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2016.04.11

ワークショップを開催するグローサリーストア!? 人、食、イデアに出合える「FOOD&COMPANY」

FOOD&COMPANY 外観

東急東横線・学芸大学駅前の商店街を抜けたところに、1軒のグローサリーストアがあります。一見、普通のお店のようですが、中からはなぜか楽しそうな笑い声が……。一体何が行われているのでしょう? 編集部がおじゃましました。

コンセプトは「きっかけをつくるグローサリーストア」

出迎えてくれたのは、笑顔が素敵な取締役の谷田部さん。さっそく、ここはどんなお店なのかをうかがいました。

「『FOOD&COMPANY』のコンセプトは「きっかけをつくるグローサリーストア」です。ただ食品を売るだけではなく、食に関する未知の知識や、新しい考え方を提供する場にしたいと考えています。その取組みのひとつが店内でイベントを開催すること。ワークショップや食事会を開くことで、お客さま同士が知り合えたり、初めての味を体験できたりと何かを『知る』『考える』きっかけを提供していきたいと考えています」

珍しい食との出合いに、初対面同士が和気あいあい

「FOOD&COMPANY」 イベントの様子

この日、店内で行われていたのはクスクスを囲んでの食事会。料理研究家の口尾麻美さんとアフリカンレストラン「ロス・バルバドス」の店主・上川真弓さんが北アフリカの極小パスタ・クスクスについて説明をしながら、料理を提供していました。参加者は初めて見る料理や調理器具に興味津々。蒸しあげられたクスクスをほぐしたり、スープを取り分けたりしながら異国へ思いを馳せていました。

クスクスをほぐす クスクスを食べる男の子

6歳の息子さんと一緒に参加されていた八巻さんは、料理に関する本を作る仕事をしているそう。今回は情報を集めるために参加したんだとか。この街が大好きでときどき買物に来るという20代の女性、鵜川さんはクスクスの作り方を知りたくて来店。モロッコ料理で使う特殊な鍋に関心を寄せています。

買物を楽しめれば、日常にもっと幸せは増える

「FOOD&COMPANY」の谷田部さん

どうして「きっかけをつくる」店をつくりたいと考えたのでしょう。

「買物という体験そのものを楽しんでいただける店を目指したいと思ったんです。ニューヨークに滞在していたとき、グローサリーストアでのひとときがすごく楽しかった。それはその空間が少しおしゃれだったり、店員さんとのコミュニケーションがあったりして毎日さまざまな発見があったからです。食品を買うというなんでもない日常の行為がちょっと楽しくなったら、日常にもっと幸せが増えると思うんですよね」

食事をするときのシンプルな幸福感を大切にしたい

以前は国際開発事業に携わっていたという谷田部さんは、さまざまな国の支援をする中で「本当の豊かさとは何か」を考えたのだそうです。

「家族や友人が集まって食事をしたり、おしゃべりをしたりするときに感じる幸福感が人にとっては本当に大切なことだと感じました」

「美味しい!」という食の感動は人の緊張を緩め、心を通わすのに役立つと考えた谷田部さん。同じくアパレル系の有名企業に勤めていた現在の旦那さんとともに、食から人々の日常を変えていくためのお店として「FOOD&COMPANY」を設立しました。

信頼できる生産者が作ったものを食卓へ

谷田部さんたちの考える、日常変革の重要なキーワードである「食」。「FOOD&COMPANY」の商品選びには、日々の食事を大切にするためのこだわりが反映されています。

「安全であること、環境に負荷をかけないことは商品を選ぶうえでの重要な基準です。安全でなければ楽しい食事はできませんから。自信をもって手渡せるものを取り揃えたいと考えています」

「HAPPY NUTS DAY」

おすすめは九十九里のピーナッツと塩、てんさい糖だけを使った「HAPPY NUTS DAY」。「ナッツの濃厚な味を楽しめるピーナッツバターです。粒入りはとくに美味です」

生鮮食品

生鮮食品は「旬のものであること」「オーガニック」であることも大切にしています。

「できる限り、生産者や製造の背景がわかるものだけを入荷しています。生産者の思いや食品の背景を伝えたくて、商品にはうるさくならない程度にPOPをつけています。この先はもっとたくさんの生産者に会って、もっとたくさんのメッセージを伝えられるようになりたいです」

毎日欠かすことのできない「食」から、人々の日常を少しずつ変えようとしている谷田部さんたち。やさしく穏やかな革命は今日も住宅街の街角で進行しています。

『FOOD&COMPANY』
東京都目黒区鷹番にあるグローサリーストア。取締役の谷田部さんたちが自らの手で選んだ信頼できる食品ばかりを扱っている。店内では不定期的にイベントを開催。さまざまな人、物、コトが混じりあう空間となっている。

文: 大川祥子

写真:FUTOSHI
※本記事でご紹介しているアイテムは、三越伊勢丹でのお取扱はございません。

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

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