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2017.09.05

甘酒6品を飲み比べ。同じ材料でも味は大きく違いました!

飲み比べる米麹の甘酒を並べたイメージ

かつては冬に飲むイメージがありましたが、最近では夏バテしやすい季節にも飲むようになった甘酒。人気が高まるにつれて商品が充実しているので、どれを飲んでいいのか迷ってしまうことも……。

そこで、伊勢丹新宿店で缶詰や調味料を扱うコーナー・シェフズセレクションの井上奈美さんに、おすすめの甘酒を教えてもらい、実際に飲み比べてみました。

 

今回、飲み比べた「米麹の甘酒」6品はこちら!

飲み比べる甘酒6種を並べた様子

「甘酒は大きく分けて2種類あります。『酒粕を溶かして砂糖を加えたタイプ』と、『米と米麹だけのタイプ』。今回、飲み比べるのは『米と米麹だけの甘酒』です。ブドウ糖やアミノ酸が豊富で、砂糖はいっさい使わずノンアルコール。お子さまでも飲めるんです」

6アイテムの原材料はいずれも、主に「米」「米麹」のふたつ。それなのに、甘さや香り、のどごしには大きく違いがあるんだとか。今回は、その違いがわかりやすいラインナップをセレクトしました。

※「〇倍希釈」とは、甘酒に対して何倍の水を加えて飲むとよいか、メーカーが推奨している割合のこと。例えば「3倍希釈」ならば「甘酒1に対して水3」の割合で薄める。

①力強い食感と香り! 江戸時代から続く老舗の味

<天野屋>神田明神 甘酒の素

天野屋の神田明神 甘酒の素と中身を出したもの

<天野屋>神田明神 甘酒の素 350g 864円(税込)

1846年江戸の神田明神近くに創業した、納豆や甘酒製造の老舗。この甘酒は昔から取扱っている定番だそうで、ぼってりした米粒の食感と麹の強い香りがインパクト大! 飲んだあとも麹の余韻が長~く続きます。甘みがしっかりしているのでかき氷にのせて食べたり、塩辛いものと一緒に楽しんだりしても甘さが引き立つので、おすすめなんだそう。

【原材料】米、麹

②しっかりした米の食感、やわらかな甘みが上品

<針塚農産>あま酒 250g 432円

針塚農産のあま酒と中身を出したもの

<針塚農産>あま酒 250g 432円(税込)

群馬県渋川市で漬けもの、こうじ漬けなどを扱うメーカーが、自家製の米麹で作る甘酒。米粒がしっかり感じられながらも、米のやさしい甘みが上品。「甘酒ファンから定評があったので入荷を決めました」と井上さん。ぼってり重量感があるので、水で薄めずにそのままトーストにのせて食べても美味しいそう。水で薄めると米粒がモロモロとほぐれ、さらっと飲みやすく後味もすっきり。

【原材料】米(国産)、米麹(国産米)

③しょうゆ屋さんが作る、玄米仕込みの甘酒

<大正屋醤油店>玄米あまざけ

大正屋醤油店の玄米あまざけと中身を出したもの

<大正屋醤油店>玄米あまざけ 300g 411円(税込)

大正15年(1926年)創業、島根県安来市に本店を構えるしょうゆ・味噌専門店が作る甘酒。自家製の麹で仕込むのは、なんと玄米です。ひと口飲んで驚くのは、ほかの甘酒にはない香ばしさと甘じょっぱさ。その正体はしょうゆを仕込んだ杉樽を使っているから。米粒感はなくまったりした口当たりで、薄めずそのまま凍らせればなめらかなアイスキャンディに。

【原材料】米麹(うるち精米)、うるち玄米

④ミキサーで攪拌した、なめらかなのど越し

<古町糀製造所>糀ドリンクプレーン

古町糀製造所の糀ドリンクプレーンと中身を出したもの 

<古町糀製造所>糀ドリンクプレーン 500ml 1,080円(税込)

東京・銀座のおむすび屋さんが、2013年に新潟の酒蔵を引き継いで立ち上げたのが<古町糀製造所>。こちらの甘酒は独特の臭い(=栗香)が少ないのが特徴。すっきりとした甘さにこだわり、米の粒感をミキサーで攪拌し、なめらかな口当たりに仕上げています。原材料に、そのまま炊いても美味しい米を使うところは、おむすび屋さんならでは。料理やドリンクに加えるのもおすすめです。

【原材料】米(国産)、米麹(国産米)

⑤アイガモ農法のゆめぴりかを使ったピュアな味

<米のさくら屋>千代の甘酒

米のさくら屋の千代の甘酒と中身を出したもの

<米のさくら屋>千代の甘酒 500ml 840円(税込)

2014年大分県佐伯市に設立した甘酒専業の会社が、アイガモ農法で育てた北海道産ゆめぴりかを使って製造するのが「千代の甘酒」。やわらかな食感の米粒がほどよく残り、クセがなくすっきりした甘みです。さらっとのどを通り抜けますが、後味には米麹の香りがしっかり楽しめます。豆乳や牛乳で割っても美味しいですが、米の美味しさを堪能するならストレートが断然おすすめです。

【原材料】米(北海道ゆめぴりか)、米麹(国産米)

⑥まるで飲む桜もち! 花びらを加えた華やかな味

<信州自然王国>桜花甘酒

信州自然王国の桜花甘酒と中身を出したもの

<信州自然王国>桜花甘酒 250ml 486円(税込)

1983年に有機農業を志す信州の農家によって設立された<信州自然王国>が手掛ける甘酒。長野県産の桜の花弁を加えた珍しい一品です。鼻を抜ける桜の香り、米の粒感、やさしい甘さと塩気は、まさに桜もちの味わい! 日本ならではの海外へのお土産としても喜ばれそうな一品です。

【原材料】米麹、米、桜花びら、食塩

「甘酒人気が高まるにつれ、楽しみ方が広がっている点も面白いところ。しょうがの絞り汁やレモンや柚子の皮を足したり、豆乳、牛乳、炭酸水で割ったり、凍らせてアイスにしたり、料理に加えるなど、いろいろな食べ方に挑戦してみるのもいいですね」と井上さん。

ぜひ好みの味と楽しみ方を探してみてはいかが?

文: 松本いく子

写真:安田裕(ヤスダフォトスタジオ)
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

バイヤー・スタイリスト / 井上奈美
2014年より伊勢丹新宿店本館地下1階、調味料や一般食品を扱うシェフズセレクションに勤務。今、注目しているのはレトルトカレー。「お客さまがお買物をしていてワクワクできるよう、商品のおすすめの仕方や会話、表情など明るく楽しくを心がけています」

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=シェフズセレクションにてお取扱いがございます。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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