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2017.08.14

鉄のフライパンなら<ターク> プロ指名買いの魅力とは。

タークで作った料理

無骨で飾らない、でも存在感がある、憧れの鉄のフライパン。なかでもプロが指名買いするというのが、<ターク>です。

「うまく扱えなさそう」「お手入れに手間がかかりそう」というイメージがありますが、使いはじめの「焼きならし」さえ行えば長持ちし、誰にでも美味しい料理を作り続けることができるのだとか。 <ターク>の伝道師と呼ばれる竹政淑恵さんに、その魅力と扱い方(焼きならしや日々のお手入れ方法)を教えてもらいました。

鍛治職人が鉄の塊から作るフライパン

タークのフライパンを作る工程のイメージ

<ターク>のフライパンは1857年にドイツのルール地方で誕生しました。鍛冶職人が一つひとつ手仕事で鉄の塊を叩いて仕上げています。

「鉄は叩くことで粒子が細かくなり、結びつきが強くなります。そのためプレス製法で作られたものより丈夫なフライパンになるんです」

一つの鉄の塊を叩いて作られている<ターク>のフライパンはつなぎ目がありません。そのため取手部分が取れてしまうといったことがなく、長く使い続けられるのだそう。この製法にはほかにもメリットが。表面に若干の凹凸ができるため油なじみがよく食材がこびりつきにくいこと、そのままオーブンに入れられるなど。プロの料理人が選ぶのにも納得の理由が並びます。

タークのグリルパンとフライパン

左:<ターク>クラシックグリルパン(26cm) 24,840円、右:フライパン(24cm) 21,600円(ともに税込)

たった3人の職人が手がけているため製造数は1年でわずか6,000本ほど。日本では全製造数の約半分が売られており、人気の高さがうかがえます。しかも2つの取手がついたグリルパンが売られているのは日本だけ! 調理したものをこのままテーブルに並べても様になるし、すき焼きにも使えたり、とても便利。

カリッと焼き目が付きながら中はジューシー

タークのフライパンで肉を焼く様子

「鉄は温まるのにやや時間がかかる一方、蓄えた熱を逃がしにくい性質があります。フライパンが温まってくるまでは強火にかけ、予熱を十分にした後は中火〜弱火に。そして素材をフライパンにのせてじっくり調理すると、野菜も肉も美味しくジューシーに仕上がりますよ」

急激に高温にならないため、いきなり焦げて中は生焼け……ということがありません。特に<ターク>のフライパンは叩いて作ることで粒子が密になっているため、熱が均一に回り、食材の芯までじわりと火が通ります。水分がまんべんなく飛んで、表面にカリッと美しい焼き目が付きながら、中はしっとり。調理後に食材そのものの水分が出てきてべちゃべちゃになってしまうこともなく、これぞ理想的な焼き上がり!

「使い込むうちに油がなじんでいき、油をひかなくても調理ができるようになります。とくに野菜類は素焼きでOK。炒め油に使うのではなく、仕上げにオリーブオイルを垂らすと美味しいですよ」

最初の焼きならしは必ず行う!

鉄のフライパンを使う際に気になるのがお手入れの方法。まずは使いはじめの儀式ともいえる「焼きならし」が肝心です。

キッチンにあるものを使ってたった15分。「焼きならし」の儀

①  たわしでこすり洗いをし、水気を拭き取る

鉄のフライパンを洗って水気を拭き取る様子

金だわし(亀の子だわしでも)とクリームクレンザーでフライパンの表面の汚れをこすり、十分に洗い流します。製造過程で表面に付着した鉄くずが落ち、青みがかったフライパンが姿を現します。

②  野菜くず、塩、油を火にかける

鉄のフライパンで焼きならしをする様子

野菜くず、塩、植物油を1cm程度の深さになるまで入れ、油が浸らないフチの部分はキッチンペーパーで塗ってから弱火にかけます。野菜くずのおすすめはジャガイモやニンジンの皮。まだ香りの強い野菜は使わないようにします。

10〜15分かけてゆっくり熱を通し、焼き色が付いた程度で火を止め、野菜くずを取り出します。

③  残った塩でこすり、洗い流す

鉄のフライパンを塩でこすり、洗い流す様子

残った塩は研磨剤の役割を果たすので、フライパンが冷めたら少し力を入れてこすります。ぬるま湯ですべて洗い流し、水気を拭き取ったら再度火にかけ、水気を飛ばしたら焼きならしは完了です。

「最初1回の焼きならしさえしておけば、調理後のお手入れはお湯と金だわしだけでゴシゴシ洗うだけ。洗い流した後、火にかけ十分に水気を飛ばしておけばサビを防げます。鉄のフライパンは手入れが難しいイメージがあるかもしれませんが、実は扱いやすいんですよ」

見た目を裏切らない丈夫さであらゆるシーンに対応してくれる<ターク>は、料理の幅を広げる心強い味方です。しかも長く使えるなんて……。ひとつの道具というよりは「パートナー」と呼ぶべきアイテムかもしれません。

取材協力/株式会社ザッカーワークス 竹政淑恵さん

株式会社ザッカーワークス 竹政淑恵さん

約10年に渡り<ターク>の魅力を伝え続けている。<ターク>で食材が焼けていく様子を見ているのが好きで、「どんな食材を焼いたら美味しいだろうか」と常に考え続けている。http://www.zakkaworks.com/

 

文: 大川祥子

写真:菅井淳子
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館5階=キッチンダイニング/キッチン用品にてお取扱いがございます。 

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