2016.03.30
地元のお菓子といえばコレ! 手土産にオススメの「郷土菓子」
その土地で生まれ育った人にはおなじみだけれど、全国的には流通していないローカルなお菓子「郷土菓子」。地元ならではの食材で作られていたり、歴史的背景が感じられたり、全国には個性豊かな郷土菓子が存在します。
今回は、「自分らしさをあらわす手土産」として、とっておきの郷土菓子をご紹介します。全国各地から集めた300種類以上もの銘菓を扱う、日本橋三越本店・菓遊庵の佐藤智美さんにセレクトしてもらいました。
<なごみの米屋>ぴーなっつ最中(千葉県)
やさしい甘みにピーナッツの新たな美味しさを発見
千葉の銘菓「ぴーなっつ最中」。千葉県には名産のピーナッツを使ったお菓子も多いそう。ピーナッツの形そっくりの最中の中には、ピーナッツの甘煮を練り込んだ白あんが詰まっています。
「最中の皮がやわらかく、素朴な甘さが後を引きます。見た目のかわいらしさに加えて、1個108円という手頃さも人気の理由。パッケージのイラストのなかには、四つ葉のクローバーを手に持つものがあるんです。とってもレアですよ!」
<宇佐美煎餅店>からからせんべい(山形県)
中からおもちゃが出てくるワクワク感
山形県鶴岡市に古くから伝わる「からからせんべい」。折り畳まれたおせんべいの中には、鈴など小さなおもちゃが入っています。庄内地方を治めていた酒井家のお殿様が甘いもの好きだったことから、この地域では多くの駄菓子が作られたんだそう。
「せんべいといっても、小麦粉で作られているもので、黒糖の独特の香りや甘さが郷愁をさそいます。その名のとおり、振るとからからと音が鳴るのが特徴です。お子さまがいる方への贈り物にも喜ばれますよ」
<柴舟小出>柴舟(石川県)
生姜の風味がくせになる加賀の伝統菓子
生姜の香りが特徴的なおせんべい「柴舟」。朝霞のなか、柴(雑木)を積んだ船が川を下る様子をかたどったといわれています。小麦粉でつくられた小判型のせんべいで、石川県伝統のお菓子です。
「柴舟は加賀や金沢のさまざまなお店で作られていますが、柴舟小出の柴舟はしっかりとした生姜の香りが特徴的。清涼感のある後味で、のどにも良さそうです(笑)。ご年配のお客さまにとくに人気があります」
<彩雲堂>若草(島根県)
美しい若草色にうっとり。お殿様が愛した茶菓子
島根県の銘菓のひとつ、彩雲堂の「若草」。江戸時代を代表する茶人のひとりとして知られる松江藩7代目藩主・松平治郷(はるさと)が、春の茶席に楽しんでいたお菓子を再現したものなんだそう。
「石臼でついた求肥に若草色の寒梅粉(餅を薄く伸ばして焼き、砕いたもの)を一つひとつ手作業でまぶしたシンプルなお菓子です。寒梅粉のシャリっとした食感、もっちりとコシのある求肥がくせになります」
<明石屋>軽羹(鹿児島県)
しっとりふっくら、やさしい甘さのとりこに
鹿児島生まれの素朴なお菓子「軽羹(かるかん)」。元禄時代に島津家のお殿様の誕生祝いで用いられて以来、300年以上もの間伝統の製法を守っています。生地はしっとりきめが細かく、どこかホッとする美味しさです。
「明石屋の軽羹の原料は 砂糖、米粉、自然薯とシンプル。それだけに素材にとてもこだわっていて、自然薯がとれないときは製造しないそうです。オーブンなどで温めて、バターをぬって食べても美味しいんですよ」
自分が生まれた土地で作られたお菓子を、人が集まる場に持っていけば「こんなお菓子知ってる?」と会話が生まれるきっかけにも。贈る相手の郷土のお菓子をプレゼントしても喜ばれそうですね。
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、日本橋三越本店本館地下1階=菓遊庵にてお取扱いがございます。
独自の味覚と感性で厳選した全国の銘菓をお届けするお菓子のセレクトショップ、三越オンラインストア「菓遊庵」はこちら。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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