伊勢丹アスリートが愛用！ スポーツに欠かせない「モバイルフード」と「ごほうびフード」

暦の上では冬になりましたが、まだまだお天気のいい日には外でスポーツを楽しみたいもの。「おいしくて食べやすく、手軽な食べ物」は、日々スポーツにいそしみ、健康管理をしている方にとっては必需品。そこで、伊勢丹で「アスリート」と名高いスタッフに、スポーツにおすすめの「モバイルフード」と、運動の後のお楽しみ「ごほうびフード」を聞きました。

協力してくれたのは、伊勢丹新宿店新宿食品・レストラン営業部の小宮俊之さん（マラソン歴23年、カーレース歴3年）と村山慎一さん（マラソン歴8年、完走88回）、そして同・シェフズセレクションバイヤーの中本光昭さん（サッカー歴40年、ゴルフ歴20年、トライアスロン歴5年）のお三方。日ごろ伊勢丹で上質の食品を取り扱うプロの方々が愛用しているアスリートフードって？　お気に入りのアイテムを、管理栄養士・吉沼弓美子さんによるコメントとあわせて紹介します。

トレーニング時には、手軽に栄養補給できる「モバイルフード」を

日ごろのトレーニングやジョギングの際には、とにかく「持ち運びが簡単」「食べやすい」「栄養補給できる」ものがありがたい。「多くのランナーが口をそろえて『カステラ』を進めますが、この＜福砂屋＞の『フクサヤキューブ』は、大きさといい、味といい、間違いなくベスト！」とミニサイズのカステラを推してくれたのは、村山さん。「ほかにも＜とらや＞の小形羊羹は、味のバリエーションもあって気分によって選べるのがいいですね」。

トレーニング時の糖質補給については、「トレーニングや運動時に、体内でエネルギーとして使われているのが糖質。糖質は摂取してから最も早くエネルギ―に変わる即効性があり、筋肉を作るための体内のたんぱく質分解の抑制も期待できるので、適切なタイミングで補給することでトレーニングの効果を高めてくれるでしょう」と、吉沼さん。「トレーニング前は約2〜3時間前に摂ると、筋グリコーゲン量が高まり、スタミナが持続しやすく、運度強度が高いトレーニングでもこなしやすくなるといわれています。また、トレーニング後は糖質と一緒にタンパク質を摂ると、筋肉の合成にもより効果が期待できます」

塩とナッツでミネラル補給

一方、ミネラル重視なのは小宮さん。「ポケットに『雪塩』を小分けにして入れておきます。塩分とミネラル補給にちょうどいいサイズですし、軽いのもいいですね」。小宮さんは塩のほかに、ナッツやレーズンも持ち歩いているのだとか。

吉沼さんによると、「ミネラルはタンパク質や糖質を効率よく利用する上で欠かせない栄養素」なのだとか。「『雪塩』は運動で汗をかくことで失われるナトリウム補給にも効果的で、天然塩なのでマグネシウムやカリウム・カルシウムなどのミネラルも多く含まれています」。ただ、あまり汗をかいてないときに塩分を摂り過ぎると、むくみや血圧上昇につながってしまうこともあるので、摂り過ぎには注意が必要なのだそう。「ナッツやレーズンもミネラルを多く含み、補給するのに手軽な食品です。ほかには塩昆布等もおすすめですよ」

おにぎりは、パワーフード！？

トライアスロンを始めて5年になるという中本さんは、実用性重視でゼリータイプの栄養食品やスポーツドリンクを愛用しているそう。「トライアスロンは道具が多いので、持ち運びしやすいものを優先します。でもときどき、エネルギー補給におにぎりを食べることもあります。おいしいお米で作ったおにぎりは、精神的にもエネルギーになりますね」

手軽で便利な市販の栄養食品。「必要な栄養素をバランスよく含んでいるので、必要に応じて手早く栄養をチャージできるので上手く活用するのも一つの方法です」と吉沼さん。スポーツドリンクも、運動時に必要な糖質と塩分が含まれているので、トライアスロンのような長時間の運動には効果的なのだと言います。「おにぎりは、お米を炊く時に水を吸わせるので水分量が約60％あり、水分も補給できるうえ、糖質や塩分も補給も期待できます。殺菌効果の強い梅干しを混ぜれば、腐敗防止や食中毒予防にもなりますね」

