2015.05.12
風薫る季節には滑らかな泡を。個性が光るシャンパーニュの造り手たち
フランスのシャンパーニュ地方で、決められた製法に従って造られる発泡ワイン「シャンパーニュ」。日本では、パーティなどの晴れの場を盛り上げてくれるお酒としておなじみですが、日常的にも愉しみたいですよね。
そんなシャンパーニュの醸造を手がける数あるメゾンの中でも、個性光る小規模生産者(レコルタン・マニピュラン)の魅力について、伊勢丹新宿店『グランド カーヴ』のソムリエ・宮沢典芳さんにうかがいました。
土地の個性が際立つ、一期一会のシャンパーニュ
シャンパーニュと聞けば、「モエ・エ・シャンドン」や「ヴーヴ・クリコ」といった大手メゾンが有名ですが、それらとは一線を画する小規模生産者のシャンパーニュも人気を集めています。その魅力の違いについて宮沢さんは、こう説明します。
「大手メゾンのものは、いつ飲んでも同じクオリティの味を愉しめるという安定感が魅力です。逆に小規模生産者のものは、年ごとに味が違う、手づくり感の魅力があります」
大規模経営の大手メゾンは、自社で所有する畑のぶどうや契約農家から仕入れたぶどうを使って醸造しています。いろいろな村のものをブレンドすることで、安定した味を造り出すことができるのだそうです。
一方、小規模生産者は、自分の畑で育てたぶどうだけを使って醸造するので、ぶどうの出来具合などに左右される分、味が一定ではありません。そこに面白さがあるのだと宮沢さんは言います。
「小規模生産者のシャンパーニュは、村ごとのキャラクターを楽しめるのも特長で、土地の個性が味に強く出ているんです。たとえば、シャルドネ(白ぶどう)をメインに醸造する村もあれば、ピノ・ノワール(黒ぶどう)をメインにする村もあります。それだけで、味わいはまったく違ってきます」
古代品種のぶどうを使ったワインも登場
ほかにも木樽で発酵・熟成を行ったりと、畑の管理から醸造まで生産者のオリジナリティが色濃く反映されるようです。ちなみに最近は、ぶどうの古代品種を栽培して造るシャンパーニュや、原酒ワインにこだわった造り方がトレンドなのだとか。
「古代品種は、取り組みがはじまって間もないので、味はまだ挑戦中という感じですが、その
うちにおいしいものが出てくるかもしれません。また、若手生産者の間では、シャンパーニュのベースとなるワインに使うぶどうを丁寧に選別するなど、ワイン醸造の部分に力を入れるところも出てきています」
さまざまなメゾンの味を飲み比べる贅沢
そんな個性豊かな小規模生産者のシャンパーニュを、あれこれ飲み比べてみたいという方におすすめなのが、「小規模生産者シャンパーニュ ハーフボトル飲みくらべ10本セット」(各375ml)29,160円(税込/120セット限定)です。(ご好評につき完売いたしました)
「立地の違うメゾンのものがセレクトされているので、土地ごとの個性が愉しめるはずですよ」という宮沢さんに、愉しみ方のポイントを教えてもらいました。
「たとえば、このセットの構成の軸になっている左から3番目と7番目の<ルブルン・セレブネイ>は、全体に酸味の効いた、きりりとした辛口の味わいなので、冷やしてスターターとして飲んでみてください」
食事と一緒に楽しみたいなら、左から8番目の<アンリエ・バザン>ブラン・ド・ノワールがオススメとのこと。
「『ブラン・ド・ノワール』は、黒ぶどうのみを使用したシャンパーニュで、ほんのりオレンジ色がかっています。冷やしてフルート型のグラス(細いグラス)で飲んでもいいですが、あえてワイングラスを使って、少し温度を上げて飲んでみるのもいいでしょう。風味が強いので、軽めの肉料理などにも合うと思いますよ」
お気に入りを見つけたら、ラベルをチェック!
「飲み比べて、もし好みのものを見つけたら、ラベルを撮影するかメゾン名を控えておいてくださいね。ご来店いただいたとき、お客さまのお好きなシャンパーニュをセレクトする大切な手がかりになりますので」
造り手のこだわりによって味や香り、色まで違ってくる、シャンパーニュの奥深さに触れられる絶好のチャンスです。さっそく、いろいろなメゾンの味を試して、自分好みのシャンパーニュを見つけましょう!
商品の取扱いについて
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