菊とフレッシュトマトドレッシングのサラダ
和食で使用頻度の高い春菊ですが、実は意外や意外! バターやチーズなどの乳製品を使った洋風メニューとも好相性なのです。玉ねぎの甘み、ガーリックの風味にトマトの酸味が三位一体となったドレッシングが、春菊のおいしさを引き立てます!
「玉ねぎがたっぷり入ったトマトドレッシングの仕上げに、バターを加えてコクをプラスし、春菊と合わせました」
<材料>(2〜3人分)
- 春菊…1わ(約140g)
- 玉ねぎの薄切り(好みで)…適量
- <トマトドレッシング>
フルーツトマト…2個 ※普通のトマトやミニトマトでも代用可
マッシュルーム…8個
玉ねぎ…1/2個
にんにく…1かけ
サラダ油…適量
塩…少々
バター…大さじ1 - パルミジャーノ・レッジャーノ(好みで)…適量
<作り方>
- 春菊はさっと洗って葉を摘みとり茎と分け、それぞれ食べやすい大きさにちぎる。
- トマトドレッシングを作る。トマトは小さめの乱切りにする。マッシュルームは縦に4つ割りにする。玉ねぎ、にんにくはみじん切りにする。
- フライパンにサラダ油、玉ねぎ、にんにく、マッシュルームを入れ、塩をふる。中火にかけて炒める。
- 全体がしんなりして玉ねぎが透き通ってきたらトマトを加える。軽く全体を混ぜたらバターを加えて煮る。トマトの形が軽く煮崩れる手前で火を止め、塩で味をととのえる。
- 春菊と好みで薄くスライスした玉ねぎ適量を合わせて、器に盛りつける。3のトマトドレッシングをかけ、好みで薄くスライスしたパルミジャーノ・レッジャーノをちらす。
「春菊に合わせたトマトドレッシングはサラダのほかにも、ハンバーグやチキンソテー、白身魚のムニエルなどいろいろな料理に合うので、多めに仕込んで作り置いておくと便利。保存容器に入れて冷蔵庫で3日程度保存可能です」
いかがでしたか? 和風と洋風の春菊サラダを紹介していただきました。どちらも生の春菊ならではのフレッシュな香りと味わいを楽しめて「春菊ってこんなにおいしかったんだ!」と再認識できる味わいです。ぜひ新鮮でやわらかな春菊で試してみてくださいね。
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