2020.07.15
アートなギフトを贈る、三越伊勢丹限定の夏の贈りもの
三越伊勢丹では、日本が世界に誇る美術品を未来に受け継ぐため、2016年より国立博物館とコラボレーションしたギフトをご提案しています。今年は東京国立近代美術館とのコラボレーションも実現。今再注目の画家、小原古邨(祥邨)の作品を使用したものなど多数取り揃えました。
アートな限定ギフトの数々を、アートディレクターのナカムラクニオ氏、東京国立博物館総務課長の竹之内勝典氏、三越伊勢丹バイヤー大澤邦英の3名によるコメントとともにご紹介いたします。
※こちらの記事は三越伊勢丹オンラインストアの特集記事より流用掲載しています。
ナカムラクニオ
1971年東京生まれ。アートディレクター/ライター。 山形ビエンナーレキュレーター。 著書は『チャートで読み解く美術史入門』『人が集まる「つなぎ場」のつくり方』『金継ぎ手帖』『古美術手帖』など多数。美術や旅番組などのディレクターとして番組制作に携わり、現在はブックカフェ「6次元」 の運営、執筆、金継ぎ作家として美術や工芸の保護活動に取り組んでいる。
東京国立近代美術館コラボレーションギフト
1952年に開館した東京国立近代美術館。明治以降に生まれた新たな息吹を感じる芸術作品を、13,000点以上所蔵しています。今回はその所蔵作品の中から、小原古邨(祥邨)の作品にフィーチャーしました。
小原古邨(祥邨)
1877年石川県に生まれる。細やかな観察眼で花や生物を描き、浮世絵に対し新版画と呼ばれる美しい木版画を数多く生み出した。海外では高く評価されながら国内では知る人ぞ知る存在であったが、近年改めて注目が集まっている。
〈アサヒ〉朝顔・金魚二匹ジャパンスペシャルダブルセット
〜作品紹介〜
【朝顔】
夏の風物詩、朝顔を描いた作品。赤、青、紫と色に変化をもたせ、蕾やこれから咲く花も交えることで生命感を表現。葉や蔓(つる)の配置が生み出すリズム感が魅力で、葉は濃淡二種を組み合わせて奥行きを演出している。
【金魚二匹】
夏の暮らしに清涼感をもたらす金魚は、季節にふさわしい図柄。二匹の金魚が親密さを表現している。背景の淡い水の表現も繊細で、青ではなく、赤と補色関係にある緑を薄く用いることで、金魚の赤の鮮やかさを引き立てている。
〜ナカムラクニオ氏 コメント〜
「これはほしいですね。美術好きな人とオフ会みたいなのをよくやるんですけど、そういうシーンでも喜ばれると思います。今だったら、みんなで注文してオンライン飲みでも。
小原古邨の代表作である『金魚二匹』を手に取りながら飲めるっていうのはすごくいいですね。実はこの金魚、クリムトが別バージョンを持っていて、彼も金魚の絵を描いているんですよ。そういう意味でも、美術ファンにとってあこがれの作品だと思います」
〜大澤バイヤー コメント〜
「すべて国産原料で作られているジャパンスペシャル。スーパードライは洗練されたクリアな辛口のイメージがありますが、このジャパンスペシャルはホップの苦みが上品で、女性も飲みやすいビールになっています。幅広い方に好まれる味わいなので、ギフトにおすすめです」
〈ロイスダール〉川蝉とかきつばた デザートギフト
〜作品紹介〜
初夏に咲く花かきつばたと、飛ぶ宝石と呼ばれる川蝉を描いた作品。かきつばたも川蝉も細部まで丁寧に描写されている。花と鳥の配置、上に向かってのびる葉の角度、背景の淡いグラデーションから、離れて見ると独特の浮遊感が感じられる。
〜ナカムラクニオ氏 コメント〜
「この作品が描かれた時代は、青が流行った時代。ジャパン・ブルーと呼ばれて焼き物などもすごく青がもてはやされました。この青に青というのが綺麗ですよね。
パッケージもジャパン・ブルーを押しているのがすごくいいと思います。味もおいしい!和と洋がミックスされている感じがあって、そこが古邨的。『食べる小原古邨』みたいなイメージです」
