2016.09.19
プロが教える「松茸」の選び方。値段、時期、冷凍保存方法、食べ方(料理)…賢く選べば手が届きます!
秋の味覚の王様「松茸」といえば、ため息の出るお値段…。「どうせ高嶺の花だから」と思い込んで買うことをあきらめている人が多いのでは?
「あまり知られていないのですが、産地と時期によって手の届く美味しい松茸が登場するので、諦めないで!」と語るのは、伊勢丹新宿店・青果コーナー店長の小林修二さん。松茸を扱って20年というベテランに「狙い目の産地と時期」を教えてもらいました!
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【値段】輸入松茸なら、国産の1/10の価格になることも!
「世界的に見て松茸が珍重されているのは、実は日本だけ。輸入ものなら、国産の10分の1という安さになることも」
現在、伊勢丹新宿店で扱う輸入ものは、カナダ・北米産、メキシコ産、韓国などのアジア産。相場は常に変動しますが、だいたい4本で3,500~4,000円で出回っているのだとか。これまでは値段と質のコスパではアジア産、メキシコ産が注目されてきましたが、小林店長が新たに注目している狙い目の産地が3つあるそうで……。
【狙い目の産地①】国産よりも香りが強い!? 「カナダ・北米産」
「カナダや北米で採れる松茸は、カサから軸までが白っぽくカサが開いていて、日本人がイメージする松茸の形とは違っています。食感がやわらかく、実は国産よりも香りが強い! 炊き込みご飯や土瓶蒸しなど『香りを楽しむ料理』におすすめなんです」
形を気にしなければ、出費は少なく松茸の「香り」が存分に堪能できるそうです。
【狙い目の産地②】コスパで即買い! バイヤー注目の「ブータン産」
アジア産の松茸は国産に近い見た目と品質で、松茸ならではの歯ごたえが楽しめます。
「その中でもコスパが抜群にいい注目株は、国産に近い品質で韓国産より半分近く安いブータン産です。標高3,000m以上の場所で収穫するので、虫の心配が少ないのもいい。ただし入荷数が少ないので、見かけたら即買いをおすすめします!」
【狙い目の産地③】国産なら「岩手産」は鮮度がよく値段が安定
「松茸は京都・丹波産が最高級。高級料亭が買い占めるために価格も最高ランクに跳ね上がります。でも、よほど食べ慣れた人でないと違いはわからないもの。東京で入手するなら、関東からほど近いために鮮度がいい岩手や長野産が狙い目です。特に岩手産は出荷量が安定していて、高騰しにくい傾向にあります」
ちなみに国産の中では、関東では食感がよくカサの開いていない「ツボミ」の状態が人気。香りのよいカサが開き始めた「ヒラキ」の状態は関西好みといわれているそうです。
【時期】底値を狙うなら、10月末以降の「北米産」をチェックして!
「国産松茸は、出始めよりも秋の終わりの名残の時期になると値段が上がります。まだ食べていない人が駆け込み寺的に買い求めるのでしょう。国産の底値は年によって時期が異なりますが、市場に出荷する産地数が多くなると比較的安くなります。そのタイミングで岩手産を狙うのがおすすめです。一方、北米産など輸入ものの松茸が底値になるタイミングは、シーズン終わりの10月末以降です」
その年によって気候の変化に伴い、産地や値段などは週ごとに目まぐるしく変動するので、店頭で「今年の傾向はどう?」など声をかけてみるといいそうです。
【下ごしらえ】松茸は下処理をきちんとすれば、冷凍保存もOK!
「底値で購入して冷凍し、お正月のお吸い物や炊き合わせに使うのもおすすめです。松茸は香りが命なので、なるべく水で洗わず、ペーパータオルなどで全体をきれいに拭きましょう。石づきの土がついている部分だけ鉛筆削りのように薄くそぎ落として、お吸い物用にはスライス、炊き合わせには縦半分に切るなど、使いやすい形に切ってラップに包み、冷凍保存してください」
【食べ方・料理】「松茸ご飯」は香り、「松茸のホイル焼き」は食感で、松茸を選ぶのもあり!
「店頭ではお客さまに『どんな料理で食べたいか』を尋ねて、おすすめする松茸を変えています。松茸ご飯なら『香りが強い』カナダ・北米産や、カサの開きはじめた松茸を。網焼きやホイル焼きなら『食感がいい』国産やアジア産や、カサの開いていないツボミの松茸をご紹介しています」
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商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケットにてお取扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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