2016.09.02
In her pocket いつものあの味 第8回/大宮エリーさん
許されるならばポケットに入れていつも持ち歩きたい、机や仕事場に常備しておきたい。そんな「いつもの味」を紹介するこのコラム。第8回目のゲストは、クリエイターとしてエッセイや小説、アートなど幅広い分野で活躍する大宮エリーさんです。
マルチに活躍する大宮さんですが、実は大の料理好き。「料理からインスピレーションをもらうことも多い」と語る大宮さんのハートをつかんだ、とっておきの3品をご紹介します。
お取り寄せが大好きで、仕事の合間に「ポチッ」
作家や脚本家、映画監督、CMディレクターなどとして、あらゆる業界から引っ張りだこの大宮さん。最近ではアートの分野でも活躍しています。その多忙さゆえに、買い物はインターネットを利用することも多いそう。
「お取り寄せが大好きなんです。伊勢丹のオンラインストアも利用しますね。仕事の合間に気分転換を兼ねて、つい『ポチッ』って。サボっているとも言いますかね(笑)」
もともと料理が好きで、「インスピレーションは料理からもらうことが多い」と語ります。
「あまり本は読まないし、映画もそんなに見ないので、刺激を受けるものといえば料理なんです。この食材がこんなふうに引き立てられるなんていい仕事してるなぁとか、このアイデアはすごいなぁとか。そういうところに感動しますね」
定番を覆した「うなぎ×おこわ」の組み合わせ
大宮さんが選んだ1品目はもち米100%のおこわに、皮をそいだうなぎの蒲焼をのせた<三重おわせ久㐂>のうなぎおこわ。
「普通、おこわはかしわ(鶏肉)を入れて蒸すのが定番なのに、うなぎと組み合わせちゃったところがすごいなぁって。驚かされましたね。もともと、うなぎもおこわも大好きなのでこれは最強の組み合わせ! うな重がもち米だと困るけど、このミニサイズだとごはんではなく、おこわがすごくいい」
パクッとおにぎり感覚で食べられるので、忙しいときのランチにも食べることがあるそう。
「短時間で粋な気持ちになれるというか、ちょっと奮発して食事をしてきたあとのような気分になれるんです(笑)」
あまり脚光を浴びない「ビワ」の奥ゆかしさと慎ましさが好き
2品目は、長崎名産の茂木ビワがまるまる1粒入った<茂木一○香(いっこっこう)本家>の茂木ビワゼリー。
「果物の中で一番目立たない感じがするビワが好き」と大宮さんは言います。
「あまり脚光を浴びることのないビワという役者を使って、こんなに軽やかでかわいらしいゼリーを作ったんだなぁと。ビワもこんなふうにしてもらえて喜んでいる気がします。やっぱりこの奥ゆかしさや慎ましさはビワならでは。みかんや伊予柑には出せない雰囲気かな、と。一見おまんじゅうが入っていそうなパッケージもかわいいですよね」
ストックするほど好きな、滋養強壮「すっぽんスープ」
最後は、すっぽんの名産地・大分県安心院町にある<本家活宝 安心院亭>のすっぽんスープ。
「昔はすっぽんってそんなに好きではなくて。でも、京都のすっぽん料理の老舗店に連れて行ってもらう機会があって、そこで食べたすっぽん鍋がむちゃくちゃ美味しかったんです! ちゃんとしたお店のすっぽんは美味しいんだなぁと思い、それからいろんなお店のすっぽんスープを取り寄せてストックするようになりました」
すっぽんスープというとドロッとしている印象がありますが、<本家活宝 安心院亭>のスープはさらりとした飲み口が特徴。大宮さんはひと口すすり、「やっぱり美味しい〜」とうなります。
「あまりクセがなくて、本当に飲みやすいんです。滋養強壮にいいから、自分用だけでなく、疲れている人やお見舞いの差し入れにもぴったりですよね」
食べ物に対しても、ユニークな着眼点で語ってくれる大宮さん。日常の端々で料理から得たインスピレーションは、クリエイターとしての彼女の血となり、骨となっているのかもしれません。
大宮エリー(おおみや えりー/Ellie Omiya)
作家、脚本家、映画監督、演出家、画家、CMディレクター。小山登美夫ギャラリーから絵画展『EMOTIONAL JOURNEY』「painting dreams」を発表。現在、十和田市現代美術館にて、「sincerely yours」が開催中。9月25日まで。また、作家としては、『生きるコント』(文春文庫)、現在、コンプレックスに効く童話集『猫のマルモ』(小学館)、失笑エッセイ『なんとか生きてますッ 2』(毎日新聞出版)、そして最新刊、心の洗濯ができる写真集「見えないものが教えてくれたこと」(毎日新聞出版)が好評発売中。現在、「サンデー毎日」にて連載を担当。J-WAVEにてパーソナリティーとしても活躍中。
http://ellie-office.com/
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