2015.09.15
敬老の日の贈り物に、長く愛される銘菓はいかが?
友人に贈るなら「話題の最新スイーツ」もいいけれど、ご年配の方やトラディショナルな味を好まれる方への贈り物には悩まれる方も多いはず。たとえば、日ごろの感謝を伝える敬老の日などもそのひとつですよね。そんなときの贈り物におすすめなのが、昔ながらの味を守る「ロングセラーの和菓子」。その背景にある由来や歴史は、先祖代々続く老舗の和菓子ならではの魅力で、贈り相手との会話が弾みそうです。
八葉の蓮華をかたどった「清浄歓喜団」
京都の老舗<亀屋清永>のみが製造しているという、めずらしいお菓子「清浄歓喜団」。遣唐使が持ち帰ったという唐菓子(からくだもの)のひとつであり、なんと1000年近い歴史があるのだそう。八葉の蓮華を表す8つの結びの形もユニークですが、香りも独特! こしあんに「清め」の意味を持つ7種類のお香を練りこんでいるためで、口に入れるとなんとも神秘的な味わいが広がります。
「清浄歓喜団はいわゆる『神饌(しんせん)』の一種で、密教のお供え物として献上されていたものです。昔お寺などで目にしたことがある、という方もいらっしゃるのでは」と日本橋三越 菓遊庵のアシスタントバイヤー大坪さんは話します。
皮は少し硬めなので、食べる前に軽く焼くと食べやすいそうですよ。
比叡山の修行僧にちなんだ「阿闍梨餅」
「ご年配の方の認知度も高い、人気の銘菓」とされているのが、<満月>2代目当主が大正期に考案した「阿闍梨餅(あじゃりもち)」。比叡山の修行僧がかぶる「網代笠」をかたどった半生菓子です。餅粉ベースのもちっとした皮、丹波大納言小豆を使用したあっさりとした餡が絶妙のバランスで調和。お値段もお手頃なうえに、おいしさもお墨付きです。
賞味期限は製造日から5日間とやや短めですが、甘さひかえめで食べやすいので、すぐに食べきってしまうかも!
秋の訪れに心ときめく、季節限定の味
贈り物にするなら、通年手に入る定番の銘菓だけでなく、期間限定の味もおすすめですよね。これからの季節なら栗や芋など、秋の味覚を堪能できる和菓子が9月初旬から並びはじめます。たとえば<庵月>の「栗蒸し羊羹」は、羊羹の中にぎっしり詰まった栗が贅沢な味わい。上品な小豆の甘さが、甘露煮にした新鮮な栗のおいしさを引き立てます。
厳選した素材と製法を守り抜くことにより、長く愛されてきた和菓子たち。歴史上の人物も、きっと口にしたのではないでしょうか。敬老の日には、そんなお菓子の歴史に思いを馳せながら、人生の大先輩たちとゆるやかなお茶の時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
商品の取扱いについて
【商品の取扱いについて】
記事で紹介している商品は、日本橋三越本店本館地下1階=菓遊庵/亀屋清永、満月、庵月にてお取扱いがございます。
伝統の味わいと、創意工夫によって生まれる新しい美味しさを取りそろえた、三越オンラインストア「和菓子セレクション」はこちら。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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