2018.11.24
【プロ直伝】3つのポイントを押さえれば完璧! 「映える」刺身の盛り方のコツ
豪華でおもてなしにもぴったりな刺身。せっかく新鮮なものを買ってきても、うまく盛りつけられないからとパックのまま出していませんか? 実は家庭でも簡単なポイントをおさえて盛りつければ、お店並みの見映えに仕上げることができるのです。今回は伊勢丹新宿店の生鮮魚介類専門<東信水産>の野地祐太郎さんに、刺身の盛りつけのコツを伺いました。
家庭での盛りつけ3つのポイント
1.高さ、配色に気をつける
ツマを使って高低差をつけると立体感が出て、お皿が華やかに。赤身と白身がある場合は2〜3枚ずつまとめて色を散らすように配置しましょう。刺身パックとは別でツマと青じそを用意すると、より見映えよく仕上げることができます。
2.切りにくいときはブロックでも
さくを切り分けるときは、筋の向きが重要。筋が横向きになるように刺身を置き、包丁を縦に入れるときれいに仕上がります。筋に沿うように包丁を入れると、刃が筋を引っ張ってしまい、身が崩れやすくなります。切りにくいときはブロックで切ってもOK。
3.野菜の飾りで華やかに
グリーンやオレンジ、黄色などの色を加えると、刺身がより華やかな印象に。きゅうりやにんじんなどの生で食べられる野菜、ぶどうやオレンジなどのフルーツを飾って彩りをプラスしましょう。
今回は小皿と大皿への盛りつけ方を解説
今回は、1〜2人分の刺身パック2パックを1人前ずつ小皿に盛りつける方法と、さくの刺身3種類(3〜5人分)をまとめて大皿に盛りつける方法を紹介します。
【初級編】2種類の刺身パックを小皿へ
好みの刺身パックを2種類用意します(今回はかんぱちと鯛を使用)。刺身を選ぶときは、赤身には白身を、白身には赤身や、白身でも赤身部分が多いものを組み合わせると鮮やかです。パックのほかに、ツマと青じそを用意しましょう。
① 皿の奥側にツマと青じそを盛る
ツマは大きめに丸めてギュッとにぎり、最初に皿の奥側に置きます。その上に青じそをのせます。
【ポイント】
・皿の奥側に置くツマは大きめにする
・青じそは正面から見て、少し斜めになるように置く
② 刺身を盛りつける
ツマを背にして刺身を立たせるように盛りつけます。
【ポイント】
・刺身はツマに寄りかからせ、立たせるように置く
・刺身は種類ごとに2〜3枚まとめ、角度をそろえてそれぞれが見えるように少しずつずらして置く
③ 手前にもツマ、青じそ、刺身を盛る
同様にツマ、青じそ、刺身の順に、手前側に盛りつけます。
【ポイント】
・手前のツマは奥よりも量を少なく、低く盛る
・前に置く刺身は、後ろの刺身が見えるようにズラして配置する
④ 飾りつけする
空いているスペースに穂じそや赤芽、わさびなどを添えて仕上げます。ミニトマトやいちご、ぶどう、オレンジなどのフルーツを切って飾っても。
【上級編】さくの刺身を大皿へ
さくの刺身を3パック(今回はたい、まぐろ、いかを使用)と、ツマや赤ツマ(にんじんで作ったツマ)、青じそ、穂じそ、赤芽などを用意します。
① さくを切る
さくの刺身は食べやすい形に切ってから盛りつけます。今回は2通りの切り方をご紹介。包丁の刃は研いでよく切れる状態にして。
●さくの刺身(今回はまぐろ)の半分をそぎ切りにする
筋が横になるように刺身を置き、包丁を寝かせて引くように切る。
詳しい切り方はこちら
●残りの半分を角切りにする
まな板の上に刺身の筋が横になるように置き、2〜3cm幅に切る。
食べやすい大きさに切る。筋は気にしなくてOK。
② 皿の奥側から順番に盛りつける
大皿は高低差をつけ、奥から順番に盛りつけましょう。皿の奥側はツマを高く盛り、刺身を立てるように盛りつけて。隣はツマを使わずに皿に青じそを2〜3枚敷き、その上に刺身を盛りましょう。ツマを使わない分、横に広く面積をとるとバランスよくまとまります。
③ 手前に向かうほど低く盛りつける
手前に向かうほどツマを低くし、刺身を寝かせるように盛りつけます。角切りにした刺身は、ツマは使わずに青じそを敷き、その上に積むように盛りましょう。
④ 一番手前は刺身を寝かせて並べる
一番前は、ツマは使わずに盛りつけます。青じそは使わなくてもOK。刺身を端が重なるように2枚並べ、片端からクルクル巻いて花のようにしたものを1〜2個置いても華やかです。
⑤ 飾る
空いているスペースに赤ツマや紅たで、かぼす、ミニトマト、かいわれ大根、穂じそなどを飾って完成です。
【番外編】見映えのする野菜の切り方
① わざび台にもなる花形のきゅうり
きゅうりに切り込みを入れて作る花形の飾り。ヘタを取り除いたきゅうりを立てて置き、中心に向かって刃が突き抜けないように3〜4か所切り込みを入れ、最後に手で折って切り離します。上にわさびをのせてわさび台にしても。きゅうりの代わりに、にんじんの先でもできます。
② ピーラーで作るリボンフラワー
きゅうりをリボン状にむいて作る飾り。きゅうりをピーラーで長めにむき、端が重なるように2枚並べて片端からくるくると巻きます。同様に、にんじんや大根などでもできます。
盛りつけポイントをおさえれば、見映えがいい豪華な刺盛りが完成! ぜひ年末年始のパーティに取り入れてみてください。
バイヤー・スタイリスト/野地祐太郎さん
伊勢丹新宿店「東信水産」担当。千葉県出身。魚屋を営んでいた祖父に影響を受け、この業界に。釣りに出かけたときは、自分で釣った魚を自分でさばいて食べることもあるそう。
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケット/東信水産にてお取扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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