絶対外さない！ 伊勢丹で売れているワインランキングTOP5

美味しいワインを飲みたい！ と思っても、いざお店に行くと何を選んでいいかわからない。産地、品種、ヴィンテージ？ 奥深いワインの世界は、初心者にはちょっとハードルが高いですよね。そこで今回、伊勢丹新宿店の洋酒コーナー・グランドカーヴのワイン販売数（2017年1月〜12月）を集計。売れているものには、それだけの理由があるものです。ソムリエールの大河内はるかさんの解説とともに、伊勢丹で売れているワインランキングTOP5を発表します！

日本にアメリカ!? ソムリエも驚いた意外な結果とは

なんと日本の国産ワインが1位！ 続く2位はアメリカのカリフォルニアワインと、ニューワールドと呼ばれるワイン新興国が上位を占めました。

「これには驚きましたね。かつて日本のワインは生産数が少なかったのですが、近年は海外で醸造技術を学んだ人が新たにワイン造りに挑戦するなど、こだわりの国産ワインが増えているように感じます。全体を見ると、これらの5本はずっと売れ続けている定番であり、比較的『わかりやすい味』。万人受けする『ハズレ無し』のアイテムばかりです」

ワインビギナーにとってぴったりのランキングとなりました。それでは1位から紹介していきましょう。

1位：純国産スパークリング「黄金の丘　山梨　Sparkling Koshu」

DATA　生産地：日本／山梨県　種別：スパークリング　品種：甲州ぶどう　売上本数：1,812本

創業140年以上の老舗ワイナリー・シャトー勝沼と三越伊勢丹がタッグを組んだ国産スパークリングワイン。2016年誕生の新しい銘柄ながら一気にブレイクを果たして1位獲得です。

「日本のワインがこんなに売れるとは……私も驚いています。ブドウは日本の固有種である甲州を使っており、透明感あるすっきり辛口の味わいが特徴です。ワインは樽の香りが強かったり、個性的な味だったりすると和食には合わせづらいものですが、『黄金の丘』なら前菜からお刺身、カルパッチョ、さらに焼き魚にもよく合います。普段ビールを飲まれている方が試飲して『美味しい！』と買っていかれるケースが多いんですよ」

見た目も透き通っており、すっきり辛口です。支持されているポイントはそのくせのなさ。

野草にも似たフレッシュな風味に細かな泡立ち、軽やかな飲み口の奥からはほのかな甘みも感じられます。乾杯から食中酒まで幅広く楽しめる1本です。

2位：女性人気ダントツ！ スイーツ系赤ワイン「シックスエイトナイン ナパヴァレー」

DATA　生産地：アメリカ／ナパ・ヴァレー　種別：赤ワイン　品種：ブレンド　売上本数：1,763本

2位はアメリカ・カリフォルニアのなかでも、特に良質なブドウが育つ「ナパヴァレー」で造った赤ワイン。印象的なラベルは「6=幸福」「8＝豊かさ」「9＝長寿」が1つに調和するという意味を持っています。

「これは1年を通してずっと売れ続けている人気ワインです。女性ファンが多く、『家にストックがないと安心できない！』という方が6本や12本単位でまとめ買いしていきます。ブドウはあえて複数の品種をブレンド。しかも毎年セパージュ（使用割合）を変更することで、どのヴィンテージでも同じ品質を保っています」

トロッとした舌触りと果実味主体の甘み、ほどよいボディ感があり、満足感の高い1本です。

「赤ワイン＝肉料理という定番の組み合わせはもちろんですが、特に甘みのある料理と好相性。チョコレートケーキやパウンドケーキなどと合わせても面白いですよ」

3位：これぞブルゴーニュといえる王道の赤「ブルゴーニュ ピノ ノワール」

DATA　生産地：フランス／ブルゴーニュ　種別：赤ワイン　品種：ピノ・ノワール　売上本数：1,554本

伝統国・フランスがようやくランクイン。誰もが耳にしたことのある「ブルゴーニュ」の1本です。

「これは伊勢丹限定アイテムの＜オンリー・エムアイ＞で長く販売している商品。ブルゴーニュワインの価格が年々高騰しているなか、できるだけ幅広いお客さまに飲んでほしいという思いで低価格を維持している高コスパワインです。ピノ・ノワールらしく香りもあり、とても華やか。『ブルゴーニュのピノ』という定番の味を知りたいならこれで間違いなしです」

銘醸地のブルゴーニュ、そしてピノという王道ワインは手土産にも最適。ワイン好きな方にも「ちゃんと選んだ」感が伝わりますよね。同じ価格帯の白ワインも合わせて2本で5,000円セットにするケースが多いそうです。合わせる料理は定番のお肉。濃い味付けの一皿と抜群の相性を見せます。

4位：初シャンパーニュはこれで決まり！「ブリュット プルミエ」

DATA　生産地：フランス／シャンパーニュ　種別：シャンパーニュ　品種：ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ　売上本数：1,045本

4位は豪華で華やかなシャンパーニュ。TOP5のなかで最も高価で、唯一「箱入り」のアイテム。ご進物用として求める方が多かったそうです。

「シャンパーニュのなかでも最もスタンダードなアイテムで、価格帯もだいたいこの辺りから。繊細な泡と華やかな香りがあり、非常にわかりやすい味わいです。『シャンパンって、どんなお酒？』というお客さまにはまずこれをおすすめします」

特に初めてお酒を飲む若い方にぴったりだそう。

「クリスマスや年末年始など、特別な日の乾杯酒として人気です。もちろん、シャンパーニュ以外にも美味しいスパークリングはたくさんあります。しかし20歳になって初めてお酒を飲むようなハレの日なら『本物』に挑戦してみてもいいのではないでしょうか」

5位：パーティに！ 辛口白の代表格「シャブリ ラ ピエレレ」

DATA　生産地：フランス／ブルゴーニュ　種別：白ワイン　品種：シャルドネ　売上本数：897本

辛口白ワインといえば「シャブリ」といわれるほど、日本でもファンの多いシャブリワインが5位にランクイン。ワイナリーはシャブリ全体の1/4の生産量を誇る協同組合で、なかでも最高ランクと認められたキュヴェ（※）のみが名乗ることのできる＜ラ シャブリジェンヌ＞ブランドの1本です。

「このシャブリは男女問わずリピートされる方が多いですね。かくいう私も、シャブリのなかでは最も好きな商品です。ブドウは減農薬農法を取り入れるなど、非常にこだわっているにもかかわらず、2,000円程度と低価格なのがすごい。クセがなくすっきりした味わいは、和食から洋食までさまざまな料理に合います。ホームパーティに呼ばれて『ワインを持っていきたいけど料理がわからない』という人でもこれなら大丈夫。守備範囲が広いお酒ですよ」

もちろんデイリー使いにもおすすめ。よく冷して、スッキリとした喉越しを堪能しましょう。

※ギュヴェ　特別なロットのワイン、特別な樽のワインを差す。

伊勢丹のワインランキング、いかがでしたか？ TOP5のワインはいずれも「外さない」定番ワインであり、同時に「高品質で低価格」なお買い得アイテム。これからワインを楽しむビギナーも、シーンに沿ったワイン選びを楽しんでいる上級者も、ぜひ手に取って人気の理由を味わってください。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。