2017.02.04
【バレンタイン】製菓用チョコレートの選び方。手作りチョコの美味しさは「材料」で決まる!?
手作りチョコレートのお菓子って、どんなチョコを使うかで味が決まるってご存知ですか? 「美味しいチョコレートを使えば、ほぼ8割成功したも同然!」と豪語するお菓子研究家がいるほど、クオリティに差が出るんです。
そこで、100種類もの製菓用チョコレート(=クーベルチュールチョコレート)を揃える、製菓・製パン材料専門店の<クオカ>のブランド開発担当者、三谷ふきさんにチョコレート選びの2つのポイントを教えてもらいました。
※現在、店名を<クオカ>、<クオカ×トミーズ>を改め、<富澤商店>として営業しております。
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製菓用チョコレート選びのポイント① 原材料とカカオ分%
「製菓用チョコレート(=クーベルチュールチョコレート)を選ぶには、まずは原材料とカカオ分の2つの意味を押さえましょう」と三谷さん。そのチョコレートのだいたいの味の傾向や個性がわかって、ぐっと選びやすくなるのだとか。
【原材料】スイート、ミルク、ホワイトの違いとは
「お客さまから『製菓用チョコレートのスイートとミルクでは、どちらが甘いのですか?』とよく聞かれますが、実は甘さが違うのではなく、原材料が違うんです」
スイート/乳成分は入らない。カカオの風味が濃厚で、苦みの強いもの
チョコレートの色や風味の素となるカカオマスの含有量が多く、色は濃い茶色。カカオの苦みが際立ち、風味がストレートに感じられるのが特徴です。メーカーによって、スイートの中でもより苦いものをセミスイートやビターと呼びます。
ミルク/ミルクなどの乳成分が入り、苦みのマイルドなもの
乳成分が入り、スイートよりカカオマスの割合が低く、色は薄い茶色をしているのが特徴。原材料の表示を見ると、全粉乳、クリームパウダーといった乳成分の表示がされています。スイートよりも苦みが控えめで、ミルクのまろやかさが感じられます。
ホワイト/苦みはまったくなく、甘みとミルクの味が濃厚なもの
苦みや茶色の素となるカカオマスが入らず、カカオ成分は白いカカオバターのみ。色味は白く、甘みとミルク感を強く感じるのが特徴です。
【カカオ分%】とは一般的にパーセンテージが高いほど「苦み」が強くなる
もうひとつ押さえておきたいのが、苦みの目安となるカカオ分。チョコレートのパッケージに、カカオ60%などと表記されています。
カカオ分とは、全体の材料の中でカカオマスとカカオバターがどのくらい使われているかを表しています。カカオマスは茶色や苦みの素、カカオバターは油脂です。カカオマスが多いほど苦みが強くなり、一般的にスイートとミルクではカカオ分が高いほど砂糖は減り、味わいがよりビターになっていきます。
製菓用チョコレート選びのポイント② 作りたいお菓子のタイプで選ぶのも手
チョコレート菓子には、大きく分けてガトーショコラやブラウニーなどの「焼き菓子」と、ムースや型抜きチョコなど「生菓子」の2タイプがあります。それぞれ、カカオの風味の濃さや口どけのなめらかさなど、求める味わいや特徴は違ってきますから、何を作りたいかによって、そのお菓子に合ったチョコレートを選ぶのがおすすめです。
【ガトーショコラ】にはカカオの「風味が濃厚なスイート」を
チョコの味で差が出るのがガトーショコラ。加熱してもチョコの風味がしっかりと残る、乳成分を含まない「スイート」をおすすめしています。スイートのカカオ分は55~80%前後と幅があり、苦み・甘みもかなり違います。どんな人に食べてほしいかをイメージして選ぶといいでしょう。
ガトーショコラにおすすめの製菓用チョコレート3種
【おすすめ①】<カレボー> ダーク(3815)
しっかりとしたカカオの苦みと芳醇な香りを持つ、ベルギーのロングセラーチョコレートです。3つの中で一番酸味が控えめなので、酸味は苦手だけど濃厚な味のチョコが好きな方におすすめです。
【おすすめ②】<クオカ> 製菓用スイート
甘く華やかな香り・苦み・酸味・甘みがバランス良く調和した、安心感のある味わいが高く支持されています。苦みはおだやかなので、お子さまにもおすすめです。
【おすすめ③】<ヴァローナ> グアナラ
スパイシーで華やかなグアナラは、3つの中でカカオ分が70%ともっとも高く、力強い苦みが特徴です。生クリームやバニラアイスを添えていただくと、苦みと絶妙にマッチします。30年以上にわたり世界中のパティシエから愛されているヴァローナの名品です。
【生チョコ・ガナッシュ】にはアレンジが楽しめる「プレーンな味わい」のチョコを
チョコの味そのものを楽しむ生チョコやトリュフのガナッシュは、なめらかな口どけが美味しさのカギ。カカオ分60%前後のチョコがおすすめです。また、チョコにナッツやリキュールを加えたいなら、味のバランスが保てるような、個性が強すぎないプレーンな味わいのチョコを選ぶといいでしょう。
生チョコ・ガナッシュにおすすめの製菓用チョコレート3種
【おすすめ①】<ヴァローナ> ジヴァララクテ
バニラとブラウンシュガー、高品質のミルクが混ざり合った、ヴァローナを代表するミルクチョコレートです。上品なコクがあり、ほろ苦くてまろやか。口どけもなめらかです。ビターなチョコレートが苦手な方におすすめ。
【おすすめ②】<ベルコラーデ> ノワール・スーペリヤー
まったりと濃厚なベルギーのスイートチョコレート。カカオ分が60%とやや高いビターなタイプですが、酸味や甘みを抑えているので、カカオの深い香りとコクが際立っています。
【おすすめ③】<ヴァローナ> カラク
苦み・酸味・甘みが優しく調和しているスイートチョコレート。フルーティなアロマとナッツのようなコクがあり、リキュールやベリー類、ナッツとの相性がいいチョコです。
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取材協力/株式会社 富澤商店
製菓・製パンの材料や道具を販売している<クオカ>では、18カ国・約100種類もの「製菓用チョコレート」を扱っている。日本橋三越本店では、通年のあいだ約30種類のチョコレートを取り扱っている(店頭にない商品は取り寄せも可)。
※現在<クオカ>改め、店名を<クオカ×トミーズ>(富沢商店が運営)として営業しております。
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