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2015.09.18

あんで選ぶ? もち米で選ぶ? 人気のおはぎ5品を食べ比べ!

お皿に並んだ様々なおはぎ

お彼岸が近づくと食べたくなるのは、あんこたっぷりのあま〜いおはぎ。
日本橋三越本店食品フロアの菓遊庵でも、この時期は11種類ものおはぎが一堂に会する。「おはぎ」といっても、「田舎のおばあちゃんち」を思い浮かべたくなる王道タイプから、近年人気上昇中の変わり種まで実に多彩。そこで今回は、人気おはぎ5品を徹底比較する「おはぎLABO」を実施。自分の好みにぴったりな、秋のおやつを見つけてください。

「あんのタイプ」と「もち米のつき具合」で
おはぎの個性は決まる

菓遊庵のアシスタントバイヤー・大坪徹郎さんによると、定番のおはぎを比べるポイントは大きく2つ。
こしあんか粒あんの「あんこ」の違いと、食感を左右する「もち米のつき具合」。この組み合わせで、各店おはぎに個性を出しているのだそうです。それでは早速、今回比べるおはぎを紹介します。

おはぎ5種、重さの比較

こうして並べてみるだけでも、印象がずいぶんことなります。赤坂青野、なごみの米屋のおはぎは、青柳正家の約1.5倍のボリューム。小さなおはぎは、まるで和菓子のような繊細な印象。右側2つはあんをもち米の生地で包んだ、王道のおはぎとは一線を画す変わり種です。

そのまま口に運びたいところをぐっと我慢して、半分にカットして断面を見てみましょう。

おはぎ5種、米のつき方の比較

ここでは断面のもち米に注目。滑らかな8分づきから、粒感の見える4分づき、なごみの米屋の粒あんおはぎはなんと0分、まったくついていません。また、あんともち米の割合は5:5から6:4とほぼ同じ。昔から変わらない黄金比のようです。

あんの種類ともち米のつき具合が味にどのような違いを与えるのか、いよいよ実食です。

①なめらかこしあんがつぶつぶもち米に絡む、赤坂青野「おはぎ」

赤坂青野のおはぎ

1899年創業という赤坂の老舗和菓子店・赤坂青野は、しっかりしたボリューム感ながら、こしあんの上品な印象です。早速食べてみると…あんの甘みはやや控えめで、なめらかなあんの中からすぐにもち米の粒を感じることができます。あんともち米の食感の違いが心地よく、噛むほどに滑らかなあんがもち米の粒の間に入り込んで口のなかで絶妙に絡み合います。まさに計算されつくした一品。さっぱりしているため、重量があってもペロリといただけます。

■<赤坂青野>おはぎ 270円(税込)
販売期間:9月14日(月)~9月26日(土)
※9月20日(日)、9月22日(火・国民の休日)はお取扱いはございません。

②日本茶といただきたい、繊細さ。青柳正家「おはぎ」

青柳正家のおはぎ

向島に本店を構える和菓子店「青柳正家」のおはぎは、今回のラインナップで最軽量。うっすらと紫がかった宝石のようなビジュアルからも、格式高さが漂ってきます。

一口食べると…こしあんが口のなかでさーっと溶けて広がります! しっかり8分ついたもち米はとてもやわらかく、おはぎというよりも繊細な「和菓子」といった印象。

小さいけれど甘みがあるので満足度も十分。濃い煎茶と一緒に、ゆっくり食べたい一品です。

■<青柳正家>おはぎ 195円(税込)
販売期間:9月16日(水)~9月23日(水・祝)

③どっしり、しっかり、これぞ王道の味、なごみの米屋「粒あんおはぎ」

なごみの米屋の粒あんおはぎ

粒あん&そのままのもち米という、まっすぐストレートな組み合わせを見せてくれたのはなごみの米屋の「粒あんおはぎ」。5品の中では最重量とあって、見た目のインパクトも抜群です。
味はというと、「これこれ!」と思わず頷きたくなる、イメージ通りのおはぎ。自家製で炊きあげた粒あんは甘みの中に、小豆特有の風味がしっかりあり、どっしりとしたもち米は食べ応えも十分。これ1つでお腹いっぱいになりそう、だけどついまた手が伸びてしまう、そんな安心できる味が印象的でした。

■<なごみの米屋>粒あんおはぎ 195円(税込)
販売期間:9月10日(木)~9月26日(土)

④塩味が利いた新感覚! 赤坂青野「赤飯おはぎ」

赤坂青野の赤飯おはぎ

続いては赤坂青野から、新定番になりそうな変わり種のおはぎです。3分づきでお米の食感が残る赤飯に粒あんを包んだ、見た目にも華やかな品。
「赤飯におはぎ?」と最初は不思議に感じたものの、一口食べて納得。存在感のあるこしあんの甘みに、赤飯本来の塩気がいいバランスを生み出しています。
塩味と甘みの組み合わせは、大福でも知られる赤坂青野の真骨頂。煎茶と一緒に、でもかしこまらずにモリモリ食べたい味です。

■<赤坂青野>赤飯おはぎ324円(税込)
販売期間:9月14日(月)~9月26日(土)
※9月20日(日)、9月22日(火・国民の休日)はお取扱いはございません。

⑤味噌とこしあんの斬新な出合い。青柳正家「五平おはぎ」

青柳正家の五平おはぎ

最後は青柳正家より、個性的なおはぎを紹介。なんとこの商品、こしあんを包んだ8分づきのおはぎを五平もち風にアレンジ。まずは昆布だしと味噌を使った濃厚な甘辛さがガツンと感じられ、時間差であんの甘みがゆっくりと広がります。一見ミスマッチに思える濃い味同士の組み合わせですが、病みつきになりそうなほど新感覚な相性の良さを見せてくれます。
おはぎのイメージを覆す、発見と驚きの一品です。

■<青柳正家>五平おはぎ260円(税込)
販売期間:9月10日(木)~9月26日(土)

「やっぱり王道のおはぎがいい」、「ちょっと上品にお茶と楽しみたい」、「いやいや、今年はみんなで新しい味に挑戦したい!」――気になるおはぎは見つかりましたか?
同じおはぎでも、1つ1つに職人さんのこだわりと技術、そしておいしい「遊び心」が込められています。自分の好みにあったおはぎはもちろん、いろいろなタイプのおはぎを食べ比べするのもいいかもしれません。
おはぎで過ごす秋のひと時が、例年よりもちょっと楽しくなりそうです。

文: 大久保敬太

写真:八田政玄

※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。商品の情報は予告なく改定、変更させていただく場合がございます。

バイヤー・スタイリスト / 大坪徹郎
菓遊庵アシスタントバイヤー。『おいしさ』に加えて、地域性や伝統を感じられるお菓子をお客さまにお伝えすることを心がけています。

商品の取扱いについて

記事で紹介している商品は、2015年9月10日(木)~26日(土)まで(商品により展開期間が異なりますので、くわしくは記事をご参照ください)、日本橋三越本店本館地下1階=菓遊庵でお取扱いがございます。
独自の味覚と感性で厳選した全国の銘菓をお届けするお菓子のセレクトショップ、三越オンラインストア「菓遊庵」はこちら

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