2015.10.08
どう使い分ける? 大手メゾンのシャンパーニュを一挙解説!
ワインの中でもひときわゴージャスなイメージがあるシャンパーニュ。特に「グランメゾン」と呼ばれる有名メーカーのシャンパーニュには、気品と華やかさがあります。「モエ・エ・シャンドン」「ヴーヴ・クリコ」など名前を聞いたことがあるものも多く、シャンパーニュ好きなら一度は味わいたいものです。 でも、具体的な「違い」はどこに? 味わい、造り、歴史など「銘柄ごとに個性があるのは、ほかのワインと同じ」と教えてくれたのは、三越伊勢丹のワインバイヤー・髙橋隼人さん。年末にかけて人が集まる機会が増え、シャンパーニュを飲むことも多くなるこの時期。シャンパーニュ選びに役立つ知識を伝授します。
グランメゾン=シャンパーニュを代表する有名生産者
まず、最初におさらいしておきたいのが「グランメゾン」の定義。いったいどんなメーカーを指すのでしょうか。 「主に農家から買い付けたブドウでシャンパーニュをつくるネゴシアン・マニピュラン(NM)の生産者の中で、大規模なところを一般にグランメゾンと呼びます。先に挙がった<モエ・エ・シャンドン>や<ヴーヴ・クリコ>のほかに、<クリュッグ>や<ルイナール>、<ドン ペリニヨン>などが有名。いずれもシャンパーニュを代表するラグジュアリーブランドです。ちなみにこの5メーカーのシャンパーニュは、すべてLVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン グループのMHDモエ ヘネシー ディアジオ株式会社が日本への輸入を手掛けています。ブランド力を想像できますよね」
異なるストーリーを持つ、メゾンごとの個性とは
さらに、耳にすることも多い各大手メゾンの代表的な銘柄について、教えてもらいました。
①世界で誰もが恋する魔法のシャンパーニュ<モエ・エ・シャンドン>
「クロード・モエによって1743年に創立されたシャンパーニュ地方の最高級メゾン。広大な自社畑を所有し、そこで栽培する上質なブドウと長年培ってきたノウハウ、最新の設備を活かして高品質なシャンパーニュをつくり続けています。こちらの『ブリュット アンペリアル』はブランドのフラッグシップ。フルーティでエレガントな、バランスのいい味わいです」
②モード感あふれるラグジュアリー<ヴーヴ・クリコ>
「創業以来2世紀以上も変わることなく大胆でスリリングなシャンパーニュであり続けるヴーヴ・クリコ。常に最先端の感覚をまとい、真のラグジュアリーブランドとして人々を魅了するスタイルに定評があります。手紙(メール)からインスピレーションを受けたスタイリッシュかつユニークな商品も注目を集めています」
③最古のメゾンが生むシャルドネの芸術<ルイナール>
「1729年に創業された最も歴史あるシャンパーニュメゾン。ブラン・ド・ブランはシャルドネ種100パーセントでつくられるシャンパーニュのこと。シャルドネ種の洗練にこだわり、何世紀もかけて磨き上げてきた伝統製法でつくられるこの1本は、シャルドネの個性を完璧に表現し、洗練されたエレガンスさと複雑さが溶け合っています」
④比類なき個性を備えた至高のシャンパーニュ<クリュッグ>
「高級シャンパーニュの代名詞的存在。創業者のヨーゼフ・クリュッグは、妥協を許さない哲学と先見の明を持った異端児だったといわれます。畑の各区画が持つ個性を重視し、リザーブワインの広範な『ライブラリー』を持つことで、ヴィンテージという概念を超越しプレステージシャンパーニュを毎年つくり続ける孤高のシャンパーニュメゾンです」
⑤「世界最高のワイン」をつくる<ドン ペリニヨン>
「作柄の素晴らしい年に最高のクリュ(畑の区画)から収穫した最高品質のブドウだけでつくるシャンパーニュをヴィンテージシャンパーニュといいますが、ドン ペリニヨンはそのヴィンテージシャンパーニュのみを手掛ける数少ないメゾン。シャンパーニュの祖といわれる修道士ドン・ピエール・ペリニヨンの名を冠したシャンパーニュの最高峰です」
大手メゾン、どう使い分ける?
いずれも深き歴史と哲学やスタイルを持つ魅力的なメゾンばかり。シーンやシチュエーションに応じて使い分けたいものです。
「シャンパーニュはギフトにぴったりのワインだと思います。たくさんの種類がある赤ワインや白ワインの中から贈る相手の好みを探るのは至難の業ですが、シャンパーニュならハズレがなくクラス感もあります。ご自分で楽しむなら、ビギナーの方には<モエ・エ・シャンドン>や<ヴーヴ・クリコ>がオススメです。味わいのバランスがよく、価格も手に届きやすい。<ルイナール>はブラン・ド・ブランならではの爽やかさが魅力。<クリュッグ>は樽が効いたリッチなスタイルで、<ドン ペリニヨン>にはヴィンテージシャンパーニュならではの熟成感があります。すべて制覇したら、それぞれのロゼシャンパーニュを味わってみると、メゾンの個性がよりわかるかもしれませんね」
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=グランドカーヴ、日本橋三越本店本館地下1階=ラ カーヴにてお取扱いがございます。
伊勢丹のワイン・洋酒サイトGrande Cave Onlineでは、オンラインショッピングをはじめ、プロモーション・イベント情報など、旬なワイン情報をお届けしています。
毎日愉しむワインをご紹介。三越オンラインストア La Cave Wine ラ・カーヴ ワインはこちら。
また、<クリュッグ><ヴーヴ・クリコ>、<ドン ペリニヨン>の商品は三越伊勢丹ラグジュアリーオンラインストアNOREN NORENでもお取扱いいたしております。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
Ranking
人気記事ランキング