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2016.09.14

ひと房100万円という品種も!? いま、この新種「ブドウ」がスゴい

ルビーロマン

世界には10,000以上の品種が存在するという「ブドウ」。日本でも主に50~60種ほど栽培されているといわれています。そこまで種類が多いと、どれを選ぶべきか迷ってしまいそうですよね。

「実際のところ、各都道府県の農業センターや個人での植え替えなどで品種改良されたブドウも多く、はっきりといくつ品種があるのかわかりません。日本におけるフルーツは水菓子としての文化があり、ブドウもより美味しい品種を求め続けて盛んに改良が行われています。でも、だからこそ毎年新しいものを見つける楽しみがあるんですよね。これからも、どんどん新品種のブドウに出会えるのでは、と期待しています」

伊勢丹新宿店・生鮮担当の池野アシスタントバイヤーは、そんなふうに目を輝かせます。そこで、今まさに「旬」真っ只中、おすすめの品種を伺いました。

初競りで1房100万円の「ルビーロマン」

ルビーロマン

品種改良が盛んなブドウ。先日の初競りがニュースでも大々的に取り上げられたのが、「ルビーロマン」という石川県産の新種です。

「ワインレッドの魅惑的な色合い、高糖度で大粒という、ほかに競合品種のない『ルビーロマン』に注目しています。足かけ14年もの歳月を経てやっと世に出回ることになった、汗と涙の結晶ですね。すでにお客さまからも人気が出てきており、お問い合わせも多い注目の品種のひとつです」

池野さんによると、赤色系のブドウは品種改良が難しく、生産性や味・質の向上がうまくいかないのだとか。

初競りでは、ご祝儀相場も相まって1房100万円でしたが、「ルビーロマン」の独特で華やかなビジュアル、甘みの濃さ、口いっぱいに広がるみずみずしさは、ぜひ一度味わう価値があるはず。

巨峰の進化系「ナガノパープル」

ナガノパープル

生産量も多く、甘さも香りも抜群、黒系ブドウの代表格「巨峰」。濃厚な甘みで圧倒的に人気でしたが、黒系のブドウでも巨峰をおびやかす人気の品種が次々と出てきています。

budo01

「巨峰の濃い甘みを継承しながらも、皮薄の品種『リザマート』を掛け合わせ、皮ごとそのまま食べられるように品種改良したのが、平成16年に登場した新品種『ナガノパープル』。果汁たっぷりで糖度が高く、皮薄でまるごと楽しめるので、最近では認知度も高まり、店頭では巨峰を上回る人気があります」

甘くて皮ごと食べられるハート型「マイハート」

マイハート

「マイハート」はその名の通り、粒がハート型をした珍しいブドウ。最高糖度が23度と非常に高く、種無しで皮ごと食べられる品種です。

なんと、このハート型は偶然にできあがったものだそう。「このブドウは当初、従来の丸いブドウを作ろうとしたのですが、何度試作をしてもハート型になってしまうことから思い切ってハート型のまま売り出されることになりました。『シャインマスカット』と『ウインク』というブドウのかけ合わせのため、食べやすくかわいらしい希少なブドウと言えます」

誕生は2013年と大変新しく、まだ生産数が多くないため貴重な品種。結婚祝いなどおめでたい日の贈り物にぴったりなブドウです。ぜひお見知りおきを。

 ほかにも、白系のブドウで、最近市民権を得てきた、爽やかな香りと突き抜けるような甘味、シャキッとした歯ごたえが特徴の「シャインマスカット」もぜひ。「大粒で皮が薄くて種なし」が主流の、さまざまな新品種ブドウをご賞味あれ。

文: FOODIE編集部

※一部「FOODIE」2015年8月号掲載の再編集記事です。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

バイヤー・スタイリスト / 池野嘉彦
三越伊勢丹 食品統括部第一商品部 生鮮(農産物)担当のアシスタントバイヤー。趣味はカフェめぐりで、行ったカフェではコーヒーと一緒に、ついつい野菜を使ったメニューを注文してしまうそう。

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケットにてお取扱いがございます。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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