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2017.10.12

自家製イカの塩辛レシピ。イカの選び方・さばき方も解説。プロ直伝のテクニックで臭みなし&美味しい!

いかの塩辛のイメージ

10月以降に旬を迎えるスルメイカは、イカ(いか)の種類のなかでも特に巨大なわたが特徴です。このわたを捨てるのは忍びない……と思ったら、ぜひ試してみてほしいのが自家製のイカの塩辛。なんと、塩辛に使えるわたはスルメイカだけなんだそう。身とわたを一緒に塩+αで漬け込むだけで、ご飯にもお酒にも合うプリプリ新鮮な塩辛が、家庭で簡単に美味しく作れます。

しかも、「わたを冷蔵庫で1日程度置いて脂を落とす」という裏技で、市販のものとは全然違う、臭みのないうまみたっぷりの塩辛に仕上がるんだとか。

教えてくれるのは、伊勢丹新宿店の魚のプロ、<東信水産>の石戸宏さん。イカの身の簡単なさばき方も解説しているので、初心者でも安心です!

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新鮮なイカの選び方

鮮度の悪いイカと新鮮なイカ

塩辛は加熱しないだけに、なによりも素材の鮮度が命。新鮮なイカは見た目で簡単にわかるそう。

「上は店に入荷して数日たったイカ、下が入荷して1日目のイカです。全然違いますよね。ピンと全体にハリがあり、色鮮やか、黒目が澄んでいるのが新鮮な証拠です。ただし、どんなに新鮮なイカでも、生のものはアニサキスという寄生虫がいる恐れがあるため、一度冷凍してから使うとよいでしょう。『マイナス20℃以下で、48時間以上冷凍すると安心』といわれています」

自家製イカの塩辛レシピ

イカのわた

[材料]

  • スルメイカ…1杯
  • 塩…適量
  • 酒…適量
  • ※お好みで味噌、みりん…少々

[作り方]

①イカを、胴、わた、足に分解する。

イカのわたを引き出すところ、スミを取り除くところ、胴と足を切り離すところ

「胴とわたがくっついている部分に指を入れて、ゆっくりと足を引っ張りながらはがします。わたの上部についているスミも引っ張って取り除きましょう。最後に、くちばしの根元に包丁を入れて、胴部分と足部分を切り離します。足は硬いので塩辛には向きません。火を通す料理に使いましょう」

 

②皮をはがし、胴を開いて軟骨を抜いたら、内側の薄皮を外す。

イカの皮をはがすところ、イカの堂を真横に倒して包丁を入れたところ、イカの内側の薄皮をとるところ

「胴とえんぺらの接続部分に指を入れて、えんぺらを引っ張りながら皮を外していきます。えんぺらの皮はむきにくいので、むかなくてもOKです。軟骨がまな板と並行になるようにイカを置き、横に包丁を入れ、胴を開きます。軟骨を手で抜き取って、内側の薄皮を包丁でこそげとり、キッチンペーパーなどでぬめりをふき取りましょう」

 

③胴を切り、全体に塩をふりかけて水分を抜く。

ザルに入れたイカ

縦半分に切り、細切りにする。ザルに入れ、全体に塩をふりかけ(焼き魚程度の塩加減が目安)、冷蔵庫に20分程度入れて水分を抜く。20分経ったら取り出して胴を酒で洗い、再び冷蔵庫で1日半程度置き、水分を抜く。

④わたに塩をたっぷりまぶして、冷蔵庫で1日程度置き、水分を抜く。

塩をまぶしたわた

⑤ ④のわたの塩をふき取ったら、ザルに入れて再び冷蔵庫で半日以上置いて脂を落とす。

ザルに入れて半日以上置いたイカのわた

「わたをザルに入れて乾かすことで、臭みのもととなる余計な脂が落ちて、生臭さのない塩辛になります」

⑥ 皮に切れ目を入れて肝を絞り出し、包丁でたたいてなめらかにする。

肝を絞り出すところ、肝と味噌・みりんを混ぜたところ

胴と混ぜ合わせ、お好みで味噌、みりんを少々入れて味をととのえる。冷蔵庫で1晩寝かせて、完成。

臭みなし、プリプリで美味!

完成した塩辛

市販のものとはまったく違う、臭みがなく、プリプリ新鮮で美味しい塩辛は、ご飯にもお酒のお供にもぴったり。箸が止まらないので、あっという間になくなってしまいそうですが、「毎日しっかりかき混ぜながら保存すれば、冷蔵庫で1週間程度日持ちします」とのこと。

寝かせる時間はかかりますが、市販のものとは全然違う、手作り塩辛。スルメイカの旬の時期に、ぜひ一度は試してみてほしいレシピです。

もう1品! イカわたの味噌漬けの作り方

イカわたの味噌漬け

材料

  • スルメイカのわた…1杯分
  • 出汁用昆布(水または酒で戻す)…1枚
  • 味噌…適量
  • みりん(隠し味)…少々
  • ※あればガーゼまたはキッチンペーパー…1枚

作り方

  1. 味噌とみりんを混ぜ合わせて味噌床を作り、密閉容器に入れ、わたをガーゼまたはキッチンペーパーでくるんで漬け込み(直接漬けてもOK)、ひと晩置く。
  2. ①を取り出して味噌をふき取り、昆布で包み、さらにラップでくるんで冷凍庫に入れて凍らせて固める。固まったらラップを外し、ひと口大に切り分けていただく。この際、溶けやすいので、素早く切ってください。

味噌漬けをラップでくるんだところ

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文: 斉藤彰子

写真:岡田一也
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

バイヤー・スタイリスト / 石戸宏
伊勢丹新宿店「東信水産」担当。秋田県の料理屋に生まれ、もともとは料理人を目指していた経緯から、ふぐ調理師の免許も所持。休日もキッチンに立ち、料理した魚をアテにお酒を飲むのが楽しみ。

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケット/東信水産にてお取扱いがございます。 

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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