2017.05.11
<神田志乃多寿司(かんだしのだずし)>のいなり寿司が人気の理由。一度食べたら忘れられない!
油揚げから甘辛のコク深いタレがジュワ〜と染み出し、シャリの酸味とれんこんの食感が絶妙のアクセントに――。明治35年の創業以来、多くの人を虜にしてきた<神田志乃多寿司>のいなり寿司。一見、とてもシンプルに見える作りながら、他のいなり寿司とはひと味違う、あの味はどうやって生み出されているのでしょうか。
その美味しさの秘密を探るため、<神田志乃多寿司>の伊勢丹新宿店店長、馬場幸廣さんにお話をうかがいました。
100年以上変わらぬ味! 5種の砂糖を加える伝統のタレ
<神田志乃田寿司>のいなり寿司の魅力は、なんといっても油揚げにたっぷりと染み込んだ独特のタレ。塩気の中に感じるコク深い甘みが最大の特徴です。
調味料は、醤油、みりん、砂糖とたったの3つ。しかし、その「砂糖」に秘密が! なんと、白砂糖に黒砂糖、2種のざらめ、さらに水あめという5種の砂糖を使っているのだとか。それぞれの砂糖にある役割を活かして作っていますが、詳しくは企業秘密のようです……。
「100年以上にわたり、味を守り続けてるこのタレが<神田志乃多寿司>の一番のこだわりなんです」
このタレを使って油揚げを煮る工程には、みずみずしく仕上げるためのあるこだわりが。
「神田の本店で油揚げを一度煮上げた後、各店舗に運んでシャリを詰める直前にもう一度煮る『煮返し』という工程があります。これにより、お客さまが口に入れるまでしっとりとした状態を保つことができるんです」
職人の技! 油揚げにフィットするふた口分のシャリ
ちょうどふた口分と、食べやすい絶妙なサイズ感も<神田志乃多寿司>が生み出すいなり寿司の美味しさのポイント。
「シャリは、手でも箸でも持ちやすいようおよそ46gになるように握ります。計らなくても感覚で重さはわかります。このサイズが、口に含んだときの酢飯と油揚げのバランスが一番いいんです」
また、刻んだれんこんが入っているのも特徴のひとつ。ジューシーでプルっとした油揚げとふっくら炊き上げられたご飯、ここにれんこんが加わることでサクッとした歯ごたえがプラスされます。この工夫のおかげで食感の変化がつき、いつまでも飽きることなく食べ続けられるのです。
甘辛さと酸味、食感が完璧に融合した究極のいなり寿司
こうして完成したいなり寿司をあらためてひと口。5種の砂糖が織りなす奥深いコクのある甘辛タレ、れんこん入りのシャリ、そしてふた口で食べられるサイズ感……。それぞれの工夫が一体となったこの絶妙なバランスこそが、何度食べても食べ飽きない美味しさの理由だったんですね。
50年前から変わらない! ポップでかわいい包みにも注目
また、一度見たら忘れられないかわいいパッケージも<神田志乃多寿司>の人気の理由。包装紙は鈴木信太郎さん、内箱は谷内六郎さんという日本を代表する画家によるもので、今見てもモダンで目を引くイラストです。なんと、どちらもおよそ50年前からまったく変わっていないそう。
気軽に食べる寿司として広く愛される<神田志乃多寿司>
<神田志乃多寿司>では、いなり寿司のほかにもかんぴょう巻や太巻、箱寿司なども扱っているので、気軽にテイクアウトできる寿司の定番としても、多くの方に愛されています。
よく煮こまれたかんぴょう巻と一緒に食べるいなり寿司は絶妙です!
手頃な値段で、100年以上にわたり守り続けてきた味が堪能できる<神田志乃多寿司>。一度食べたら、もうほかのいなり寿司には戻れないかもしれません。
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=旨の膳/神田志乃多寿司にてお取扱いがございます。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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