2016.11.02
濃厚モンブランにファン続出! シェフの個性を体現するアステリスクの魅力
圧倒的な人気を誇るモンブラン。代々木上原にある<アステリスク>は、週末ともなれば行列でにぎわう人気パティスリーです。シェフパティシエの和泉光一さんは、調布の名店「サロン・ド・テ・スリジェ」で腕をならし、世界コンクールでも華々しく活躍した名物シェフ。さまざまなことに挑戦し続けてきた超個性的なシェフの作るケーキの魅力をご紹介します。
たどり着いたのは作り手の手元が見えるお店づくり
白を基調としたシンプルな空間に映える、色とりどりのケーキ。「うちは、ショーケースにケーキが並んで初めて、内装が完成するんです」と和泉シェフは語ります。
<アステリスク>開店前の3年間は国内外を飛び回り、コンビニスイーツの監修やホテルのレシピの考案、コンクールへの出場など、さまざまなことに挑戦した和泉シェフ。
「厨房に閉じこもって凝り固まっていた頭を、もう一度柔軟にしたくって。コンクールに出たのも、自分の実力を試すため。若いときに長期間フランスで修業した経験もなかったし、業界からは『美味しい』と言われるけれど、実際自分のレベルはどうなんだろう? と思って。それにコンクールで世界レベルの人と戦って評価されれば、安心してお客さまにお菓子が作れると思ったんです」
和泉シェフがそうしたチャレンジを経て獲得したスキルや経験が、<アステリスク>には活かされています。何よりも第一に考えるのは、お菓子の鮮度。鮮度にこだわるから作り置きせず、作りたてのケーキをその場で提供しています。さらに、その姿をお客さまに見ていただくため、厨房が見えるオープンキッチンにしたそうです。
「厨房の匂いも音も、すべてが伝わってくるような店にしたいと思いました。僕はコンクールに出ていたので、手元を見られることに慣れていましたし、それを若い子にも伝えたいと思って」
厨房で作られたケーキがすぐに店頭に並ぶ様子は、見ているだけでワクワクします。
故郷、愛媛の栗を使用! 「日仏伊」合作のモンブラン
ショーケースには、40種類以上ものきらびやかなケーキがずらり。「季節と気分次第」でどんどん新商品に入れ替わるといいます。
秋になるとダントツの売り上げを誇るのが、<アステリスク>の看板商品でもあるモンブラン。
「フレンチスタイルのベーシックなモンブランで、僕の出身地である愛媛県産の栗を使っています」
和泉シェフ自ら山に足を運び、生産工程もチェックしたといいます。
「通常、栗はもぎ取ってから完熟させるのですが、愛媛では木に付いたままの状態で完熟するのを待ち、自然に落ちたところを段々畑に敷いたネットで収穫するんです。また、栗の実は1個の中に3つなるのですが、ひとつをわざと栄養失調にして、ふたつに3つ分の栄養を凝縮させることで、味も強く、実も大きくなるんですよ」
集めた栗は工場に運ばれ、機械ではなく人の手で選別するそうですが、和泉シェフは「選別する人の中から目利きのおばちゃん上位5人を指定している」のだとか。
「ボトムのメレンゲは、約10時間オーブンで火を通してキャラメリゼし、苦味を出しているのが特徴。中には砕いたアーモンドが入っていて、カリカリッとした食感でアクセントをつけています。クレームシャンティに、イタリアのクリームチーズ「マルカルポーネ」を使っているのもうちならではかな。『マスカルポーネって栗に合うの?』とよく聞かれるんですが、イタリアではケーキによく使われていて、『すごくおもしろいな』と思ったのがきっかけ。だから日本、フランス、イタリア3国の合作なんですよ」
そんなモンブランと合わせてぜひチェックしたい、シェフのイチオシもご紹介します。
モンブランだけじゃないアステリスクのアイコン的商品
「季節と気分次第」で、常に商品が入れ替わる<アステリスク>のなかで、モンブランに並ぶ人気商品です。
プラリネ×ラムレーズンの大人なチョコレートケーキ「ルビオ」
アーモンドのプラリネをベースにしたドーム型のチョコレートケーキ「ルビオ」。中のムースにはラムレーズンがアクセントに使われていて、大人な風味です。土台のタルト生地はサクサク!
「アイデアを得るため、最低でも年に2回はヨーロッパへ行くようにしているのですが、これは3年前にスペインのバルセロナに行ったときに食べたケーキから着想を得て、作ったお菓子です」
アステリスクの主役のひとつ「ケーク・オ・フリュイ」
「<アステリスク>のアイコンでもある」と和泉シェフが語るのが、こちらの「ケーク・オ・フリュイ」。しっとりしたパウンド生地に、季節のドライフルーツがたっぷり練り込まれ、表面にもふんだんに飾られています。
「オープン記念のレセプションパーティでも振る舞ったお菓子で、開店当初からずっと店頭にあるケーキ。僕が店を始めるにあたって考えた主役のうちの一つでもあるんです」
今後の展望についてうかがうと、「最高潮のときにやめてみるのもいいかな」といたずらっぽく笑う和泉シェフ。
「お菓子が大好きだから、好きなものを好きなときに作る、そんなわがままができるような小さなお店をやってみたいなぁ……なんてことも考えます」
既成概念にとらわれず、常に好奇心旺盛に行動し、そこで得たものをお菓子作りに生かす――。常にフレッシュで新鮮味あふれる<アステリスク>のお菓子は、そんな和泉シェフをそのまま表しているよう。根っからのお菓子職人が生み出すとっておきの逸品を、ぜひ味わって!
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