〜大澤バイヤー コメント〜
「チョコレートからはじまった〈ロイスダール〉らしいショコラのデザートや、クリームチーズと生クリームを合わせてコクを出したヨーグルトのムースなど。冷やしておいしいこだわりのデザートをセットにしました」
〈志ま秀〉クアトロえびチーズ
〜作品紹介〜
梅雨の花である紫陽花と蜂が一緒に描かれることで、まもなく梅雨があけ、夏が到来する予感を表現。繊細な刷りの技術によって、紫陽花のグラデーションが見事に表されている。
〜ナカムラクニオ氏 コメント〜
「これがすごいなと思ったのは、6枚全部柄が違っていて、味も4種類楽しめるというところ。写真を撮りたくなりますね。色のグラデーションまでこんなにはっきりプリントできるなんておどろきました」
〜大澤バイヤー コメント〜
「気軽に贈れるギフトということで1,080円でご用意しました。価格はお手頃ですが、製法にはこだわっています。えびの殻や尻尾をすべて手作業で取り除き、剥き身だけを使ってえびせんにしているので、くさみがなく上品な味わい。ワインやビールなど、お酒との相性も抜群です」
東京国立博物館コラボレーションギフト
明治5年(1872年)に開館した、日本で最も伝統ある国立博物館。国宝や重要文化財をはじめとした多岐にわたる収蔵品から、ギフトにふさわしい作品を選りすぐってオリジナルギフトをご用意しました。
作品紹介:東京国立博物館総務課長 竹之内勝典氏
〈赤坂柿山〉赤坂あわせ 風神・雷神
〜竹之内勝典氏 作品紹介〜
「琳派を代表する画家 尾形光琳が、俵屋宗達の風神雷神に倣って描いた風神雷神図屏風。屏風の左右のはじに風神と雷神が離れて描かれていて、いまでいうソーシャルディスタンスを保ったような構図になっています」
〜ナカムラクニオ氏 コメント〜
「風神雷神は縁起がいいので、ファンがたくさんいると思います。外国の方にもよろこばれそうですね。雷神の雷のイメージと、雷おこしのカリカリ感がリンクしていていいと思います」
〜大澤バイヤー コメント〜
「富山県産の新大正もち米を使い、米粒をつぶさずにそのまま作ったおかき。食感のよさとお米の風味が際立ちます。そのまま食べるのはもちろん、クリームチーズやルッコラなどをのせて食べても美味」
〈揖保乃糸〉手延素麺「特級・古(ひね)」
〜竹之内勝典氏 作品紹介〜
「菱川師宣の『見返り美人図』。教科書や記念切手など、みなさんどこかで見たことのある作品だと思います。江戸で流行の着物や髪飾りが描かれ、それが全国にひろがっていく。浮世絵は、今でいうファッション誌のような役割を果たしていたと言われています」
〜ナカムラクニオ氏 コメント〜
「見返り美人ってみんなのあこがれですよね。僕も物心ついて一番はじめに欲しかったのが見返り美人の切手だったので、このパッケージもすごくほしいです。僕だったら金継ぎの筆箱にしたい。思ったより軽いし、シュッと閉まるのが気持ちいいです」
〜大澤バイヤー コメント〜
「こちらは揖保乃糸の中でも特級と呼ばれるもの。一束50gに約480本、太さは0.65〜0.7mmと極めて細い、特別な手延べそうめんです。専用の熟成庫で1年間熟成させることで、さっぱりとしたこしのあるそうめんに仕上げています」
〈ユーハイム〉テーゲベック
〜竹之内勝典氏 作品紹介〜
「歌川派の祖、歌川豊春が描いた『新版浮繪 七福神寶舟湊入之図』。七福神に空を舞う鶴、長寿を表す亀など、とにかくおめでたいモチーフが描かれていて、博物館でもお正月には定番として飾られる作品の一つとなっています」
〜ナカムラクニオ氏 コメント〜
