英国の伝統を味わう。＜フォートナム・アンド・メイソン＞の魅力をたっぷりご紹介

高品質の紅茶が日本でも人気の＜フォートナム・アンド・メイソン＞。近年では、エリザベス女王即位60周年を記念して、ロンドン・ピカデリー本店内のティー・サロンがリニューアルした際に、女王自らが訪れたことでも話題になりました。

そんな英国王室御用達を掲げるブランドの魅力を徹底解説します。知られざるブランドの歩みやおすすめの紅茶、アフタヌーンティーも楽しめるティー・サロンのことなど、これを読んだら＜フォートナム・アンド・メイソン＞がもっと好きになるはず！

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1707年創業。英国の歴史・文化は＜フォートナム・アンド・メイソン＞とともに

「＜フォートナム・アンド・メイソン＞というと、『高級な紅茶店』をイメージされるのではないでしょうか？ でもそれは一面に過ぎません。実際は世界の選りすぐりの品と、オリジナルブランドの商品を扱う英国王室御用達の老舗高級デパートです。伝統的かつモダンな雰囲気の店内は、『英国らしい』と長年現地の人々に親しまれ、毎日多くのお客さまが来店されています！」

そう目を輝かせて話すのは、＜フォートナム・アンド・メイソン＞の広報を担当する佐々木千恵さん。こちらのブランドはなんと、300年以上の歴史があるというから、さらに驚きです。

「創業は大英帝国が誕生した1707年。アン王女に仕えていたウィリアム・フォートナム氏が、ヒュー・メイソン氏と食料品店を開店し、その後、紅茶や食料雑貨類、衣類など扱う品を拡大、1756年には現在のロンドン・ピカデリーサーカスに移転しました。

戦時下には女王の命により戦地に物資を届けたりと、英国王室や英国軍の御用達となった一方、今や英国の国民食となったアメリカ産のベイクドビーンズを紹介したり、スコッチエッグを発明するなど、英国の食文化に与えた影響は多大です」

そんな英国の歴史・文化とともに歩んできた＜フォートナム・アンド・メイソン＞。日本でその世界に触れることができる身近なアイテムが紅茶、というわけです。

多くの紅茶好きを魅了してやまないワケと、一度は飲んでおくべき紅茶3種、さらにはティー・サロンで大人気の“アレ”についても教えていただきました。

高貴な飲み物だった＜フォートナム・アンド・メイソン＞の紅茶

佐々木さんにお話を伺った場所は、2004年に＜フォートナム・アンド・メイソン＞のコンセプトショップとしてオープンした日本橋三越本店。英国王室御用達を意味する看板が掲げられ、2019年にはチャールズ皇太子も即位礼正殿の儀の参列のために来日の際に訪問されたのだとか。

「16世紀に東洋から英国にもたらされたお茶は、元々は希少でとても高価でした。高貴な身分の人たちが楽しむ贅沢品で、＜フォートナム・アンド・メイソン＞でも、宮廷からの要望に応えて作られた紅茶や女王の名を冠した紅茶など、高級とされる紅茶を作ってきた歴史があります」

店内にはブランドの顔とも呼べるブレンドティーやフレーバーティー、伝統的なブラックティーだけでなく、希少なシングルエステートティー（単一農園で栽培された茶葉）など、今では約30種類もの紅茶が並んでいます。

そのどれもが高いクオリティを保っているのは、これまで何百年と培ってきた、よい茶葉を見定める目や、ティー・ブレンダーの優れた感性によるもの。そして何より、英国王室御用達としての矜持を持ち続けているからでしょう。

それでは数ある紅茶の中から、とっておきの3種を紹介していただきましょう。日々お客さまと向き合っている日本橋三越本店のショップ店長の丸山さんにもお話を伺います。

コレは外せない！ ブランドを代表する人気3種をチェック

「＜フォートナム・アンド・メイソン＞のイメージカラー『ナイルの水』の缶に入った自慢のブレンドティーの中から、一度は飲んでいただきたい3種類をセレクトしました。3つともティーバッグタイプもご用意があるので、まずはそちらからお試しいただくのもよいですし、気分によって数種類を飲み分けるのもおすすめです」（佐々木さん）

