2016.07.26
品種の違いで味も形も変わる! 夏のきゅうりコレクション
夏野菜の代表格、きゅうり。生で食べても漬けて食べても美味しく、夏日に火照った身体を癒すのにぴったりな野菜です。
しかし、ひと口にきゅうりといっても地域や品種によってさまざまな種類があるのをご存知ですか? 実の大きさや固さが違うと、味わい方も大きく変化するんです。意外と(!?)奥が深い、きゅうりの世界をご案内します。
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果汁が湓れ出す! フルーティな「平家きゅうり」
宮崎県椎葉(しいば)村が原産のきゅうり。スイカのように地面を這ってツルがのび、実をつけます。切ったそばから果汁がにじみ出てくるほどの水分量、香りはフルーツを思わせるほどやわらかくフレッシュ。種も皮も食べられます。太さが均一になっているのが、栄養がすみずみまで行き渡っている証拠。表面の色がうすくても、風味に関係ありません。ハリがあるフレッシュなものを選びましょう。
おすすめの食べ方は「からし和え」。スライスした平家きゅうりを塩で軽くもみ、しんなりしたら水気を切ります。砂糖、醤油、酢(少量)、からしを混ぜて、平家きゅうりを和えればできあがり。
加熱して食べる、沖縄の伝統野菜「モーウィ」
沖縄で古くから栽培されてきたモーウィ(毛瓜)。ずんぐりとした形にメロンのような網目がついているのが特徴で、かたい皮や種は取り除いて食べます。美味しいモーウィはずっしりと重みがあり、きれいな円筒形をしています。全体に網目がついているのが食べ頃サイン。
サラダ・漬物・和え物にしても美味しいですが、沖縄の家庭料理で味噌煮を意味する「ンブシー」にチャレンジしてみてください! 食べやすい大きさに切って、油を引いたフライパンで弱火で加熱し、水分が出たらツナ、またはスパムを入れ、出汁と味噌でひと煮立ちしたらできあがりです。水を足せばスープとしても味わうことができますよ。
見つけたらラッキー! 希少な「早生(わせ)かりもり」
尾張地方の在来種、かりもり。愛知県民にはおなじみの野菜ですが、生産数が少なく県外でお目にかかる機会はめったにありません。通常かりもりは1本あたり800g程になりますが、早生(わせ)かりもりは早めに収穫するためやや小ぶりです。実はかたくポリポリとした食感で、漬物に向いています。希少な野菜のひとつなので、見かけたときが購入のチャンス!
おいしい食べ方は、まずワタを取り除き、幅2〜3mmにカット。塩でもんで、水気を切ったら、水、塩昆布、めんつゆ、しょうゆとよく混ぜ合わせ、半日から1日漬け込むだけ。お好みで塩を足したり、キムチや豆板醤を和えても美味しくいただけます。
普通のきゅうりも育て方や時期で全然違う味わいに
よく知られているきゅうりも、わずかな品種の違いや育て方、収穫の時期によってさまざまな味わいへと変化します。ぜひ一度は食べたい、バイヤーのおすすめをご紹介しましょう。
昔ながらの美味しさを味わえる「ブルームきゅうり」
ブルームきゅうりの「ブルーム」とは、きゅうりの表面についている白い粉。これは、実を低温や病気から守る役割を担っています。しかしこれが農薬のように見えることから消費者に疎まれ、一般的なきゅうりはこのブルームが品種改良によって取り除かれた、いわゆる「ブルームレスきゅうり」がほとんど。ブルームきゅうりはブルームレスに比べるとエグみや苦味が少なく、正統派の昔ながらのきゅうりの味わいを楽しめます。トゲがありブルームがたくさんついているほど新鮮です。形は太さが均一になっているものを選びましょう。
ぜひ、生のまま食べてシャキシャキした瑞々しい食感を楽しんでみて。明太子やマヨネーズをかけるとコクが増して食べやすくなります。
よりさっぱり食べやすい「もぎりきゅうり」
成熟しきる前に収穫されたのが、もぎりきゅうり。小さい分、えぐみや青くささが少なく食べやすいのが特徴です。皮も薄くやわらかいためピクルスにも向いています。曲がっているものがほとんどで、やわらかめのものがおすすめです。
ピクルスにする場合は、酢、ローリエ、唐辛子、にんにくに漬け込むと美味しくなりますよ。
ご紹介した品種以外にも、特定の地域でしか栽培されていない在来・固定種のきゅうりは多数存在します。市場に出回る機会は少ないですが、それぞれ個性的な美味しさをもっていますので、見かけた際はぜひ手にとってみてくださいね。
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商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケットにてお取扱いがございます。
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