2015.12.05
もう迷わない! 唎酒師が教える「喜ばれる日本酒の贈り方」
年末年始が近づくにつれ、お世話になった上司や恩師、親類や友人など、さまざまな人たちへの贈答品に頭を悩ませることが多くなりますね。おめでたい席やお祝いごとなど、ハレの日の贈り物や手土産として人気なのは、なんといっても日本酒です。
そんな日本酒ギフトの選び方、そして特別感を演出するコツについて、伊勢丹新宿店で和酒の販売を担当する唎酒師(ききざけし)の桃井美咲さんに教わってきました。
日本酒を贈る際のポイントとは?
桃井さんによれば、日本酒を贈る際に特別感を演出するポイントは、「包み」にあるのだそう。
「しっかりとした木箱入りの商品は、贈答品として特に好まれますね。その上で、ラッピングについても通常の包装紙ではなく、お客さまご自身が風呂敷で包んで持って行くといったケースがあるようです。ほかにも、リボンやのし紙の表書きで、『御祝』ではなく『誕生日おめでとう』とオリジナリティを出したり、ひと手間かけたものが喜ばれると思いますよ」(桃井さん)
忙しい年末年始、なかなかそこまで手が回らないという人も多いのでは、と聞いてみると「伊勢丹新宿店本館地下1階の粋の座では、4合瓶がおさまるサイズのあづま袋をご用意しておりますし、のし紙の印字もさせていただいています。お酒を購入する際、販売店に気軽に相談してみては」とも答えてくれました。
価格帯別! ハレの日に喜ばれる、日本酒9銘柄
「ご進物を選ばれる際の目安として、身近な方であれば3,000円くらい、ちょっと良いものをというケースでは5,000円前後、目上の方やそれ以上の贈り物であれば1万円程度が一般的です」と桃井さん。実際にお客さまから贈答品の相談を受けた際にも、この3つの価格帯で提案することが多いそう。価格帯別に「ハレの日に喜ばれる日本酒」各3銘柄を紹介してもらいました。
まずは基本の3,000円クラス
純米大吟醸 金紋錦
長野生まれのブランド酒米「金紋錦」を使い、適度なフルーティさと辛さを併せ持った、万人受けする日本酒。
純米吟醸 福
金箔入りでお祝いやお正月に喜ばれるお酒で、名前にも「福」がつく縁起物。バランスの良いやや辛口。
山廃純米吟醸 支子色風(くちなしいろふう)
コクの強い山廃仕込みのなかでもやさしめな味わいで、お米の甘みやフルーティさもある人気の銘柄。リピーターも非常に多い。
ちょっと贅沢な5,000円クラス
大吟醸 福小町
透明感が特徴の福小町。フルーティさとお米のうまみのバランスが絶妙で、どんな味が好みの相手に贈っても外さない。木箱入りなのも贈答品として好適。
大吟醸 吉祥翔鶴(きっしょうしょうかく)
鑑評会出品ながら、取扱い店の少ない関東では特に贈って喜ばれる銘柄。辛口でしっかりした味。名前の縁起良さでも贈答向き。
純米大吟醸 鶺鴒(せきれい)
きれいめのすっきり辛口で、余韻を残さずスーッとのどを通るのが特徴。こちらも飲み手を選ばないお酒で、木箱入りなのもうれしいところ。
上司や恩師へ。心づくしの1万円クラス
純米大吟醸 蔵光
辛口で知られる菊水だが、辛さのなかにやさしい甘さがあるのが、この蔵光 純米大吟醸。魚沼産コシヒカリを23%磨いた贅沢さ。
純米大吟醸 暁
山田錦を遠心分離機で35%削った、甘さのあるお酒。のどごしのキレが良く余韻が残る後味が特徴。洋食にもマッチし、ワイングラスで飲んでも美味。要冷蔵。
純米大吟醸 秋津
酒米の産地、秋津の山田錦を35%磨いた極上の日本酒。研ぎ澄まされた上品な味わいは、お米にこだわり続けている酒蔵ならでは。
贈る相手に寄り添った、気配りや想いが大切
最後に、価格以外で日本酒を選ぶポイントを聞いてみたところ、桃井さんからこんなエピソードが。
「おせちや鍋など、贈るタイミングに合わせた選定を意識すると良いですね。あと、相手の方の出身地や思い入れのある土地のものを選ぶと、喜ばれると思いますよ。以前、定年退職のお祝いにお贈りするお酒を、その方が長く働いていらした思い出の場所の銘柄からチョイスした方がいらっしゃいました」
やっぱり贈り物って、相手のことを想う気持ちこそが何よりうれしいものなのですね。
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