2017.06.19
心が伝わる謝罪・お詫びの手土産。伊勢丹フードアテンダントが解説します
いつも突然直面して、そのたびにあわててしまう……それが謝罪やお詫び。そして悩ましいのが手土産選びです。「菓子折りがいい?」「金額は?」「渡し方は?」「マナー違反じゃない?」などなど。急いでいるから焦ってしまい、基準がないから困りがちです。そんなとき頼りになるのが、百貨店のスタッフ!
これまで数多くの謝罪やお詫びの手土産を選んできた、伊勢丹新宿店フードアテンダントの加藤美紀さんに、謝罪の手土産の選び方と、伊勢丹新宿店で購入できるおすすめのアイテムを教えてもらいました。
あわてた感が出てもいい。品選びのキーワードは「控えめ」であること
「謝罪の手土産をお選びの方は、気が動転されていることが少なくありません。考えが断片的になってしまいがちなので、落ち着ついて先様のご都合を教えていただくようにしています」と加藤さん。
謝罪の手土産選びで外せないポイントは、「控えめ」であること。謝罪の場の服装や動作と同様、華やかさは避けるのがベターだそう。
「個性を出すような場面ではありませんので、見た目はシンプルに。また、メインは謝罪であり、手土産は時間を作っていただいたことに対するお礼の品。モノで許してもらうわけではありませんから、さりげなさが必要です。みなさん『ルール』をお聞きになりますが、こうしなければいけないという方程式に当てはめるのは逆効果。先様のライフスタイルやお受け取りのシーンに合わせるのが一番大切なことです」。
また、完璧に整えすぎても「まるで謝罪の準備ができていたかのよう」に見えるため、「あわてた感」が出てもOKというのが意外な視点です。
その他、質問されることの多い項目についても教えてもらいました。
【謝罪の手土産、気になるポイント】
- 金額は3,000〜5,000円程度で購入する方が多い
- のしはかけない(かけ紙をつけたい場合は、白い短冊に会社名や自分の名前を書く方法も)
- 最近は風呂敷には包まない方がほとんど
- 渡し方はシーンに応じて(テーブルにつかない場合など、紙袋の方が受け取りやすい場合は、袋のまま渡しても)
- 渡すときの言葉は「心ばかりですので」「ほんの気持ちです」など、さりげなく
伊勢丹新宿店で選ばれる、謝罪の手土産7選
次に、伊勢丹新宿店でよく選ばれる、謝罪・お詫びの手土産をご紹介します。ただし、これらはあくまで一例。個包装で食べやすい、日持ちがするなど、手土産の基本はおさえながらも、ご自宅でお召し上がりか、オフィスでお召し上がりか、人数はどれくらいか、甘いものがいいか、甘いもの以外がいいかなど、先方の都合に合わせて選ぶといいでしょう。
①王道ブランドのわかりやすさ&安心感。<とらや>小形羊羹
加藤さんに寄せられる問い合わせは、ビジネスシーンが圧倒的に多いのだそう。その中でも、「選ばれることが多い」のが<とらや>なんだとか。棹だとオフィスでは切るのが手間なので、分けやすい小形タイプが便利。今回紹介した詰合せには赤い箱の「紅茶」や黄色の「はちみつ」なども入っていますが、派手にならない色だけをセレクトすることも可能です。
「こちらの羊羹は日持ちが製造から約1年と、ほかのお菓子にはない保存性の高さもありますね」
②まっさらな気持ちが伝わる、<銀座ウエスト>リーフパイ
控えめ、シンプルという謝罪の手土産の基本ルールをそのまま形にしたかのような一品が<銀座ウエスト>のリーフパイ。
「パッケージも中身もシンプルなこちらのリーフパイでしたら、『初心に戻ります』という気持ちが伝わりやすいかと思います」
さらに少量のセットもあるので、枚数は相手の都合に合わせて調整するのがおすすめです。
③白黒のプレーンな見た目、<マイスターユーハイム>バウムクーヘンシャイベン
ウエストのリーフパイと同様、潔い印象の<マイスターユーハイム>の「バウムクーヘンシャイベン」。見た目が控えめであること、広く知られているブランドであることを兼ね備えるアイテムです。
「甘いもの、ケーキのクリームが苦手という方が、バウムクーヘンでしたら食べられるということも。広く受け入れられやすい味である点もおすすめです」
④甘いものが苦手な方に、<赤坂松葉屋>赤坂料亭ごのみお詰合せ
手土産選びで困るのが、「甘いもの」が選べないとき。そんなとき加藤さんが選択肢として提案しているのが<赤坂松葉屋>の食べきりサイズの胡麻豆腐と、お茶漬けのセットだそう。赤坂の料亭という安心感がある一品です。
「先様が甘いものが苦手な場合ももちろんですが、お年を召した方の場合、甘いものを大量にお送りするわけにはいきませんので、食べやすいサイズで日持ちもするこちらをおすすめすることが多いです」
胡麻豆腐なら付属の味噌の量を、お茶漬けならお湯の量を加減できるため、先様のお好みの味に調整していただける点も、ちょっとした心遣いに。
⑤一人暮らしの方にも便利、<柿安>牛肉しぐれ煮詰合せ
渡す相手が一人暮らしの場合、お菓子の詰合せだと食べきるのに困るもの。そんなときには個包装になったお惣菜が便利、と加藤さん。
「ちょっとしたご飯のおかずに便利なのがこちらのしぐれ煮です。日持ちもしますし、食べ切りやすい量。見た目も控えめです」
実際に、一人暮らしの男性向けに選んだこともある一品なんだそう。
⑥オフィスでも分けやすい甘くない一品、<久右衛門>お吸物詰合せ
個人はもちろん、オフィス向けに手渡す甘くないアイテムとして重宝するのが<久右衛門>のお吸い物です。日持ちがするので、食べるタイミングを選びません。
「お湯を注ぐだけでいただけるお吸い物は、あると意外に便利。個包装されているので、オフィスでもみなさんで分けていただきやすいです」
⑦外資系の企業の方に、<ユーゴ・アンド・ヴィクトール>フィナンシェ
加藤さんに寄せられる問い合わせの中には、お相手が海外の方という場合もあるんだそう。
「外資系のオフィスの場合には、海外でも名前が知れている有名ブランドをご提案することがあります。ユーゴ・アンド・ヴィクトールのフィナンシェはパッケージも中身もシンプルなので、お詫びのシーンでもお使いいただきやすいです」
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=茶の道/とらや、カフェ エ シュクレ/銀座ウエスト、マイスターユーハイム、ユーゴ・アンド・ヴィクトール、粋の座/赤坂松葉屋、柿安、久右衛門にてお取扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
Ranking
人気記事ランキング