2016.11.25
臭みなく仕上げる秘密は3つ! プロが教える魚のアラ煮のレシピ
いろいろな食感とうまみがあって美味しい魚のアラ煮。和食店や居酒屋などで見かけると、つい頼んでしまいませんか? 魚のアラは、魚屋さんで見かけると、とってもリーズナブル。家でも作ってみたいものの、下処理の方法がわからないし、なにより臭みが気になる……。そこで、魚のプロ、伊勢丹新宿店・東信水産の石戸宏さんに美味しく調理するコツを聞いてみました!
「魚のアラは、確かに形状が複雑なので下処理の方法には迷いますよね。でも、塩&霜降りで臭みと汚れはしっかり取れるので、コツさえ分かれば簡単! アラは頭とカマには身が多く、目玉や唇のまわりはコラーゲンがたっぷり。いろいろな味が楽しめる贅沢な部分なので、食べないのは損ですよ!」
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これで臭みが取れる! 魚のアラ煮3つのポイント
1 「塩」で臭みを引き出してから、洗い流す
魚特有の臭みをとるため、煮る前に熱湯をかける「霜降り」は、煮魚の定番テクニック。でも、霜降りの前に塩をふるのが、もっとしっかり臭みを抑えるポイントです。塩の浸透圧の影響で魚の内側から水分が抜けてくると同時に臭みもしっかり抜けます。
2 取るべき「汚れ」は、触れば分かる
霜降りをすると、汚れは浮き上がってきます。指で触ってみて、ひっかかりがある部分を洗い流せばOK。
3 臭み取りの秘密兵器は「ごぼう」!
香りが強いごぼうを一緒に煮ると、魚の臭みを上手にカバーしてくれます。香りが大事なので、ごぼうは下ゆでしません。
臭みなく上品な仕上がり! 鯛のアラ煮のレシピ
︎材料(作りやすい分量)
- 鯛のアラ…1尾分 ※今回は頭部を使用
- 水…1カップ
- 酒…1カップ
- ごぼう…10㎝
- しょうがの薄切り…3枚
- 砂糖…大さじ1
- みりん…小さじ1
- しょうゆ…大さじ2
- ゆずの皮のせん切り…適量
作り方
① 鯛のアラのうろこがある部分は、包丁でこそげるようにしてうろこを取り除き、アラを頭、カマの部分などに切り分ける。
「魚屋さんにお願いすれば、切り分けてもらえます。自宅で切る場合は、包丁が入りやすいエラのつけ根、目の周り、唇の横などをめがけて切るといいでしょう」
② アラの表裏に薄く塩をふり、15分ほどおいて、臭みを抜く。
「アラの中の水分と一緒に臭みも引き出されます」
③ 鍋に湯をわかし、②を入れて、アラの表面が白くなったら取り出す。
「湯量は、鯛のアラがひたひたにかぶるくらい」
④ 水を張ったボウルにアラを取り出し、①で取りそこねたうろこや汚れを丁寧に取り除く。
「うろこや汚れが浮き立っているので、指で触って、ひっかかる部分を取り除きます」
⑤ 湯を捨ててきれいにした鍋に鯛のアラと食べやすく切ったごぼうを入れて、水と酒を加えて中火で煮る。
「魚のアラは水から煮ます。水と酒を同量の配合にすることで、水と酒の中にアラのくさみが溶け出し、沸騰すると同時にくさみも抜けていきます」
⑥ 沸騰したら火を弱くし、アクを取り、しょうがの薄切りを加えて、砂糖、みりん、しょうゆの順に加えて10分ほど煮る(アクを取り終えたら中火に戻す)。
「最初にしょうゆを入れると身がしまってかたくなるので、甘い調味料から入れましょう」
⑦ 落としぶたをして5~6分煮る(無い場合はアルミホイルでOK)。
⑧ 味見をして、しょうゆとみりん(ともに分量外)で味を調える。中火にして、煮汁をアラにかけながら煮汁がとろりとするまで煮る。
「煮詰まってくると、気泡がだんだん大きくなります。おたまですくって、煮汁がトロリとしたら出来上がり」
⑨ 器に盛り付け、ゆずの皮のせん切りを添える。
「ゆずがなければ、木の芽や白髪ねぎでもいいですね」
しっかり煮汁を煮詰めていますが、身はふっくらとやわらく、コラーゲンはプルプル。日本酒が欲しくなる味で、ごはんのおかずにもなるひと品です。
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商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケット/東信水産にてお取扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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