2019.08.19
ワインスクール講師が教える赤・白ワイン入門〜飲み比べれば違いがわかる!
もっとワインに詳しくなりたい……と思っても、奥が深いワインの世界。何から、どうやって勉強を始めてよいかわからないというのが正直なところ。そこで今回、ワインスクールの名門「レコール・デュ・ヴァン」で講師を務める塩入早苗さんに、テイスティングの基本について教えてもらいました。
2019年秋に伊勢丹新宿店のリカーセレクションに登場する、ソムリエ試験対策もできる本格的なワイン飲み比べセットは伊勢丹新宿店バイヤーとレコール・デュ・ヴァン担当者で監修しております。
同セットは10月に行われる日本ソムリエ協会認定試験の二次試験対策を意識していますが、ワインについて学びたいと考えている人であれば誰にでもおすすめしたい“教材”でもあるのだそう。
「ソムリエの二次試験に頻出のぶどう品種を、赤と白それぞれ3種類ずつチョイスしました。これで品種や国別の特徴がとらえられるはずです」
ワインを開ける前に、テイスティングの基本からレッスン開始です。
「秋のワイン・洋酒・日本酒・TSUMAMI リカーセレクション」はこちら>>
選び方から味わい方まで。テイスティング基本の「き」
ワイン選びはテーマ決めが重要
いざ飲み比べをしようと思っても、闇雲にワインを選んでは比較になりません。テイスティング用のワインは「ぶどうの品種の特徴を知る」「産地ごとの味わいを比べる」などテーマを決めてセレクトするのがおすすめだそう。
「まずは品種の個性を学びます。最初は定番の種類からスタートしましょう。白はシャルドネとソーヴィニヨン・ブラン、赤はピノ・ノワールやカベルネ・ソーヴィニヨンなどが代表的。
また、シャルドネはアメリカ、ソーヴィニヨン・ブランはニュージーランド、ピノ・ノワールはフランス、カベルネ・ソーヴィニョンはニューワールド(ワイン生産の歴史が新しいアメリカやオーストラリア、ニュージーランド、チリなど)産のものがわかりやすい特徴を持っているので、最初のチョイスには最適です」
さらに産地ごとのワインの特性をつかみたいなら、同じぶどう品種で産地の異なるものを選んで比較します。ワインが決まったら、次はテイスティングです。
テイスティングは目→鼻→舌のスリーステップ
味わいだけでなく、見た目と香りもワインには重要な要素。テイスティングには基本のステップがあり、目、鼻、舌をフルに使ってワインを見極めます。
ステップ1:見た目をチェック!
「正しい色調を見るために、テイスティングは明るいところで行います。なるべく白をバックにするとよいでしょう。色の濃さ、輝きに注目します。ワインは1種類でもOKですが、ふたつのワインを比較することで、それぞれのワインの特徴が一層よくわかります」
ステップ2:香りをチェック!
「グラスに鼻を近づけて、まずは主体となる香りとボリューム感を確認。その後、細かいニュアンスをフルーツなどに喩えていきます」
ステップ3:味わいをチェック!
「味わいにおけるチェックポイントは、第一印象(アタック)が重要。口に含んだ直後のボリューム感、酸味、果実の凝縮感、アルコール感などを感じ取りましょう。ロゼや赤ワインについては、渋みのチェックも行います」
ワインセットでより深くワインを学ぼう
リカーセレクションに登場する飲み比べセットは、ソムリエ二次試験で過去に頻繁に出題されたぶどうの品種から、赤ワイン、白ワインそれぞれ3種ずつをセレクト。品種ごとに、フランスとニューワールドの違いを学べるセットになっています。
フランス×ニューワールドで学べる赤ワイン6本セット
【ピノ・ノワール】
<コラン・バロレ>「ブルゴーニュ ピノ・ノワール」(フランス)
<ウンドラーガ>「アリウェン レセルバ ピノ・ノワール」(チリ)
ピノ・ノワールの色調は、ラズベリーレッド。香りは赤系ベリーや花の香り、スワリング(ワイングラスをテーブルに置いたまま円を描くように静かに回すこと)すると樽の香りが開きます。味は綺麗な酸と、緻密できめ細かいタンニンが特徴です。
「酸が長く持続するのがフランス産、ややボリュームのある果実味がニューワールド産。その違いを判断していきましょう」
☆飲み比べのポイント
フランス産:持続性のある酸
ニューワールド産:ややボリュームのある果実味
【カベルネ・ソーヴィニョン】
<シャトー元詰>「シャトー・ラ・フレイネル」(フランス)
<スティムソン・エステート>「カベルネ・ソーヴィニョン」(アメリカ)
カベルネ・ソーヴィニョンの色調はダークチェリーレッド。特に、年代の若いワインは紫のニュアンスが強くなります。香りは黒系ベリーや、樽香、スパイス香といった複雑さも。渋みが印象的で、骨格がしっかりとした味わいです。