① 安心感のあるおいしさ「ロイヤルブレンド」

まずは人気No.1の「ロイヤルブレンド」。1902年の夏に国王エドワード七世のために作られた、ブランドを象徴する味のお茶です。アッサムとセイロンをブレンドしており、はちみつやモルトのようなニュアンスが楽しめます。長めに抽出すればミルクにも合い、飲むシーンや合わせる食事を選びません。

「紅茶は農産物なので、同じ茶園でも年や時季によって出来が異なるのですが、ブレンドティーには毎年変わらぬ味と香りが求められます。この紅茶からは、伝統の味を守るティー・ブレンダーのプライドを感じます。初来店のお客さまが迷われていたら、まずこれをおすすめしますね」

そう語る丸山店長の一番のお気に入りも、飽きのこないこの紅茶だとか。

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※取扱い：伊勢丹新宿店　本館地下1階、日本橋三越本店 新館地下2階

② これぞ王道のフレーバー「アールグレイクラシック」

1830年代に英国首相だった、グレイ伯爵の名が由来の、非常に人気の高い紅茶。以来、英国では典型的なアフタヌーンティー向きの紅茶とされています。

「中国とスリランカのクセの少ない紅茶に、香り高いベルガモットオイルでフレーバーをつけています。アールグレイは、スモーキーなものなど他にも種類ありますが、渋みが少なく気品のある柑橘の香りが爽やかなこの紅茶は、日本の方にとても好まれる味わいかと思います。夏はアイスティーにもおすすめ！」

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※取扱い：伊勢丹新宿店　本館地下1階、日本橋三越本店 新館地下2階

③ オレンジの香りでリフレッシュ「フォートメイソン」

佐々木さんのイチオシが、ブランドの創業者の名前を冠した「フォートメイソン」。インド紅茶と中国茶をブレンドし、繊細なオレンジの花の芳香を加えています。

「気品ある柑橘の香りの『アールグレイクラシック』に対し、こちらはもっと甘やかなオレンジの香りで、花のようなニュアンスがあります。少しスモーキーな余韻も感じられ、午後のちょっと疲れたときにふと力を抜いてリフレッシュできるような感じが気に入っています」

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※取扱い：伊勢丹新宿店　本館地下1階、日本橋三越本店 新館地下2階

併設のティー・サロンで「アフタヌーンティー」を！

日本橋三越本店＜フォートナム・アンド・メイソン＞のコンセプトショップでは、紅茶以外にも、ジャムやはちみつ、焼き菓子、食器などのオリジナル商品が購入できます。

さらに、ベーカリーとティー・サロンが併設されており、スコーンや紅茶のセットなどのほか、本場英国の伝統的なスタイルでサーブされる「アフタヌーンティーセット」が楽しめるとあって大人気！ さっそく気になるアフタヌーンティーの内容をチェックしてみましょう。

このボリュームと豪華さにはうっとりさせられます。オーダーは午前10時～午後7時まで、おひとりさまでも注文可能です。時間制限もなく、夕食としてひとりで優雅に楽しむ女性が多いというのもうなずけます。

丸山店長によると、スコーンは本国のオリジナルレシピをもとに、よりしっとり仕上がるよう工夫した自慢のひと品なのだそう。添えるジャムも、英国でポピュラーなマーマレードではなく、より高貴とされてきたベリー系に統一していると言います。こうした心遣いは、さすが英国王室御用達。

「当店には、紅茶通の常連のお客さまや、ロンドンの本店に行かれた方も来店されます。そうしたお客さまに学ぶことも多く、こちらもがっかりされないよう、常に英国の本店のありかたを確認するようにしています。おいしい紅茶と一緒に優雅な時間を過ごしてください」

※取扱い：日本橋三越本店 新館地下2階

英国が誇る老舗デパート＜フォートナム・アンド・メイソン＞。ブランドの歩み、紅茶へのこだわりを知ることで、改めて長年愛され続ける理由がわかります。

＜フォートナム・アンド・メイソン＞の紅茶をいれて、ちょっとひと息ついてみませんか？　

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