2016.03.21
プロに聞く、生ハムの選び方と美味しく食べる極意。おすすめ6種類もご紹介
絶妙な塩気とうまみで、前菜やおつまみにピッタリの生ハム。しかし、ひと口に生ハムといっても、生産国や部位などによって味わいが異なることはご存知ですか?
今回は、意外と知らない生ハムの種類や使い分け方、保存方法を伊勢丹新宿店「ワールドミートバルニッシン」店長・塚本一道さんが解説します!
生ハムを極めるために押さえたい3つのポイント
極意① 料理・ワインに合わせて使い分けを!
「基本的には、イタリア料理・イタリアワインにはイタリア産の生ハムが、スペイン料理・スペインワインにはスペイン産がよく合います。迷ったら、クセの少ないプロシュートが万能です」
極意② 熟成期間は18~24ヵ月がベスト!
「生ハムは長く熟成されるほど美味しくなるというものではありません。熟成期間は18〜24ヵ月がベスト。短いと肉の味が目立ち、長すぎるとクセが出てきます」
極意③ 生ハムの敵は空気! 密閉して「冷蔵庫」へ
「冷蔵保存する際は、空気が入らないようにラップなどで包み、色焼けを防ぐために、上からアルミホイルをかぶせてください。切りたてがもっとも美味しい状態ですので、店頭でスライスされたものは少なくとも2〜3日で食べ切ったほうがよいでしょう」
以上、生ハムの極意を押さえたところで、次はおすすめの6種類をご紹介。
生ハム界の両横綱! 「プロシュート」&「ハモン」
さっぱり食べやすい! イタリアの生ハム「プロシュート」
『プロシュート』はやわらかく、塩気がありながらも口当たりはさっぱりしているのが特徴。
「ごく薄くスライスした状態でメロンやイチジクなど水気があるフルーツと合わせたり、グリッシーニに巻いたりするのがオススメです」
「イタリアの生ハムの約6割を生産するパルマ近郊・ランギラーノで製造された生ハム。世界3大生ハム(プロシュート・ディ・パルマ、ハモン・セラーノ、金華ハム)のひとつです」
上品な味わいで、栗のような香りが特徴です。基準をクリアした製品にはパルマ公爵の王冠マークの焼き印が押され、品質が保証されているので、ぜひチェックを。
「ディ・パルマ」と双璧をなす、イタリアの最高品質の生ハム。イタリア北東部フリウーリ地方のサン・ダニエーレで生産されたもの。
「ディ・パルマに比べると塩気が穏やかで、ややねっとりとした歯触りと、独特の甘いフレーバーが特徴。フルーツによく合います」
濃厚なコク! スペインの生ハム「ハモン」
スペインの生ハムは、イタリアよりもややかためで、ねっとりとしたコクがあるのが特徴。
「濃厚なうまみはそのまま食べてもワインとの相性抜群です。スペイン産のチーズと合わせるのもおすすめ」
世界3大生ハムのひとつである「セラーノ」。「山地の」という意味で、改良品種の白豚の後肢から作られるものを指します。やや繊維が多く、比較的低脂肪。
「塩気はマイルドで、オリーブオイルを合わせるとより美味しく味わえます」
イベリア半島で飼育されたイベリコ豚から作られる生ハム。口に入れるとすぐに脂が溶け、香りがすばやく広がります。
「コクがあり、甘みが非常に強いので、そのまま赤ワインと合わせて楽しんでほしいです」
プロシュートだけじゃない! 見かけたら試したいイタリア産希少生ハム
プロシュートに比べると知名度は劣るものの、独特の味わいが魅力の希少部位。ツウを気取るならぜひ押さえておきたい2種類を紹介します!
豚もも肉の中でも、尻に近いやわらかい部分だけを用いるため、生産量が少ない「クラテッロ」。膀胱の中で熟成させることで、独特のクセのある風味になります。
「とくに白ワインとの相性が抜群です」
後頭部から背中にかけての部位の肉を使用した「コッパ」は、赤身に脂肪が差し、断面は大理石のような模様になっています。
「脂が多く見えますが実は低脂肪で、ソフトな熟成香が特徴。フルーツやサラダに合わせやすいです」
種類による味の違いや使い方をマスターすれば、ますます生ハムを美味しく味わえるようになるはず。
ぜひ今夜のメニューに、好みの生ハムをセレクトしてみては?
商品の取扱いについて
記事で紹介している商品は、伊勢丹新宿店本館地下1階=フレッシュマーケット/ワールド ミート バル ニッシンにてお取扱いがございます。伊勢丹オンラインストアでは、<ワールド ミート バル ニッシン>の一部商品をお取扱いいたしております。
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。
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