2017.08.26
これが干物!? 刺身を超えるうまさ、<魚谷清兵衛商店>の干物がすごい
干物というと安価で手軽に調理できる庶民のおかず、のイメージがありますが、感動するほど美味しい! と感じたことってなかったかも……。
しかし、<魚谷清兵衛商店>が扱う干物は明らかに違います。身はふっくらと肉厚で皮にはハリとツヤがあり、もはや刺身を超える美味しさ。値段は他店と比べるとちょっと高めですが、食べればその差は歴然なんです。
鮮魚で作る「フレッシュ干し」
<魚谷清兵衛商店>は、兵庫県城崎の網元16代目であった魚谷清兵衛さんが45年前に興し、今は二代目の魚谷亨さんが受け継ぐ店。
巷に出回る干物の多くは、冷凍魚を解凍して干し、さらに冷凍して流通させています。加工過程が長くなると、魚の皮膚やひれが乾いたり切り口が身割れしたり、味も落ちてしまいがちですが……。
「うまい干物の基本は、素材。干物は魚の良し悪しがそのまま出るものだからです。うちは全国各地から旬の鮮魚を厳選して仕入れて、そのまま干物にします」
鮮魚を干すからネーミングは「フレッシュ干し」。だから干物に弾力感とうまみがあるんですね。真の魚好きは「ヘタな刺身よりも干物のほうがずっとうまい!」とよく言いますが、なるほど、納得の味です。
刺身でいける真あじを一夜干しに【フレッシュ干し 清兵衛あじ】
店頭に並ぶ干物の中で、ひと際、目を引くのが「フレッシュ干し 清兵衛あじ」。まず身が大きくて、焼く前の輝きもさることながら、火にかけると身がプリッと膨れ上がってツヤやか!
「刺身にしても十分通用する鮮度のいい真あじに軽く塩を振って、一夜干しで仕上げています。魚谷清兵衛の定番商品です」
焼くと脂がほとばしり、食べてみると程よく引き締まった身が驚くほど甘く感じられます。これは、限りなく生に近く仕上げた干物だからこそ。炊き立ての白米と一緒に、もいいけれど、酒の肴としてもたまりません。
手の込んだ干物をひと口で食べる贅沢【一口大ひもの 真鯛】
<魚谷清兵衛商店>の干物はすべてフレッシュ干しですが、こちらはさらにひと工夫ほどこしたもの。頭と尾を切り落として一口大の切り身にした「一口大ひもの」です。焼いてそのまま頬ばれるように、骨を丁寧に抜き、皮目に切れ目を入れています。
こんなに手の込んだものを干物で、しかもひと口でいただくなんて、贅沢すぎる!
「干物は骨が多くて身が少ない、食べるのが面倒というイメージがあるせいか、近頃は敬遠する方も増えてきていらっしゃいます。そこで、食べやすさを重視して編み出したのが『一口大ひもの』。脂がのっている真鯛は身がやわらかくジューシー。焼きたてが一番ですが、冷めても美味しいので、このままお弁当のおかずにするのもおすすめです」
めったに入荷しない高級魚も干物に!【一口大ひもの 甘鯛】
山陰の荒波で豊富なエサを食べて育った甘鯛をフレッシュ干し、かつ一口大に。魚自身から出る脂を全身ににじませ、水分を飛ばしながらもしっとり感が残っています。「一口大ひもの」といっても手に持ってみるとずっしりと重みが。とても干物とは思えません。めったに入荷しないから、店頭で見かけたら即ゲットしたい! 食べてみると、身はあっさりとしていながら奥深いうまみ。
「甘鯛の一口大ひものは、ご希望があれば、頭の部分も一緒にお売りします。出汁がよく取れるので、ブイヤベースなどにアレンジしてもいいですね」
干物を美味しく食べる豆知識
- 賞味期限は買ってきてから3~4日
- 焼きの目安は「身が3分、皮が6分」
- フライパンで焼く時はオーブンシートを敷く
日持ちするように加工したのが干物ですが、<魚谷清兵衛商店>の干物は鮮度のいい魚で作っているので早めに食べましょう。買ってきてから3~4日以内が食べごろです。
干物を焼くときは、身から焼きはじめ、身を3分焼、裏返して皮を6分ほど焼くとおいしく仕上がります。家に焼き網がない場合は、フライパンにオーブンシートを敷き、直焼きより数分長めに火を通しましょう。
取材協力/魚谷清兵衛商店 伊勢丹新宿店
選び抜いた産地から直送される鮮魚で作った干物には長年のファンが多数。店頭には、干物のほかに、ちりめんじゃこや小鯛の笹漬けなど、日本各地のうまい乾物や魚介加工品が集められています。伊勢丹新宿店のほかに、伊勢丹浦和店にも店舗があります。
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