「香りを取ったときに、フランス産はより重厚で樽香・スパイス香が強く、ニューワールド産は果実香のほうが豊かなので、そこで判断します」
☆飲み比べるときの味わいのポイント
フランス産:重厚な樽香・スパイス香
ニューワールド産:果実香が豊か
【シラー】
<ポール・ジャブレ・エネ>「シラー」(フランス)
<ローガン・ワインズ>「ウィマーラ シラーズ/ヴィオニエ」(オーストラリア)
色調はより黒みの強いダークチェリーレッド。香りはベリーや針葉樹などといわれますが、ほんのりと肉を思わせるような個性的なアロマもあります。味わいは凝縮されたタンニンが感じられますが、酸もしっかりしているため、全体的に引き締まった印象を受けます。
「アタックから産地の個性を感じ取れるはず。フランス産はスパイシーでエレガント、ニューワールド産はパワフルでリッチな味わいです」
☆飲み比べるときの味わいのポイント
フランス産:スパイシーでエレガントな飲み口
ニューワールド産:パワフルでリッチな味わい
香りがキーポイント! 嗅覚を研ぎ澄ませて比較する白ワイン6本セット
【シャルドネ】
<メゾン・ジョゼフ・ドルーアン>「マコン・ヴィラージュ」(フランス)
<スティムソン エステート>「シャルドネ」(アメリカ)
シャルドネは、ぶどうそのものより、テロワールや醸造などを素直に反映する品種。たとえば樽熟成を経たものはバニラや樹脂、樽を使用しないものは果実香や土壌由来の石灰などのアロマが際立ちます。
「フランスとニューワールドの違いは、果実感とミネラルのバランス。フランス産は果実感よりもミネラル、ニューワールド産はその逆です」
☆飲み比べるときの味わいのポイント
フランス産:果実味<ミネラル
ニューワールド産:果実味>ミネラル
【リースリング】
<シャルル・スパー>「リースリング」(フランス)
<シャトー サン ミッシェル>「コロンビア ヴァレー リースリング」(アメリカ)
リースリングの特徴はシトラスなどの柑橘と、カモミールやヴェルヴェーヌや白い花を思わせる香り。味わいとしてはシャープな酸が際立ちます。
「フランスやドイツなどの冷涼な地域のリースリングは伸びのよい豊かな酸が特徴。酸の量によって、他の国と区別をつけることが可能です」
☆飲み比べるときの味わいのポイント
フランス産:酸が豊かで伸びがよい
ニューワールド産:冷涼な国に比べ優しい酸
【ソーヴィニョン・ブラン】
<ドメーヌ・メリオー>「トゥーレーヌ ソーヴィニョン ラルパン・ディ・ヴォドン」(フランス)
<ツイン アイランズ>「ソーヴィニョン ブラン」(ニュージーランド)
ソーヴィニョン・ブランは、地域の気温によって感じられる香りが異なるのが特徴。フランスのように冷涼なエリアでは、フレッシュハーブや柑橘のフルーツの香りが立ち、ニュージーランドのようにやや温暖なエリアでは、パッションフルーツや麝香(じゃこう)の香りが感じられます。
「冷涼なエリアのワインは酸も爽やか。反対にやや温暖な地域では味わいはよりジューシーになります」
☆飲み比べるときの味わいのポイント
フランス産:フレッシュハーブのようなグリーンの香り
ニューワールド産:パッションフルーツや麝香のような香り
<レコール・デュ・ヴァン>で、このワインセットを使った特別授業を開催!
ワインスクール「レコール・デュ・ヴァン」では、9月にこのワインセットから8種を使用した特別授業を開催。プロフェッショナルの講義を受けながら、ソムリエ二次試験の対策ができます。もちろん、これまでワインの勉強をしたことがないビギナーの方も申し込みが可能です。
特別授業
開催日程:9月7日(土)10時〜12時
場所:レコール・デュ・ヴァン 新宿校
申込み方法:スクールHPより
講師:新宿校校長 塩入早苗
講座料金:4,320円
ワインの基礎が学べる魅力的なセット。ワインの資格取得を目指している人も、これから勉強したいという人もぜひ試してみてはいかがでしょうか。
「秋のワイン・洋酒・日本酒・TSUMAMI リカーセレクション」はこちら>>
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、「秋のワイン・洋酒・日本酒・TSUMAMI リカーセレクション(ワイン通信販売)」にてお取り扱いがございます。
WEB:8月17日(土)AM10:00~9月30日(月)AM10:00
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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