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2017.03.30

刺身が格段に美味しくなる! プロが教える「昆布締め」の作り方

刺身を昆布締めにするイメージ

鯛など白身の刺身は「しょうゆとわさびで食べるのが当たり前」という人にこそ、試してほしいのが「昆布締め」。昆布に刺身を挟むだけでうまみと風味が倍増して、「これ、自分で作ったの!?」と称賛される美味しさに変わるんです!

その作り方を魚のプロ<東信水産>の石戸宏さんに教えてもらいました。

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昆布に挟むだけの簡単さ! 昆布締めの作り方

「お店ではさく(=柵)で作っていますが、今回は薄切りで売っている鯛の刺身を使って作りましょう。さくより短い時間で出来上がるので、ご自宅でも作りやすいと思います」(石戸さん)。

1)昆布を日本酒で湿らせる

昆布を日本酒で湿らせているところ。昆布の白くなっている部分はうまみなので拭かなくてよい

ペーパータオルに日本酒を含ませ、昆布の表面をまんべんなく湿らせます。日本酒には昆布のうまみを引き出し、刺身の臭みを抑えてくれる効果があります。昆布の粉のように白くなっている部分(写真右)はうまみなので、ふき取らなくてOK。

昆布はなるべく平らなものを選ぶことがポイント。波打っている昆布だと挟んだときにすき間ができるので、味にムラが出てしまいます。今回は羅臼昆布を使っていますが、どんな種類でもOKです。

2)昆布に白身魚をのせて挟む

昆布に白身魚を並べて、もう一枚昆布を重ねる

刺身を重ならないようにして、昆布の上に一切れずつ並べて、昆布をもう1枚のせて挟みます。

白身魚を挟んだ昆布をラップで包み、重石をする

昆布よりも大きめにラップを切って、ぴったりと包みます。昆布のうまみを早く移すために、バットや皿などを重石として昆布にのせます。あとは冷蔵庫に入れて寝かせるだけ!

刺身に昆布のうまみがしっかり移って食べごろになるのは、薄切りの場合3~4時間後が目安。ただし昆布に挟むのは1日まで。それ以上おくと、黄ばんで見た目が悪くなり、グミのようにかたくなるのでおすすめできないそうです。1日経ったら昆布は外して3~4日で食べきりましょう。

薄切りではなく「さく」で作った場合は、昆布で挟んだまま最低1日は寝かせます。2日経ったら昆布を外し、食べる分だけその日に切って4~5日で食べきります。

ほどよい弾力、まろやかで上品な味に!

白身魚の昆布締めのでき上がり

3~4時間寝かせたものを食べてみると、昆布のよい香りがふわっと漂い、ほどよい粘りと弾力。さらに1日寝かせたものは水分が抜けて身が締まり、ねっとりとして弾力もよりしっかりとしています。昆布に挟んだだけなのに、こんなに美味しくなるなんて……!

食べるときは、お好みでしょうゆや塩、柚子胡椒などをつけて。昆布締めに使った昆布を細切りにしてのせ、お茶漬けにするのもおすすめだそう。

「鯛や平目、すずき、いさき、珍しいところではハッカクやほうぼうなどの白身魚でお試しください。反対に帆立貝柱やたこ、いかなどの水分の多い魚介は向きません。変色しやすいのでいわしなどの青魚も向きません」と石戸さん。

いろいろな魚で昆布締めワールドを楽しんでみてはいかが?

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文: 原田視納子

写真:菅井順子

バイヤー・スタイリスト / 石戸宏
伊勢丹新宿店「東信水産」担当。秋田県の料理屋に生まれ、もともとは料理人を目指していた経緯から、ふぐ調理師の免許も所持。休日もキッチンに立ち、料理した魚をアテにお酒を飲むのが楽しみ。

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケット/東信水産にてお取扱いがございます。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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