2018.02.16
バター好き必見! エシレやカルピスだけじゃない、伊勢丹で人気のバター6選
パンに白いかたまりごとのせて食べたい! というバター好きの皆さん、必見です。今回は伊勢丹新宿店で人気のハイクオリティなバター6種類を食べ比べ。バターの味の違いなんて、微妙なものなんじゃない? と思いきや、違うんです。香り、ミルク感、口溶け、塩の感じ方から舌に残る後味まで、味の個性は本当にさまざま。ここでは、各アイテムの味の特徴はもちろん、美味しさを最大限に活かしたおすすめの食べ方も含めてご紹介します。
*紹介するバターの種類について
今回紹介するのは、有塩バターと無塩バター、さらに発酵バターも交えたラインナップ。無塩バターはバターの味をダイレクトに楽しみたいときにおすすめです。ちなみに発酵バターは、生産段階で生乳を「クリーム」と「脱脂粉乳」に分けた後、クリームを殺菌した後に乳酸菌を加えて発酵させて作ったもの(一部製法の異なる発酵バターもあります)。独特な芳香とコクが加わるのが特徴です。
① 生クリームのような口溶けの、「幻」のバター<カルピス>特撰バター
さわやかで透明感のある味わいが印象的なカルピス社のバターは、乳酸菌飲料を作る工程で、生乳から乳脂肪を分離する時にできる脂肪分からうまれたのが始まり。口外されない秘伝の味である点、限られた量しか生産されない稀少性から 「幻」のバターともいわれてきました。
通常のバターの3〜8倍のエイジング(熟成)時間をとっているため、乳脂肪がより安定し、生クリームのように口溶けがなめらか。また、製造工程のひとつ、表面に付着しているバターミルクを洗い流す「水洗い」をあえてしないことで、豊かなミルキーさを実現している点も特徴です。
【おすすめの食べ方:ホイップバター】
カルピスバターならではの軽やかさと口溶けのよさを楽しむなら、ホイップするのがおすすめ。空気を含ませて泡立てたバターに、ふわふわにホイップした生クリームを混ぜるだけ。パンケーキにのせて、はちみつをかけていただきます。
② 口に入れた瞬間から、香りが続く<町村農場>発酵バター(食塩不使用)
2つ目は<町村農場>の発酵バター。クラシカルな分離器でじっくりと分離した生クリームを、丸1日かけてゆっくり発酵させることで引き出される、深みのある味わいが特徴です。口に入れた瞬間から、芳醇な香りが広がっていき、食べ終わるまでその香りが消えません。しかも濃厚でありながら、しつこくなく、後味はすっきりしています。
【おすすめの食べ方:素朴なパンと一緒に】
存在感があるので、素朴で力強い味わいのパンと一緒に食べるのがおすすめ。パン・ド・カンパーニュやライ麦100%のパンに塗り、さらにメープルシロップをかけることで、うまみが増して美味しくなります。熱々のパンに塗れば、発酵バターらしいミルク感あふれる香りが一気に立ちます。
③ まろやかな風味のやさしい味<新札幌乳業>北海道厚別牧場バター
北海道産の生乳100%で作られるこちらは、クセがないやさしい味わいが特徴。伝統的な製法で水分調節をしながらバターの粒子を丹念に練り上げることで、なめらかな仕上がりを実現しています。
口に含むと、ほんわりとまろやかな風味が感じられ、食べるほどになめらかさを実感。塩分1.0%なので、塩気もおだやかです。たっぷりと使うことで、ほのかな甘みと美味しさが口に広がります。
【おすすめの食べ方:じゃがバター】
熱が加わることで香りが立つため、じゃがバターにするのがおすすめ。アツアツのじゃがいもにたっぷりのバターをのせ、仕上げに粗塩を振ってもOKです。
④ 牧草のみで育った力強い風味<しあわせ乳業>グラスフェッドバター
3つめは、岩手県産、自社牧場の完全放牧、牧草だけで育った「グラスフェッドビーフ」のミルクから作られている「グラスフェッドバター」。濃厚な風味に、山地で育った牛の力強い生命力が感じられる一品です。
ナイフを入れるとホロっとしているのに、口に入れるとすっと溶けていく不思議な食感も特徴です。通常70~80℃で殺菌されるところを65℃で低温殺菌されたクリームを使用しているため、風味は濃厚。でも口当たりは軽く、酸味はほとんどありません。どことなくチーズのような味わいもあります。
【おすすめの食べ方:シュガートースト】
風味は強いものの味はあっさりとしているので、トーストにバターを塗って、グラニュー糖をふるシュガートーストがおすすめ。レモン汁をさっとかけると、チーズケーキのような味わいが楽しめます。
⑤ 芳醇な香りと、満足感ある味わい<エシレ>エシレバター(無塩)
フランス中西部・エシレ村で伝統的な製法を守って生産される発酵バター。口当たりはなめらかで、溶け広がる具合もほどよく、飲み込んだ後も舌に余韻が残って満足感のある味わいです。特に、食べるうちに鼻に抜ける芳醇な香りは独特。昔ながらの木製チャーン(撹拌機)を作って生産されることから、木の持つ不思議な力がエシレらしい芳醇な香りと味わいを生み出しているようです。
【おすすめの食べ方:バゲットに塗って】
軽く焼いたバゲットに塗ると、ストレートにバターの美味しさが味わえます。バゲットには塩気があるので、無塩バターを楽しむのにもぴったりです。
⑥ あっさり、さらっと溶ける上品さ<小岩井農場>純良瓶バター
110年以上の歴史を持つ、小岩井伝統の発酵バター。大手乳製品メーカーのなかでも、とくに製法にこだわっていると言ってもいいほど、長きに渡り伝統と製法を守り続けている一品です。
味わいの特徴は、その上品さ。非常にあっさりとして、酸味も塩気もほとんど感じないくらいのおだやかさです。口溶けも後味もさらっとしていて、たっぷり使ってもしつこくなりません。
【おすすめの食べ方:魚介のソテー】
バターの主張がおだやかなので料理全般に向いていますが、特に魚介のソテーに使うと上品に仕上がります。写真は、鮭に塩こしょう、薄力粉を振ってオリーブオイルで焼き、余熱でバターを溶かしてソースにし、仕上げにバターをのせたもの。フレッシュハーブを加えても合います。
レシピ提供・写真:丹羽彰子
フードスタイリスト。パン教室Nahr主宰。パンはもちろん、パンやワインに合うおしゃれなメニューに定評がある。WEB、広告、カタログ等のさまざまな媒体で、レシピ開発、スタイリングを手がける。
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=シェフズセレクションにてお取扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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