2019.07.25
毎日食べたくなる。大豆マスターが手がける老舗<いづみや>の豆腐の魅力とは
“おいしい豆腐”と聞いて、どんな味を想像しますか? 大豆の味わいが濃厚な豆腐、シンプルな味付けでも十分存在感を発揮する豆腐……。昨今、そんな味の印象が強い豆腐を目指す店が多い中で、真逆ともいえる「毎日食べたくなる優しい味わい」を信条としているのが、東京都・中野の老舗豆腐店<いづみや>です。
製造責任者を務めるのは、青山隆さん。青山さんの豆腐作りの特徴は、長年経験を積んだ職人技に食品工学の知識も加えた現代的な豆腐作りにあります。
今回は、豆腐作りのバイブルともいわれる『豆腐入門』の著者でもあり、官公庁からも協力を要請されるなど、今や豆腐博士、大豆マスター的存在となっている青山さんのこだわりに迫ります。さらに青山さん直伝、家庭で簡単にできる、おいしい豆腐の食べ方もご紹介!
職人技と科学の融合。<いづみや>の豆腐作りへのこだわりとは
先述の通り、<いづみや>の豆腐の特徴は「毎日食べても食べ飽きない、優しい味わいの豆腐」。その心とは?
「具体的には、ひと口目のインパクトよりも、飲み込んだ後にわずかにのどの奥に風味が残るような……さわやかな余韻を感じる味を目指しています。小さいお子さんからお年寄りまで、今日食べて、明日も、明後日も毎日食べたいと思える豆腐が理想ですね」
<いづみや>のこだわり①:おいしい大豆からおいしい豆腐ができるとは限らない
そんな豆腐作りのために大学で学んだ食品工学を活かし、豆腐作りに科学を取り入れている青山さん。中でも特に重視しているのが、大豆選びだといいます。
「豆腐は、1時間半ほどの短い工程で、大豆(固体)→豆乳(液体)→豆腐(固体)という物性の激しい変化が起こる、世界でも珍しい食品です。その過程で味や風味を損なわない大豆を使うことが、おいしい豆腐作りの最大のポイントだと考えています。どんな名人でも、大豆選びに失敗すると良くても70点くらいの豆腐となってしまう。
それくらい、大豆は豆腐の質を左右します。難しいのが、おいしい大豆、品質に優れた大豆を使えば、そのままおいしい豆腐になるわけではない点。大豆選びの段階で、大豆が激しい変化を経た後のできあがりの豆腐の味をイメージできるかどうかが、豆腐作りの要です」
<いづみや>のこだわり②:温度や湿度の変化に合わせて日々調整
もちろん、食品工学の知識だけでは成立せず、最終的にモノをいうのはやはり職人的な経験だそう。
「豆腐は気温や温度のわずかな変化にも左右されやすい食品です。日々、大豆を煮る時間やにがりの量など、各工程で微調整を加えています。高い品質を保つためには、科学的な知識だけでは不十分。長年の勘や経験値がおいしい豆腐作りを支えています」
そんな青山さんの理想を形にした<いづみや>の豆腐が、今回ISETAN DOORに初登場。これまで直営店以外では購入することのできなかった貴重な逸品を、自宅にいながらにして味わえる絶好のチャンスです!
基本の絹・木綿豆腐から、おぼろ豆腐まで。絶対食べたい<いづみや>の豆腐3選
まず、ぜひ試してほしいのが、基本の木綿豆腐と絹ごし豆腐。何よりも大豆選びを重視する青山さんが厳選したのは、宮城県産の大豆ミヤギシロメ。青山さんの目指す「やさしい味わいの豆腐」に仕上げるために、豆腐に余計な影響を与えない、純度の高い塩味の少ないにがりを使って作られているそう。
「一般的に東京ではやわらかめの豆腐が好まれるように感じています。そこで、木綿も絹も、スーパーで売られている一般的な豆腐よりもやわらかいものを目指しています。やわらかいのに崩れにくい、絶妙なかたさに仕上げるのが腕の見せどころ。食卓に上がるまでに崩れてしまわないようパッケージにも工夫を加えています」
※取扱い:ISETAN DOOR
おぼろ豆腐は北海道・十勝産の音更大振袖大豆を使用し、カマンベールチーズをイメージしてデザインしたのだそう。
「そのまま食べてもおいしくお召し上がりいただけますが、食べるときは、一度きれいな布などに包んで水気をギュッと絞ってみてください。かたくなった外側を箸で割ると、中からトロッとなめらかな豆腐が出てきます。唯一無二の口溶けを楽しんでいただきたいですね」
※取扱い:ISETAN DOOR
<いづみや>が教える、いつもの豆腐を劇的においしくする方法
最後に普段何気なく食べている豆腐でも、少しの工夫で格段においしくなる方法を青山さんが教えてくれました。どれもすぐに実践できる簡単なものばかり。早速今日から試してみましょう!
①豆腐を冷蔵庫から出したら、ざるや皿の上に15〜20分置いて水切りをする
「余分な水分を出すことで、豆腐本来の風味が凝縮されます。またキンキンに冷たい豆腐よりも少し温度が上がることで風味をより感じやすくなります。特に、冷奴で食べるとその違いに驚くと思いますよ」
②実は豆腐は「蒸す」がうまい
「豆腐を蒸して食べるというのは、あまり馴染みがないかもしれませんが、軽く蒸すことで味も香りもよくなり、食感はしっとりなめらか。ぜひお試し下さい」
③<いづみや>直伝2種類豆腐用のタレを活用
「もう一品ほしいというときにも重宝する豆腐。簡単に作れる豆腐のタレを覚えておけばメニューのバリエーションも広がります」
●オリーブオイルだれ…オリーブオイル、しょうゆ、ごま油を1:1:1の割合で混ぜ、冷蔵庫で冷やしなじませる。
「おすすめは豆腐のステーキにかけること(木綿豆腐、絹ごし豆腐はどちらでもお好みで)。水気を切った豆腐を1.5cmの厚さにスライスし、両面焦げ目がつくまで焼いてオリーブオイルだれをフライパンにひとまわし。煮立ったらすぐに火を止めて完成。まるでフォアグラのような豆腐ステーキを楽しめます」
●卵だれ…卵1個に対してしょうゆ約30ml、みりん約60mlをよくかき混ぜて、約5〜10分湯せんしながらかき混ぜてください。
「泡が細かくなり、味噌のように粘り気がついてきたら完成です。このとき熱しすぎないように注意して下さいね。冷奴にも湯豆腐にもぴったりですよ」
「ISETAN DOOR」で<いづみや>の豆腐が家に届く!
今回紹介した3アイテムは三越伊勢丹の宅配サービス「ISETANDOOR」で購入可能です。
※数量に限りがございますので、品切れの際はご容赦ください。
※ISETAN DOORは定期会員サービスですので会員登録をお願いいたします。
>>絶品! 冷ややっこのアレンジアイデア10~毎日食べたい豆腐レシピ
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品はISETAN DOORにてお取り扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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