「これは遠近法が面白い作品ですね。浮き出るような立体感を感じます。パッケージももちろんですが、焼菓子の形にもバリエーションがあってたのしいです。縁起がいいモチーフはみなさんによろこんでもらえるのではないでしょうか」
〜大澤バイヤー コメント〜
「お客さまから縁起のよいものを贈りたいというお声をいただいて企画したシリーズです。国籍も思想も異なる神々が同じ船にのる七福神になぞらえて、みんなで仲よく食べられる焼菓子をテーマに作りました」
〈銀座鈴屋〉水ようかん詰合せ
〜竹之内勝典氏 作品紹介〜
「葛飾北斎が描いた『諸国瀧廻り 木曽路ノ奥阿彌陀ヶ瀧』。群馬県の郡上市に現在もある、日本の滝百選にも選ばれる名瀑です。この作品の面白いところは、なんといっても滝の流れがくす玉のように描かれているところ。
非常に縁起がよいです。左側に滝を眺めている人物が描かれていて、当時からこういった風景を見て観光するという習慣があったことが伺えます」
〜ナカムラクニオ氏 コメント〜
「世界的に有名な建築家、フランク・ロイド・ライトが、この作品をもとに落水荘という傑作建築を造ったという説がありますね。とても歴史的な作品だと思います。味わいは、ようかんとムースの中間ぐらい。和モダンな感じがいいですね」
〜大澤バイヤー コメント〜
「滝から感じるマイナスイオンのように、とにかくみずみずしく、夏にうれしいようかんです。個人的なおすすめは、凍らせて食べる食べ方。こしあんにはそこに溶かしたバターを加えるとまたおいしいです。抹茶は凍らせてクリームチーズと合わせるのもおすすめです」
〈モロゾフ〉ファヤージュ
〜竹之内勝典氏 作品紹介〜
「葛飾北斎が描いた『鷽埀櫻』。鳥ひとつ濡れて出けり朝さくら、という俳句とともに描かれています。当時は俳句の入った浮世絵が大変に流行した時代でした。まさしく、朝起きてしだれ桜を見たところ、ウソがとまっていた、という風景を表した作品ではないかと思います」
〜ナカムラクニオ氏 コメント〜
「これも缶がいいですね。絶対捨てられないと思います。お菓子も形がすごく印象的で、まるで彫刻作品を食べているような感じがあります。パーティーとかに置いておきたい。ナッツの風味がとても強いですね」
〜大澤バイヤー コメント〜
「生地に油を使わず、少量の小麦粉と卵と砂糖と水、それ以外はすべてナッツでできているんです。だから、ナッツの味と香ばしさが格段にちがいます。ワインやウイスキーにも合いますし、アイスをのせて食べてもおいしいです」
〈梅の丸長〉名所腰掛八景 梅ヶ香 紀州梅干はちみつ入
〜竹之内勝典氏 作品紹介〜
「美人画で有名な浮世絵作家、喜多川歌麿の『名所腰掛八景』のひとつ『梅ヶ香』です。お茶屋の娘さんを描いたシリーズですね。髪の毛一本一本の線まで生き生きと、まさにそこに人がいるかのように描かれています」
〜ナカムラクニオ氏 コメント〜
「人気の絵師が地元の看板娘を描いてシリーズ化する、元祖グラビアみたいな感じですよね。当時ハイカラだったビードログラスを持たせているあたりが最先端を感じさせます。『梅ヶ香』に梅干しが入っているというリンクもいいですね」
〜大澤バイヤー コメント〜
「今、梅干しを冷凍して食べるというのが流行っているので、ぜひそれをお試しいただきたいです。はちみつ漬けになっているので、まろやかなおいしさを味わっていただけると思います」
九州国立博物館コラボレーションギフト
〈千鳥屋〉唐船・南蛮船図屏風 チロリアン詰合せ
〜竹之内勝典氏 作品紹介〜
「九州国立博物館に所蔵されている『唐船・南蛮船図屏風』。このパッケージに採用されている作品は、唐船ではなく南蛮(スペインやポルトガル)船が港に着いた風景を描いているものです。舶来品や人物がとても緻密に描かれているので、そこに注目して見ていただくと面白いと思います」
〜ナカムラクニオ氏 コメント〜
