2020.12.19
料理上手の常識アイテム! ボディケアもできるおしゃれな「棕櫚(しゅろ)たわし」の魅力、使い方
棕櫚(しゅろ)のたわしってご存じですか? 人気の料理研究家たちが、根菜を洗ったりザルや木のまな板を洗ったりするのに使っているとウワサのアイテム。
さらに、毎年年末に日本橋三越本店で開催される、日本の職人の手仕事が集まるイベント「日本の職人 匠の技展」[2020年12月26日(土)~2021年1月7日(木)開催]の担当バイヤーも、自信を持っておすすめするアイテムなのです。
今回、そんな棕櫚のたわしの魅力を深堀りしてご紹介します。お話をうかがったのは<高田耕造商店>。時代とともに消えかけていた国産棕櫚の生産を復活させ、高品質のたわしを手作業で作り上げています。その職人魂とともに、台所用とからだ用のおすすめたわしと使い方を教えていただきました。最後までお見逃しなく!
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高品質なたわしは肌にあてても痛くない。国産の棕櫚×職人の技術の結晶!
そもそも、たわしの素材である棕櫚(しゅろ)とは、ヤシ目ヤシ科の樹木のこと。耐寒性が強く丈夫なことから、九州南部から東北地方まで幅広い地域で見かけることができる植物です。棕櫚の幹を抱くように覆っている皮(繊維)は耐水性や適度な柔軟性があり、たわしやほうきなどに加工されて使われてきました。
特に和歌山県は古くから棕櫚産業が盛んで、日本一の産地でもありました。棕櫚山のふもとにある海南市は、採集された材料を道具に加工する町として発展し、現在でも家庭日用品の製造が地場産業となっています。そんな歴史がある海南市で、<高田耕造商店>はたわしをはじめとした日用品を製造する工場として1948年に創業します。
しかし時代の流れによって、海外産の材料や棕櫚の代替えとなるパームが輸入され、さらにはカラフルな化学繊維でたわしが作られるようになりました。<高田耕造商店>は時代に合わせた柔軟な姿勢で、輸入材や新素材も取り入れながら新しい商品を開発・生産してきましたが、同時に棕櫚の需要は激減し、1980年頃には国内の棕櫚生産量はほぼゼロにまで落ち込みました。
その後、2002年に社名を「株式会社コーゾー」に変更したのをきっかけに、<高田耕造商店>のルーツに改めて着目。天然素材で丈夫さもありながら、しなやかさ、やさしさを持ち合わせた棕櫚の魅力を伝えるべく、自社製品の開発・販売を開始します。
しかし、当時市場で流通していた棕櫚製品はすべて輸入材で作られたもの。国産棕櫚のたわしを作りたいという思いで奔走し、ようやく一人の山守(=山林を災害などから守る番人のこと)と出合い、国産棕櫚の生産再開を成功させます。
そして完成したたわしは、今までに触れたことのないような質感、そして肌に当てても痛くないほどやさしいものだったのです。
<高田耕造商店>のたわし作りのこだわりは、素材だけではありません。すべての工程に人の手が入る伝統的な「手巻き・手作り」を守り続けていることも大きな特徴。不揃いな繊維素材である棕櫚の質感を職人の手で整えることで、手触りがよく使いやすいたわしが実現します。
たわしって、ゴワゴワとした手触りで力強くこすって汚れを落とすイメージがあったので、肌に当てても痛くないとは驚きですよね。
続いて<高田耕造商店>の数あるたわしのなかでも、「キッチン用」と「からだ用」からおすすめを2アイテムずつご紹介します!
【キッチン用①】洗いやすさを徹底追求! <高田耕造商店>の人気たわしといえばこれ
まるで知恵の輪のようなフォルムの「しゅろのやさしいたわし むすび」は、使いやすさを追求して誕生した新しいたわしの形。たわしのイメージにはない不思議な形状ですが、2つのたわしをむすぶという工法で、握りやすく、食器の角や隅が洗いやすいのだそう! さらに金具が出ていないので、食器に当たってもカチカチと音がせず、傷がつく心配もありません。
繊維がやわらかいので、ガラスや陶器はもちろん、焦げ付き防止加工済みの調理器具の洗浄や野菜洗いにも使用できます。軽い汚れなら水だけで落とすことができ、2020年度グッドデザイン賞も受賞した実力派です。
※取扱い:日本橋三越本店 本館7階 催物会場
【キッチン用②】かたい「鬼毛」でゴシゴシ洗えるフライパン専用たわし
「しゅろのやさしいたわし フライパン用 ブナ柄」は、ごく一部でしかとれない「鬼毛」と呼ばれるかたい繊維のみを使用したフライパン専用のたわし。土鍋や魚用のグリル網など、頑丈な素材の焦げ落としにも使えます。柄付きなので、まだ熱さの残る調理器具も洗いやすく、使うシーンをしっかりと考えられた一品。中心に穴が空いている形状で、水切れもよく衛生的です。
※取扱い:日本橋三越本店 本館7階 催物会場
【からだ用①】リンパマッサージにも使える! 焼檜の柄で耐水性に優れたボディブラシ
なんと、たわしで身体が洗えるという「紀州棕櫚のからだ用たわし 焼檜柄」。紀州棕櫚は農薬や消毒薬不使用で、からだ洗いにふさわしい部位を厳選しているので、お子さんから高齢の方まで安心して使えます。リンパマッサージにも使えるくらいやさしい肌当たりが特徴です。
持ち手には独特の風合いと美しい形状がインテリアにも映える焼檜を使用。岐阜県の木工職人が1本ずつ削り出した地元の東濃檜に、さらに焼き加工を施すことで耐水性を強化しています。背中まで洗いやすい長めの持ち手と、適度な長さで小回りの効く短めの持ち手の2種類があり、好みで選ぶことができます!
※取扱い:日本橋三越本店 本館7階 催物会場
【からだ用②】繊細な手触りが心地いい手洗い用たわし
小さめサイズがかわいらしい「しゅろのやさしいたわし 手洗い用」は、洗いやすさにこだわった手指の洗浄用たわしです。繊維が細くてやわらかい棕櫚は肌触りがやさしく、指の間や爪の先などの細かいところまでしっかり届くので、お子さんの手洗いにもおすすめ。ひも付きで乾かしやすく、衛生的なのもうれしいポイントです。
※取扱い:日本橋三越本店 本館7階 催物会場
いかがでしたか? 繊細でやさしい天然素材だからこそ、食器だけでなくボディケアや手洗いにも使える棕櫚たわし。使ってみれば、その価値に納得するはずです!
たわしをはじめとしたこだわりのアイテムに出合える日本橋三越本店「日本の職人 匠の技展」にも、ぜひ行ってみてください。
【催物のご案内】
開催期間:2020年12月26日(土)~2021年1月7日(木)
※12月31日(木)は午前10時~午後5時
※新年は1月2日(土)午前10時から初売出し、午後6時まで営業
※1月1日(金・祝)は店舗休業日とさせていただきます
※1月3日(日)は午前10時~午後7時
※最終日1月7日(木)は午後6時終了
日本橋三越本店 本館7階 催物会場にて、「日本の職人 匠の技展」を開催いたします。「受け継がれる伝統の美技と職人の粋」をテーマに、伝統に裏打ちされた用の美で、豊かな暮らしを演出するアイテムを多数ご紹介。北は北海道、南は沖縄まで、日本全国の職人さんが集まる年末年始恒例の日本橋三越の看板催事です。
三越伊勢丹オンラインストアで「匠の技」アイテムが買えるのはこちら>>
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