2016.05.01
つぶ餡派? こし餡派? 「餡」を楽しむ菓遊庵の和菓子5選
和菓子といえば「餡」。同じお饅頭好きでも「つぶ餡派」と「こし餡派」に好みが分かれるなど、それぞれに好みやこだわりが出たりするのが「餡」の魅力です。日本橋三越本店の菓遊庵にも、さまざまな「餡」を楽しめる和菓子が揃っています。王道の薯蕷(じょうよ)饅頭から洋風のミルク餡入り焼菓子まで、人気の5商品をご紹介しましょう。
柚子が香る餡を巻き上げた「一六タルト(抹茶)」
「タルト」と聞くとフルーツがたっぷりのったサクサクのタルト生地を想像してしまう人も多いのでは? 愛媛の人にとっての「タルト」は、薄く焼いたスポンジ生地で餡を巻いたロールケーキ状のお菓子のことで、一六タルトはその中でも人気の一品です。
一六タルトの特徴は、ふんわり香る四国特産の柚子。この柚子の風味をいかすために、餡は皮むき小豆餡、砂糖は白双糖(しろざらとう)を使っています。また、この「一六タルト(抹茶)」は福岡県の八女抹茶を使用。新緑のようなグリーンは、初夏のおやつにぴったりです。
ひんやり、とろりとしたこし餡の「水まんじゅう」
夏の気配を感じさせる陽気の日には、見た目にも涼しげなお菓子をいただきたくなるもの。三重県の伊賀で400年余の歴史を持つ<桔梗屋織居>の「水まんじゅう」は、最高級の国産葛でこし餡を包んだ涼菓。冷やして美味しい、夏の和菓子の代表格です。
ひんやりとみずみずしい葛に包まれた餡は、ひと口食べるととろりと溶け出し、あっさりとした甘みが口の中に広がります。これからの季節、来客時のおもてなしに用意しておけば、喜ばれること間違いなし。
なめらかで上品なこし餡の「織部饅頭」
室町時代に将軍・足利義政から「日本第一番本饅頭所林氏塩瀬」の看板を授かったという、長い歴史と由緒ある<塩瀬総本家>。ほかに類を見ないロングセラーのお饅頭は、660年を超えた今も「志ほせ饅頭」として愛されています。
「織部饅頭」は、名窯織部の意匠を表現したひと刷毛の緑が印象的な人気銘菓。北海道の十勝平野にある音更町で生産された小豆を使っています。音更産の小豆は餡の風味が良いことから、多くの菓子職人に支持されているのだとか。なめらかで上品なこし餡を包む、しっとりした口当たりの薯蕷生地も格別の美味しさです。
大粒の鹿の子餡がたっぷり「みむろ最中」
奈良の大神神社の神体山である三諸山(三輪山)にちなんで名付けられた、<白玉屋榮壽>の「みむろ最中」。特産の大和大納言小豆を使った「鹿の子餡」は、なめらかなこし餡の中にしっかりとしたつぶ餡の食感を感じることができます。素材の味を生かした上品な甘さとパリッとした歯ごたえの香ばしいもち米の皮の、絶妙なハーモニーが楽しめる一品。
「みむろ最中」一筋の老舗で七代受け継がれている一子相伝の伝承銘菓。大きさは、大型と小型の2種類(写真は小型)。一口サイズで食べやすい小型なら、つい何個でも食べてしまいそう!
豊かな味わいのミルク餡「ままどおる」
スペイン語で「お乳を飲む人」という意味の「ままどおる」。福島の菓子舗、<三万石>の代表銘菓です。バターを使った生地でミルク味の白餡を包んだ焼菓子は、洋風のお饅頭といった趣。しっとりした口当たり、そしてバターとミルクの豊かな風味が、老若男女に愛される美味しさを作り上げています。お茶はもちろん、コーヒーや紅茶のお供にも。
<三万石>の創業者・池田惣助が提唱し、今も引き継がれている「技術の前に良質な原料あり」という精神のもと、どこかなつかしく、やさしい味を守り続けています。
餡そのものの美味しさはもちろん、「餡を包む皮」とのコンビネーションによってさらに味わい深くなる和菓子たち。あなたのお気に入りはどれですか?
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、日本橋三越本店本館地下1階=菓遊庵にてお取扱いがございます。
独自の味覚と感性で厳選した全国の銘菓をお届けするお菓子のセレクトショップ、三越オンラインストア「菓遊庵」はこちら。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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