バナナはアスリートの強い味方

そして3人ともあげてくれたのが、バナナ。「バナナは糖質補給にもなるし、1本ずつ持ち運べるから便利」と、小宮さん。村山さんは「大会などの大事な日には、王様級の『しあわせバナナ』を食べます」と、シチュエーションによってバナナも使い分けるのだとか。「実はあまり持ち歩かないけれど、バナナはマストですね」と中本さんもバナナのパワーには太鼓判。バナナってそんなに効き目があるのでしょうか？

「運動中に補給したい栄養素は糖質と水分です。その中でもバナナは消化の早いブドウ糖・果糖がエネルギーに変わり、ゆっくり消化されるショ糖が後からエネルギーになるといった具合に、消化にかかる時間差のおかげで、すぐにパワーの源になるのはもちろん、パワーが持続するのです」と、管理栄養士・吉沼さんのお墨付きもいただきました。アスリートにバナナは必須！？　「ほかに水分補給も運動中には欠かせませんが、一度に多く飲むと胃に負担をかけることになるので、回数を多く、こまめに摂ることをおすすめします」。

運動のあとには、自分だけの「ごほうびフード」でテンションアップ

体を動かしたあとは、体調管理はもちろんのこと、ちょっとした「お楽しみ」でパワーチャージ。「まずは疲労回復が大切なので、よく『高リコピントマト』を食べます」と話してくれたのは小宮さん。「運動の前後も体づくりにいいものを食べるよう心がけています。レースの前にはうどんやおにぎり、餅などで炭水化物を摂り、レース後は疲れた体にやさしいものを。＜仙太郎＞の黒豆大福などは、大きさもちょうどよく、甘すぎないので気に入っています」。

「体の一部が焼売でできているのではないかと思う」と、村山さんはひそかな“焼売愛”を打ち明けてくれました。「＜崎陽軒＞の『ポケットシウマイ』は、本当にポケットに入れて歩きたいくらいの素晴らしいアイテムで、持ち運びに便利なので運動の際にも食べますが、終わった後にもおいしいですね」。お伴には＜湖畔のビール＞の「秋田犬ビール」がおすすめなのだとか。「田沢湖マラソンの後にこのビールを飲むのが年に一度のお楽しみ。ふだんは家で飲んでメンタルトレーニングです」。

レースで遠征した際には、その土地のものを味わうのも楽しみのひとつ。中本さんは特に、訪れた土地の地酒をレースの前後にいただくのだそうです。「レース前はもちろん控えめに。終わった後は、ゆっくり飲んで疲れを癒します」。好みは、純米、生、無濾過のタイプだとか。

ところで、運動後の「ごほうびフード」、どんなものを食べるのがいいのでしょうか。

「運動後には内臓も疲労しているので、食べやすいものや消化の良いもの。そしてエネルギー回復の為には、糖質と合わせて筋肉を作るたんぱく質を摂るとよいでしょう。『黒豆大福』は手軽な糖質補給になりますね。また、疲労物質である乳酸の代謝を促進する働きがあるリコピンが多く含まれている『高リコピントマト』は効果が期待できます。運動後の“ごほうびアルコール”は、運動終了からなるべく多くの時間をあけるか、水分を多めに摂るなど、飲酒前に食事をして吸収時間を緩やかにする工夫をするとよいと思います。また、ドイツのノンアルコールビールのように、アルコールだけを抜いた製法のものは、ビールの栄養素を残しているので、運動後にはもってこいのイオン飲料でもあり、上手く活用するのも効果的です」

澄んだ空気を吸いながら運動するのは気持ちがいいもの。スポーツ好きの方はもちろん、いつもはインドア派の方もたまには外で体を動かして、「モバイルフード」と「ごほうびフード」を楽しんでみてください。

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