2015.06.01
削り方や削り器で味が激変! 高級削り器「團十郎 鰹節削り器」の実力
日本の誇る食文化である和食。2013年に「和食;日本人の伝統的な食文化」と題し、ユネスコ無形文化遺産に登録されて以来、これまで以上に世界中から注目を集めています。
そんな和食の基本は「出汁」ということもあり、最近はかつお節を自分で削り、ていねいに出汁を取る方が増えているそう。手軽に出汁が取れるパックも普及するなか、削りたては本当においしいのか、かつお節削りを体験してきました。
刃物の老舗がつくった鰹節削り器
今回かつお節削りを体験するために訪れたのは日本橋三越本店本館5階リビングフロア。そこで紹介されたのが、刃物の老舗である日本橋「木屋」の『團十郎 鰹節削り器』です。
「この『團十郎』という名前は、木屋の商品のなかでも特別なモデルにしかつけられない、最上位機種である証です」と説明してくれたのは、木屋の佐藤吏さん。
「鰹節削り器は、木と鉄という異なる素材の組み合わせのため、素材・部品ごとに製作に携わる職人がいる、手間のかかった道具なんです。そのうえで、この『團十郎 鰹節削り器』は木箱を桐で、カンナの台を樫で、そして刃には安来青紙鋼という高品質な材質を使っているのが特徴です。また、サイズも大きく、削りやすさが違います」
お話を伺うと、鰹節削り器は非常に繊細な道具でもあるとのこと。削り方によってはカンナの刃は刃こぼれし、良い木を選んで製作しなければ湿気等で歪みが生じてしまうのだといいます。
「購入の際はしっかりしたものを選ばれたほうが、快適にお使いいただけると思います」
実践 削りたてのかつお節は違うのか?
「実際に香りを比べてみてください」と佐藤さんが用意してくれたのは、2種類。なんでも、1日前に削ったかつお節(写真左)と、1時間前(写真中央)に削ったかつお節だと言います。比べてみるとその差は歴然。1日前のものは魚特有の生臭さを感じさせるような若干酸っぱい香りがするのに対し、1時間前のものは柔らかなかつお節の旨味を感じさせる香りがします
「そして今からお試しいただくのが、削りたてのかつお節です」
かつお節を手渡され『團十郎 鰹節削り器』で削ってみると、先ほど説明してくれた鰹節削り器の「大きさ」の重要性をすぐに実感。一緒に用意いただいた小さめの鰹節削り器とは、削るときの安定性が違い、力が入りやすく気持ちよく削れていきます。
こうしてできた削りたてのかつお節は「圧巻」のひとこと。1日前のかつお節との違いはもちろんのこと、1時間前に削ったものとも完全に香りが違うことに気づきます。つややかな見た目、そして何よりも非常に鮮烈な、フレッシュなかつおの香り。これで出汁を取れば料理のランクが上がることが容易に想像できます。
「和食の無形文化遺産登録もあり、最近は自分でお出汁を取りたいという方も多く、この『團十郎 鰹節削り器』も一時期はお渡しするまで2ヵ月お待ちいただいたほどです。ようやく在庫状況が落ち着きはじめましたので、今はお求めやすい時期となっています」
粉末出汁などが普及し、自分で鰹節を削る機会が少なくなっている現代ですが、削りたてのかつお節の香りには「カルチャーショック」と言っても過言ではない違いがありました。
日本橋の老舗がつくった高級鰹節削り器『團十郎 鰹節削り器』、本来の和食の味わいともいうべきこの香りを日常的に味わえると考えれば、決して高い買物ではないのは間違いありません。
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、日本橋三越本店本館5階 木屋刃物コーナーにてお取扱いがございます。
三越オンラインストアでは<木屋>
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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