「遠くから見るとよくわからないですが、南蛮図屏風って近くで見ると、器とか当時輸入されていたものがはっきり見えるんですよね。こうやってパッケージに印刷されているとじっくり見ることができていいですね」
〜大澤バイヤー コメント〜
「中に入っているお菓子は、創業390年という九州のメーカー〈千鳥屋〉のチロリアン。〈千鳥屋〉のお菓子は、スペインやポルトガルから伝わった南蛮菓子に由来しています。あまおうやマンゴー、玉露など、九州産の素材にもこだわった、九州づくしの一品です」
京都国立博物館コラボレーションギフト
〈本髙砂屋〉祇園祭礼図屏風 エコルセギフト
〜竹之内勝典氏 作品紹介〜
「京都国立博物館所蔵の『祇園祭礼図屏風』。祇園祭の風景を描いた作品の代表的なもので、およそ4,800人もの町衆が描かれています。祇園祭はそもそも疫病が流行した時に生まれた祭りと言われていますので、ちょうど今の気持ちにもマッチした作品だと思います」
〜ナカムラクニオ氏 コメント〜
「これは巻物みたいなお菓子ですね。生地がぐるぐる巻いてあるような感じで。パッケージとあわせて見ると、美術品みたいで面白いです。見た目は堅そうに見えるんだけど、意外なくらいに薄くてサクサク。すごく繊細なお菓子ですね」
〜大澤バイヤー コメント〜
「こちらは今年50周年を迎えたエコルセ。竹之内さんのご紹介通り、無病息災を祈念した商品となっています。通常は小麦粉を使っていますが、今回黒糖きなこ味だけ米粉を使った新しいチャレンジをしていますので、こちらの味わいもぜひお試しください」
奈良国立博物館コラボレーションギフト
東大寺縁起 三輪素麺・鱧だしつゆ詰合せ
〜竹之内勝典氏 作品紹介〜
「奈良国立博物館収蔵の『東大寺縁起』。パッケージは作品の一部を切り取ったもので、お水取りが行われることで知られる二月堂を描いた部分になっています」
〜ナカムラクニオ氏 コメント〜
「これもパッケージを眺めながら歴史を語りたくなるようなアイテムですね。そうめんとパスタの中間のような歯ごたえで、冷製パスタのような感覚があります。はもだしの味が濃くて、高級感が漂っています」
〜大澤バイヤー コメント〜
「食べごたえ、のど越し、歯ごたえにこだわり、中に本葛を入れてモチモチの食感を出したそうめんです。はもだしは隠し味にたまねぎなどを加え、濃厚な味わいに仕上げました」
東京国立博物館コラボレーションギフト ビール特集
夏ギフトの定番ビールも、アートをまとった特別な仕様でご用意しております。
菱川師宣の『見返り美人図』をデザインした一番搾りプレミアム。東北産の第一等品ホップ「IBUKI」を使ったギフト限定品です。
歌川広重による『東海道五拾三次』シリーズの一作目、日本橋を描いた作品。ヱビスビール130周年の記念仕様で、ロゴマークに2匹の鯛が描かれたレア缶に出会えるかも!?
歌川国政の描いた『市川鰕蔵の暫』をパッケージに。プレミアムモルツには、食事に合うビールを追求するため、お茶漬けのお茶をビールに変えて何度も試行錯誤を重ねて造ったというエピソードが。
このほか、さまざまなアート作品とコラボレーションした限定品をご用意しております。オンラインサイト、全国の三越伊勢丹のギフトセンター、サテライト店でお求めいただけますので、ぜひご利用ください。
※ご紹介した商品は、在庫状況に応じて品切れになる場合がございます。予めご了承ください。
東京国立近代美術館&国立博物館コラボレーションギフトページはこちらから>>
こちらの記事の内容は動画でもご覧いただけます。
第三弾で行われた、ワインやウイスキーなどお酒の魅力を、亜樹直氏と谷口バイヤーでご紹介した動画もございます。ぜひご覧ください。
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